徒然日記

世界的感染症(パンデミック)の追跡
記録と個人的コメント

パンデミックアラート:2005年1月からの10年間の記録


2015年

パンデミックの危険性

MERS、H7N9, H5N1…、エボラ

MERS(中東)::2014年4月と5月感染者数急増、その後一定ペースで発生
MERS(韓国):2015年5月から6月中旬まで大流行
H7N9(中国):2014年1~3月急増、今冬も発生
エボラ;西アフリカで2014年3月から2015年5月頃まで大流行
(NPO)FluTrackersによる感染者数
MERS感染者数
 H7N9感染者数
H5N1感染者数

エボラ
  香港保健省 記者発表 状況説明

中東呼吸器症候群(MERS)情報
WHOページ
CDCページ
サウジ保健省
香港保健省

パンデミック一般
Avian Flu Diary

厚生科学審議会:新型インフル対策に関する小委員会
抗インフル薬備蓄量


 プロフィール&Mail  著作集

韓国MERSパニック2015
 韓国MERS総括  管理人


 11月&12月
サウジアラビア、8月以降、MERSが継続的に発生、院内集団感染
 院内と地域社会内で感染者が拡大

サウジ保健省データに基づく

参考:2015年韓国流行事例
サウジでは流行が遷延しているのが分かる



 
MERSウイルスは中東から自然に消滅するのか、それとも世界に拡大するのか

中東MERS発生最新状況

世界
WHO出典 クリックで拡大
世界MERS地図

12月31日

 サウジアラビアMERS
 12月30日
  ユニザ(Unizah、リヤド近く):59歳男性、サウジ人、危篤、感染源不明
 12月27日
  ジッダ:54歳男性、外人労働者、安定、感染源不明

  サウジアラビアにおけるMERS発生の推移 (2014年及び2015年)
    
   サウジ保健省ページより
     2014年も2015年も秋以降散発的発生


 管理人コメント:散発的に感染者が確認されているが、感染源は不明とされる。不明な感染源があるのは間違いないのだろうが、その感染源から感染する人の数があまりにも少ない。非常に感染しずらい場所に感染源があるのか、それとも実際にラクダに触れて感染しているのか、疫学的調査を綿密に行っても分からないのだろうか?不思議である。


グラフでまとめたエボラ流行 Economist
Ebola in graphics The Economist

 2013年末から西アフリカで流行したエボラ出血熱の各種データをグラフ化してまとめてある。
  2014~2015年まで西アフリカで大流行したエボラウイルスはザイール株、それ以前に発生しているウイルス株は若干異なっている。

クリックで拡大 上記ウエブから一部を抜粋



Saudi Arabia reports MERS case near recent cluster CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) サウジ新規MERS発症者を報告、近くで複数の感染者が最近確認

 サウジ保健省は本日1人のMERS感染者を報告した。
 59歳男性で重体とされる。明確な感染源は不明とされる。この2~3週間、2例の感染者が近くで報告されていて、今回の発症者との関連性が示唆される。


12月30日

'Victory' in Guinea as WHO Deems It Free of Ebola Transmissions New York Times (米国) WHO、ギニアののエボラ流行が終息と判断、ギニアのエボラ闘争が終結

 2014年春以来のギニアでのエボラ流行が終息したと、WHOが29日朝(現地時間)に発表した。

 WHOは、エボラ大流行を起こした西アフリカの3ヶ国、ギニア、リベリア、及びシエラレオネのエボラ感染リングが断たれたと発表した。最初の発生は2013年12月にギニアの森林地帯に住んでいた少年の発病と考えられている。

 ギニア政府のエボラ対策チームの責任者は、国と国民にとって非常に大きな勝利であり、他の国家、WHO、および人道的支援団体に深謝すると語った。

 ギニアでのエボラ患者は21日間の潜伏期間の倍の期間、発生が確認されていない。今後3ヶ月間の監視体制の強化された期間がが設けられる。その期間にウイルスが再び再出現する可能性があるからだ。隣国のリベリアでは2回再流行を経験している。

Ebola: Timeline of an epidemic Raw Story (米国) エボラ;流行の時系列

 1976年に現在のコンゴ民主共和国で初めて発生したエボラ出血熱の発生歴史上、最近の流行は最大のものとなった。

 WHO統計では29000人を越える感染者と11300人の死者が発生した。


 流行時系列

 -流行はギニアから発生

  -2013年12月6日:南部ギニアで2歳の男児が死亡し、後日、その男児が最初の発病者とされた。ウイルスは2014年2月まで地域に留まっていたが、この月に隣接する州のケースワーカーが発病して死亡。

-流行の拡大の開始

  -2014年3月31日、WHOはリベリアで2例の発病者を確認。5月26日、シエラレオネで初の患者が確認。7月末にナイジェリアで発生、8月にはセネガル、10月にはマリで患者が発生。セネガルとナイジェリアは10月に終息を宣言。マリは2015年1月に終息。

  -2014年3月30日-国境なき医師団はエボラ流行は制御不能に陥っていると発表。大流行が始まったギニア、シエラレオネ、及びリベリアは緊急事態宣言を発令して多くの隔離を行った。多くの近隣国は3ヶ国との国境を閉鎖。

-公衆衛生上緊急事態
 
  -2014B年8月8日:WHO、エボラ流行が公衆衛生上世界的に緊急事態であると宣言。4日後実験的医薬品の使用を認めるが、倫理的反論が起きた。同日リベリアで感染したスペイン人神父がマドリッドの病院で死亡(実験的薬であるZMappを使用:訳者)。ヨーロッパで初の死者。

-米国で死者

  -2014年9月30日:リベリアから米国に入国した男性がエボラを発症10月19日に死亡。
   
  -10月6日:スペイン人看護師が発病。アフリカ外で初の感染者となった。10月19日に回復。

-エボラ流行停滞へ

 -2015年2月22日:リベリア、エボラ流行が小康状態に入ったことから緊急事態宣言を解除し国境封鎖を解く。

 -2015年2月26日:米国のエボラ支援部隊が撤退。主にリベリアで支援。2800名の兵士を雇用(主に退役軍人:訳者)

 -2015年5月9日:リベリア、42日間新規患者発生なし。WHO終息宣言。

-ギニアとシエラレオネで流行の再燃

 -2015年5月20日:WHO、ギニアとシエラレオネで新規患者数が増加と発表。
 
 -2015年6月12日:シエラレオネ、再び3週間の夜間外出禁止令。首都フリータウンでは6月中順に新規流行発生。

 -2015年6月30日:リベリア、新規患者再度発生。
 
-ワクチン作製が進む

 -2015年7月10日:エボラ対策国際的支援基金34億ドル(3400億円)が確約

 -2015年7月31日:WHO、ギニアで100人を対象とした実験的ワクチンが効果を収めたと発表。

-エボラ流行国、エボラ流行から脱出

 -2015年11月7日:シエラレオネ、流行終息宣言(WHO)

 -2015年11月17日:ギニアの最後の患者である3歳女児が回復。

 -2015年12月4日:リベリア、最後の2名の患者を病院から解放

 *訳者注:いくつかの重要事実が抜けているが、後日補足予定。


12月29日

 
 国境なき記者団発表による報道の自由度のランク
  H5N1鳥インフルエンザ発生のエジプト中国、MERS発生のサウジアラビア、H7N9鳥インフルエンザ発生の中国の報道自由度は、対象とした世界の180ヶ国中下位に位置する。
  この事実が何を意味するかは分からないが、少なくともこれらの国における感染症発表は不正確で信用できないことは確かなことかも知れない。

 因みに我が国は61位、韓国は60位、米国は49位、英国は34位となり、1位はフィンランド、2位はノルウエー、3位はデンマークとなっている。

国境なき記者団統計による報道の自由度ランキング
2015年度

1位 フィンランド
2位 ノルウエー
3位 デンマーク
4位 オランダ
5位 スウェーデン
6位 ニュージーランド
7位 オーストリア
8位 カナダ
9位 ジャマイカ
10位 エストニア
11位 アイルランド
12位 ドイツ
13位 チェコ共和国
14位 スロバキア
15位 ベルギー
16位 コスタリカ
17位 ナミビア(アフリカ)
18位 ポーランド
19位 ルクセンブルグ
20位 スイス
21位 アイスランド
22位 ガーナ
23位 ウルグアイ
24位 キプロス
25位 オーストラリア
26位 ポルトガル
27位 リヒテンシュタイン
28位 ラトビア
29位 スリナム(南アメリカ)
30位 ベリ-ズ(中央雨リア)
31位 リトアニア
32位 アンドラ(フランスとスペインの境)
33位 スペイン
34位 英国
35位 スロベニア

38位 フランス
39位 南アフリカ
40位 サモア(南太平洋)
41位 トリニダード・トバコ(カリブ海)
42位 ボツワナ
43位 チリ
44位 トンガ
45位 エルサルバドル
46位 ブルキナ・ファソ
47位 ニジェール
48位 マルタ
49位 米国
50位 コモロ諸島
51位 台湾
52位 ルーマニア
53位 ハイチ
54位 モンゴル
55位 モーリタニア(アフリカ)
56位 パプア・ニューギニア
57位 アルゼンチン
58位 クロアチア
59位 マラウイ
60位 韓国
61位 日本


70位 香港
73位 イタリア

91位 ギリシャ

101位 イスラエル

120位 ウクライナ

152位 ロシア
153位 シンガポール

156位 イラク

158位 エジプト
164位 サウジアラビア

169位 キューバ

175位 ベトナム
176位 中国

179位 北朝鮮
180位 エリトリア(アフリカ)

 参照 国境なき記者団



12月28日

 現時点では特記すべき情報はない。


12月27日

 気になる情報はない。


H7N9 avian influenza fatality reported in Guangdong Province Outbreak News Today (国際) 中国広東省でH7N9鳥インフルエンザで男性が死亡

 中国保健家族計画委員会が発表。

 基礎疾患を保有する61歳男性が12月22日に入院し、翌日死亡。
 男性は地域の市場を訪れ、生きた家きん(多分、鶏:訳者)に触れた。


12月26日

 MERS
  新規発生情報なし

 中国H7N9鳥インフルエンザ

  広東省東莞市で61歳男性が感染、23日確定診断、同日死亡。40名の接触者調査が行われている。
 東莞爆H7N9 6旬男染病身亡  中央通訊社  (中国) 広東省東莞市で男性がH7N9鳥インフルエンザで死亡
  

 H5N8鳥インフルエンザ
 出水市で発見されたナベツルの死骸から鳥インフルエンザウイルスは検出されなかったと環境省は発表懸念されているH5N8鳥インフルエンザウイルスの感染はなかった。
 出水のツル、高病原性鳥インフル陰性 2015年12月25日 読売新聞


 管理人論説 in 先見創意の会
   世界的感染症とWHO


 季節性インフルエンザ

  例年よりも流行は遅い
  
  12月14日 - 2015年12月20日
  東京都:定点 0.56人(昨年20.66人)
  
 ノロウイルス感染症
  報道情報リスト画像

 管理人コメント:ノロウイルス感染症は10年以上も前から冬には流行し、その対策法は繰り返し情報として出ている。
 管理人も小樽市保健所長であった頃に、ウエブ、報道で予防方法等対策を頻回に発信していた。
 10年経過した今になっても当時から言われていた予防方法が繰り返し報道されているようだ。
 新型ノロウイルスが流行というタイトルで報道されることがあるが、新型だからといって感染力が強いと言うことはない。ノロウイルス自体が小さな変異を繰り返していることと、感染しても出来た免疫は半年程度しか持続しないから、新型であれ、旧型であれ、あまり気にする必要はなく、常識的予防対策を行っていることが重要。

 感染者->集団内にウイルス拡大。
   ウイルス粒子は100個以内で感染。ウイルスを含んだ汚物はほんの少量でも感染源となる。汚物は乾燥すると空中に浮遊し出す。->空気感染の原因。汚物は迅速に次亜塩素酸ナトリウム溶液で処理するが、場合によっては新聞紙で覆った上から消毒液を注いで10分間ほど放置。他。




 インフルエンザ情報
  報道情報リスト画像

 管理人コメント:今年は流行が遅い。インフルエンザウイルスに効果を持つ消毒液はアルコール溶液。飛沫感染でウイルスは2メートル前後呼吸器飛沫と共に周辺に飛び散る。
 マスク装着でそうした飛沫を吸い込むことは防止されるが、感染者と相対しているときに飛沫を浴びた場合、飛沫は顔面、目、髪の毛に付着する。飛沫を気道内への吸い込みを防いだだけでも効果は低い。マスク、ゴーグル、帽子などを装着し、その後顔を洗う。これは医療者が感染者と相対する場合には可能な感染予防方法であるが、一般人の市中での感染予防対策としては意義は薄い(米国CDCでも市中でマスクをしてもインフルエンザ感染は予防出来ないとしている)。
 
 


12月25日

 MERS、鳥インフルエンザ他、特記すべき情報なし


 季節性インフルエンザ

  北半球での流行域は未だないが、局地的に流行が始まっている国はある。
  流行株はA香港型が主となっているが、AH1N1pdm(かっての新型)も 地域によっては検出されている。
  米国CDCの分析では流行ウイルスは、H3N2およびH1N1株は選定ワクチン株と類似の抗原性を保有しているようだ。

 
 日本:北海道、秋田県、沖縄県で流行域 .国内全体では定点0.34人と低い。
  厚労省

 米国:流行域以下
  米国CDC
 カナダ:流行域以下
  カナダ保健省
 英国:流行域以下
  英国保健省
 中国:流行域以下
  国立インフルエンザセンター
 香港:流行域以下
  香港保健省



12月24日

 現時点では特記すべき情報はない。



12月23日


 韓国政府、公的MERS終息宣言
S. Korea declares end to MERS outbreak Xinhua (新華社) 韓国、MERS流行終息を公的に宣言

 韓国は5月20日に初のMERS患者を確認して以来、7月以上経過して終息宣言を発した。

 保健経済大臣は23日、今晩深夜にWHOの基準に従ってMERS終息宣言が発せられる予定であると発表した。
 最後の患者が死亡して、MERSの潜伏期間の2倍の期間である28日を経過したことから終息宣言が出される予定となった。
 しかしながら大臣は致死的ウイルス感染症の再発の可能性に留意を示した。

 7月28日に韓国政府はMERS流行の実際的終息を宣言した。理由は7月5日以来新規患者が出ていなかったことからだ。しかし治療中の患者がいたことから公的終息宣言はさらに長期間要した。
 合計MERS患者は186人、死者は38人、致死率は20.4%。

 
 季節性インフルエンザ

Influenza activity remains low across Canada, FluWatch report says The Telegram  (英国) カナダ、インフルエンザ報告では未だ感染者数は少ない

CDC Flu Update: Select States Seeing Increase in Influenza-Like Illness  Infection Control Today  (国際) 米国CDC、米国内のいくつかの州でインフルエンザ様患者が増え始めている


 管理人コメント:

 冬になるとインフルエンザ予防法などについての特集や情報が盛んにテレビや雑誌で賑わう。
 海外マスメディアではあまり見られない。

 ・インフルエンザワクチン
 米国では盛んに接種啓発を州保健局やCDC等で行っているが、同時にその有効性に関しての論議も多い。特に65歳以上の高齢者層での有効性は疑問視する専門家も多く、それ故高齢者層へのワクチン濃度を4倍にする試みが昨年から行われた。
 欧州ではそれほど熱心に接種しているとは思えない。

 インフルエンザウイルスに感染すると、インフルエンザウイルス粒子全体に対する免疫が獲得される。幼少時に感染しておくとインフルエンザ粒子に対する基礎的免疫(細胞性免疫)が獲得され、以後多少の抗原性が異なるインフルエンザウイルスに対しても免疫効果が発揮される。

 こうしたインフルエンザに対する基礎的免疫が獲得されているならば、インフルエンザワクチンは毎年接種しなくても(ブースター効果がある)、2~数年に一度接種すれば良いという考え方もある。

 ・うがい
  海外ではインフルエンザ予防方法にはない。
  口腔内の衛生を保つという理由で我が国では古くから習慣として行われている。
  埃にまみれたあとに口をゆすぐことは、意味があるだろうが、周辺の患者からのウイルスを含んだ飛沫物は、呼吸で鼻腔から気管支に吸い込まれる。口腔内でウイルスが口腔粘膜に感染することはあり得ない。
 医科学的にはナンセンスな予防方法である。それくらいなら”鼻うがい”の方が理に適っているかも知れない。

 ・マスク
 インフルエンザ予防として用いた場合の有効性は明確ではない。欧米では使われない。
 咳エチケットとして風邪症状のある人が着用するのは当然である。すなわち飛沫感染を防ぐために感染者が(症状のある人が)着用することは意味がある。
 医療機関内でスタッフがマスクを着用していることの理由は不明である。外来患者に接するスタッフの場合、患者からの飛沫感染を防ぐための着用は意味があるが、入院病棟内でナース達が着用しているのはどうした理由だろうか?

 ・手洗い
  個人的衛生管理、細菌の混じった汚物に触れた場合、その可能性がある場合などに行うのは意義があるが、インフルエンザ予防にどれだけ効果があるのか疑問。医学的研究では頻回に手を洗い、マスクを着用した場合とそうでない場合のインフルエンザ感染率はそれほど差が無いようだ。

 要するにインフルエンザなどの飛沫感染に対する予防方法は皆無に近いが、重要なのは感染者が自己隔離、または集団内に入ってくることを禁止することである(風邪症状がある場合は人に接近しない、自宅で静養する等)。発症した人が他人にウイルスを移すことで集団内で感染が広がることを社会的に啓発して、発症者個人の自覚を促すことが重要。

 NHK等もインフルエンザ感染予防方法等と称して一般向け番組で特集して科学性のない方法を勧め、下手すると各種業界の宣伝を行っているのは腑に落ちない。英国のBBCや米国のCNNがそうした低内容の番組を流すことはあり得ない。
 酷い内容は免疫を高めるための食事とか、予防のための手洗い方法とか、マスクの正しい着用方法とか。

 厚労省のウエブサイトでインフルエンザ予防方法としてうがいが消えたという。
 かって新型インフルエンザが流行したおり、管理人は、とあるテレビ番組でマスクの効用はないこと、うがいの意義のないことを話したが、マスクに関しては猛烈に反論の意見が飛び交った。
 しかし半年後には厚労省の新型インフルエンザ対策委員会の予防方法からマスク着用が消えた。

 公的にはマスク意味なし、うがいも意味なし、残るは手洗いだけとなっている。しかしそれも怪しい。
 となるとインフルエンザ予防方法はないのか、と言うことになる。
 答えはないと言うことだろうか。

 インフルエンザに感染しないための個人的予防方法は、感染者といかにして接触しないかであるが、社会生活を営む限りそれは不可能に近い。

 予防出来ないのに、予防方法を論じること自体が非科学的で、またインフルエンザを”なめている”と言うことなのかも知れない。
 どれだけワクチン接種率が上がっても、国民の多くがマスクを着用しようが、みんなが外出から帰ってからうがいと手洗いを行おうが、インフルエンザ罹患率は変わらないし、死者数も変わらない。罹患率や死者数は流行インフルエンザの病原性の変化で変わるだけ。
 先の新型インフルエンザH1N1pdmは病原性は低いが、香港型H3N2は病原性は高い。ウイルスの特性がそうなっている。


12月22日

H5N8鳥インフルエンザ、今年も養鶏場で大流行の可能性


 昨年から今年春に世界の家きん農場で大流行したH5N8鳥インフルエンザは、本年秋から韓国、台湾の家きん農場で流行していて、多くの家きんの殺処分が行われている。
 

 昨年流行した記録

日本国内の養鶏場注意!!
2014年秋~冬、シベリアの繁殖地から南方に渡り鳥が
                H5N8鳥インフルエンザを拡大中


2014年 12月29日 山口県長門市養鶏場で鳥インフル発生疑い
2014年 12月28日 宮崎県高岡町の養鶏場でH5型鳥インフルエンザが発生
2014年 12月25日 ロシアから9月下旬に野生カモからH5N8ウイルスが検出されていたことが報告 
2014年 12月21日 出水市出水平野で死んだ野生のカモ2羽が鳥インフル陽性
2014年 12月20日 岐阜県可児市で野鳥から検出(12日に死骸が発見)
2014年 12月20日 米国オレゴン州で屋外飼育家きんか感染
2014年 12月17日 米国ワシントン州で死亡したハヤブサからウイルスが検出
2014年 12月17日 イタリア、ベニス郊外の七面鳥農場で発生
2014年 12月16日 宮崎県延岡の養鶏場で発生
2014年 12月8日  出水市、ナベツルの死骸から鳥インフルウイルス検出
2014年 12月5日  出水市のツルのねぐらからH5N8ウイルスが検出
2014年 12月1日  オランダの農場で発生、4カ所目
2014年 11月27日 鹿児島県出水市、マナヅルが感染死
2014年 11月27日 東京都大田区で渡り鳥のホシハジロ死骸からウイルス疑い
2014年 11月22日 ドイツで野生のカモからH5N8ウイルスが検出
2014年 11月22日 オランダ3件目の鳥インフル発生農場が確認
2014年 11月21日 千葉県長柄、カモの糞からH5N8型ウイルスが検出
2014年 11月20日 韓国慶尚北道慶州市の養鶏場
2014年 11月19日 宮城県栗原市でオオハクチョウからウイルス検出疑い
2014年 11月18日 鳥取県気高町でカモ類の糞からウイルスが検出
2014年 11月17日 東京都江東区でホシハジロの死骸からウイルス検出疑い
2014年 11月17日 オランダの養鶏場、英国の七面鳥農場
2014年 11月15日 韓国全羅北道・金堤市のカモ農場
2014年 11月13日 島根県安来市でコハクチョウの糞から検出
2014年 11月8日 ドイツ七面鳥農場で発生
2014年 9月25日 ロシア東部(北極圏)で野生カモからH5N8ウイルスが検出

10月頃から渡り鳥はシベリアから南下
5月以降渡り鳥は北に帰る

2014年 4月13日 熊本県の養鶏場で発生
2014年 1月17日~5月 韓国で大量の家きんが感染。史上最大数の殺処分。

* 国内では野鳥からウイルスが検出されると環境省が担当し、家きんから出ると農水省が担当し、人から出ると厚労省が担当するらしい…。
 公衆衛生学的対策に詳しい部署が中心になり、関連省庁との密な連携で対策にあたる必要がある。
 簡単に人には感染しない等と決めつけられない。これまであまり正体が分からなかった鳥インフルエンザである。

 昨年から今年初旬にかけてのH5N8鳥インフルエンザ発生に関する各報道情報は左メニューのH5N8関連をクリック



US Ebola survivors deal with multiple health issues, including depression Washington Post (米国)  米国のエボラ生存者、回復後もうつ状態を含む合併症を呈している

 エボラ出血熱からの回復者が視力や聴力他の問題を回復過程で経験することが知られているが、さらに退院後にうつ状態、不安状態、神経障害を合併することが米国のエボラ回復者で知られた。
 いくつかの兆候と症状は数か月続く。

 米国CDCの研究チームが明らかにして、New.Journal.of Medicineに論文を発表した。

 論文では8人の患者の経過を分析しているが、9番目の患者は3月の患者調査の
時点で未だ入院中だった。

 管理人コメント:このニュースは12月18日にCIDRAPニュースで紹介している。


12月21日
 

今冬、ウイルス初検出 毎日新聞
ナベヅル1羽から鳥インフルエンザ陽性反応 鹿児島・出水市  西日本新聞

 鹿児島出水市でナベツルの幼鳥の死骸が見つかったが、環境省の検査でA型インフルエンザウイルスが検出された。詳細な亜型は不明だが、今季初の鳥インフルエンザウイルスが渡りの野鳥で確認されたこととなる。

 亜型が気になるが、昨年のH5N8型であれば養鶏場での発生が気になるし、他の亜型なら人での感染が気になるところ。
 

12月20日


 管理人の論点 転載禁止



12月19日


 韓国MERS治療ユニット内におけるウイルスの汚染
Study finds MERS virus on surfaces in Korean treatment units CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 韓国におけるMERS治療病棟でのウイルス汚染状況

 MERS流行時の韓国の治療病棟では、患者や医療スタッフが頻繁にふれる物の表面はウイルスに汚染されていて、またウイルスは患者が回復した後も飛沫物の中に存在していたことが研究報告された。

 昨日出版されたClinical Infectious Diseases で韓国の研究チームは、本年早くに流行したMERS患者の4人について詳細な情報をまとめた。
 患者の呼吸器検体でウイルスが最終的に確認された後、5日間は環境内でウイルスRNAが検出された。
 ウイルスRNAは待合室、医療機器、呼吸管理機器等から検出された。
 さらにウイルス自体がベッドのシーツ、ベッドの横板、点滴瓶台(ハンガー)、およびレントゲン撮影機器から分離された。

 研究チームは患者3人で、症状発現後18~25日間感染性を持つウイルス粒子を確認した。

 論文結論

 MERS治療ユニット内の多くの場所が、患者や医療スタッフからウイルスで汚染されていた。臨床的に完全に回復した患者の呼吸器検体中には感染性を有するウイルス粒子が確認された。
 これらの事実は、環境内表面の厳重な消毒、そして患者の隔離は臨床症状の回復に基づかないで、検査結果に基づく必要があることを示唆している。


Viet Nam to strengthen preventive measures against A/H7N9 Viet Nam News (ベトナム) ベトナム、中国からH7N9鳥インフルエンザが拡大してくることを警戒

 中国からの鶏密輸によりH7N9ウイルス感染鶏がベトナム内に入ってくる危険性。
 北部国境から多くの鶏が密輸されてくる。
 昨シーズンの冬にも懸念されていたが、現時点ではウイルス感染鶏はベトナムには入っていない模様。

 管理人コメント: H7N9感染家きんが入ってくると、家きんは無症状でウイルスだけが人に感染する。
 まさしく”トロイの木馬”と同じ状況になる。

 野鳥がH7N9ウイルスを運んでいる、またはウイルス感染を起こしているという事実は中国の調査で明確にはなっていないが、も野鳥がウイルス感染を多く起こし、ウイルスを周辺国、または”渡り”で遠くに運ぶようになると、いつでもパンデミックに向かうことになる。


MERS Vaccine Protects Camels, Which Is Good for People Scientific American  (国際) ラクダに対するMERS ワクチン開発は人での感染防止に役立つ

 人に対するMERSワクチンは、ラクダに頻繁に接触する人々には有用であるが、全ての人々にワクチン接種することは不可能。ラクダにワクチン接種することで、そこから人への感染を防ぐことが合理的と考えられる。

 先にSCIENCEに発表されたオランダとドイツ、スペインの研究者による研究報告に基づいたアーティクル。
 

12月18日

 サウジアラビア、新規,MERS2例

 ブライダー?(Buraidah):41歳外国人女労働者)医療スタッフ)、安定、患者から感染
 ナジラン(Najiran):48歳サウジ男性、危篤、感染源不明

 *ブライダーはリヤド近くの町。ナジランは南部のイエーメンに近い町。

 管理人コメント:院内での人人感染が相変わらず起きている。詳細は情報として出てこない。危険だ。


 エボラ回復後の合併症状
Ebola studies highlight survivor symptoms, malaria therapy  CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) エボラ研究が生存者の残存症状に焦点:エボラ接触者に対する抗マラリア薬の投与の意義

 最近の研究でエボラ回復者が長期間に渡って合併症に苦しんでいることが報告され、またエボラ患者との接触者に抗マラリア薬の投与が意義があることが報告された。

 New England Journal of Medicine の編集者への手紙に、投稿された米国CDCの研究チームの論文が、米国内で治療されたエボラ患者10人中8人に対してインタビューを行い、回復後の症状についてまとめられた。
 電話インタビューは2015年3月に行われたが、患者の治療は昨年の8月2日から12月31日までの間に行われている。
 退院後の最も多い症状は、関節痛、倦怠感、易疲労感、抜け毛、であり、各症状はそれぞれ6人の患者から報告された。
 さらに6人において、精神的または認知障害(短期記憶障害、不眠症、鬱状態、不安症)が認められた。

 5人で目の障害が認められた。眼痛、不快感、視力障害等。
 4人で退院後動悸が認められた。
 筋肉痛、四肢の異常感覚、呼吸促迫が各1人で認められた。

 6人が退院8週以内に正常の日常活動に戻り、多くの症状が時間と共に消えたが、完全に無症状となったのは1人に過ぎなかった。

 研究チームでは、エボラ回復者の中には精神医学的、および筋骨格系または神経学的な専門的評価が必要な例があるとしている。
 また眼科的評価も重要としている。
 著者等はエボラ回復者に対する "systematic longitudinal assessments(計画的長期評価)"が必要と主張している。

 Malaria treatment in contacts

 エボラの症状はマラリアに類似していることから、エボラ患者との接触者はマラリア治療薬を投与することで、接触者がエボラを発症するか、それとも症状を呈してもそれがマラリアである可能性があることの鑑別が容易になるいう。
 米国CDCの研究チームが、LANCETに発表した。

 *管理人コメント:エボラ回復後の合併症、または遅発性合併症は次第に知られてきた。
 先に英国のナースがエボラ回復数ヶ月後に重篤な髄膜炎を発症し、髄液からウイルス遺伝子が分離されている。幸いにしてロンドンの専門病院で回復している。また米国では視力障害を起こし、眼球内からエボラウイルス遺伝子が検出された例が報告されている。エボラ回復後9ヶ月してから精液内にウイルスが存在していた例も報告されている。
 エボラではなぜ合併症が多いか不明な点が未だ多いが、ウイルスの特性として全身臓器に侵入することが、通常の呼吸器限定、または消化器限定のウイルスとは異なった予後となる原因かも知れない。


Studies uncover MERS patterns in camels, vaccine potential CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) ラクダにおけるMERSコロナウイルスの感染株が系統分類化:ラクダに対するMERSワクチンの可能性

 ラクダに感染しているMERSウイルスが分析され、同ウイルスの人への感染源がラクダであることが強く示唆される研究論文と、ラクダに対するMERSワクチン開発の早期可能性が示唆される研究論文が、本日SCIENCEに発表された。

 ラクダに感染しているウイルスの分析は、香港、サウジアラビア、オーストリア、及びエジプトの研究チームにより行われた。ワクチン研究は、オランダのエラスムス医学センターの研究者、ドイツおよびスペインの研究者により行われた。

 
 ウイルス分析研究は、卸売市場、と殺場、ジッダ、タイフ、及びリヤドの農場から1309頭のラクダが対象とされた。期間は2014年と2015年。
 全体の25.3%がコロナウイルスを保有していて、そのうち12%がMERSコロナウイルスを飛散していた。
 最もウイルス飛散率が高かったのは冬期間で、検体の23%でMERSウイルスが陽性だった。
 最も多くの陽性を示したのは卸売り市場で得られた検体であるが、地方のラクダはスーダンやソマリアから輸入されたラクダよりも陽性率が高かった。

 1歳以下の若いラクダが最も高い感染率を示し、34%でMERSコロナウイルスか他のコロナウイルスが感染していた。この率は他の年齢グループのラクダの倍であり、研究者達は若いラクダがウイルスを拡大させている可能性が大きいと考えている。

 ウイルスは鼻腔粘膜検体の25%で陽性で、消化管検体(糞便)では1%が陽性に過ぎなかった。このことはMERSコロナウイルスの感染経路が飛沫感染(airborne transmissionと表現されているが、日本語の空気感染とは意味が異なる思う:訳者)であることが示唆されている。類似ウイルスであるSARSウイルスの場合、かって香港で流行したとき、下痢便からウイルスが拡大した事実があるので、MERSウイルスも糞便からの感染が仮説としてあった。

 研究チームは他の2種類のコロナウイルスがラクダに同時感染していることを確認しているが、1種類は人の感冒ウイルスに似ている229E様ウイルスで20%のラクダで検出している。もう1種類はHKU23であるが、これは先にドバイのラクダで検出されたものである。

 コロナウイルスが同時感染することはよく知られているが、MERSコロナウイルス感染ラクダの半数以上が1種類以上のコロナウイルスに感染していた。

 MERSコロナウイルスの遺伝子分析が分離ウイルス67種類で行われたが、研究チームはMERSコロナウイルスを5系統に分類した。5番目の系統は3および4系統ウイルス遺伝子の再結合によるものだった。
 この第5系統ウイルスは2014年7月にラクダで検出されたが、人では2015年2月まで検出されてなかった。この第5系統ウイルスは韓国と中東で人で流行を起こした。

 研究チームは結論として、ラクダが人へのウイルス感染源と考え、ラクダとの直接接触や、ラクダからのウイルス汚染産物や、ウイルス汚染された環境を避けることで人への感染リングを断ち切る可能性が高いとしている。


 ラクダにおける初のワクチン投与実験

 研究チームは、弱毒化したポックスウイルスに、MERSコロナウイルスのスパイクプロテイン(ウイルス表面の細胞に付着するためのタンパク)遺伝子を組み込んだワクチンを用いて、ラクダへの免疫実験を行った。

 ワクチンは初回接種と4週間後の接種(ブースター接種)が行われ、3週間後にMERSコロナウイルスが感染させられた。
 ワクチン接種ラクダは軽症であり、排出ウイルス量も対象に比較して非常に少なかった。

 現在、人での臨床試験が計画されている。

 *管理人コメント:MERSコロナウイルスは変異や遺伝子再結合などで多くの株が誕生している。こうした新規誕生してくるウイルス株の中から、より人に感染しやすい株が出来てくるとウイルスが世界に迅速に拡大することになる。

 ラクダに対するワクチン開発は重要な意味を持つかも知れない。日本で狂犬病が発生しない理由は、飼い犬に対するワクチン接種が上げられる。狂犬病ウイルスは猫、コウモリなどのほ乳類に感染する。人が感染した場合の致死率は100%近い。国外から狂犬病ウイルスが感染した犬を介して侵入することを水際で食い止めているのである。

 中東のラクダの多くにワクチンを接種することで、人へのウイルス感染を断ち切ることが可能となるかも知れない。
 しかしその前にMERSコロナウイルスがラクダを離れて、容易に人人感染するようになれば話は違ってしまう。
 

Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China World Health Organization(WHO) 中国におけるH7N9鳥インフルエンザの人感染例

 最近発生した2例の感染者の詳細がWHOから発表。内容は当ページで既報。

 第一例:広東省の74歳例。市場から鶏購入、自宅で飼育。11月19日発症。重体。
 第二例:浙江省の60歳例。鶏を殺処分した既往11月20日発症。重体。


12月17日

 現時点では気になる情報はない。
  >MERS、Ebola、H7N9 bird flu、H5N1 bird flu、etc

 季節性インフルエンザ情報

 米国(11月29日~12月5日):流行域以下、分離株 H3(香港)77%、A(H1N1)pdm09(かっての新型)17.5%
 日本(11月30日~12月6日):全都道府県流行域以下
 香港(11月29日~12月5日):感染者数は少ない。流行無し。
 中国(48週):北部、南部、若干のH3N2香港型が発生。流行無し。
  http://www.cnic.org.cn/eng/show.php?contentid=787
 
 英国:流行の兆候無し。
  ワクチン接種率
   基礎疾患を持ちつリスクの高い65歳以下の年齢層:40.9%
   65歳以上の高齢者:67.9%
   妊婦:39.2%
   2歳児:30.7%
   3歳児:30%
   4歳児:26%
   医療職:32.4%
  *管理人コメント:全体的に接種率は低い。
  
12月16日

 気になる情報はない。


12月15日


French bird flu poses no risk to humans - minister Reuters (国際) フランス政府、国内で発生している鳥インフルエンザの人へのリスクは低いと発表

 フランス南西部5箇所でこの3週間に発生した鳥インフルエンザに関して、フランス農業大臣は人への危険性はないと14日発表した。

 発生した鳥インフルエンザは、H5N1、H5N2、及びH5N9。

 フランス政府は既に発生しているH5N1鳥インフルエンザのウイルスは、アジアで多くの感染者を出してきたウイルスと遺伝子が異なると発表している。アジア株で特徴的な遺伝子マーカーがフランス株では確認されないという。

 
 管理人コメント:妙にH5亜型鳥インフルエンザウイルスが出回っている。H5N1株は東南アジア(インドネシア、ベトナム、中国など)で人に感染して死亡者を出している。感染家きんが高率に死ぬ故、高病原性鳥インフルエンザに分類されるが、米国で七面鳥で流行を起こしている株と同様に人への危険性はないと考えられているようだ。しかしこのH5N1鳥インフルエンザは、新型インフルエンザとなる可能性のある元祖鳥インフルエンザであるから油断は出来ない。
 当ウエブもH5N1鳥インフルエンザ拡大の危険性から運営を始めている。
 なお昨年末から1月にかけて山口県、佐賀県などでH5N8鳥インフルエンザが養鶏場で発生し、多数の鶏が殺処分された。この亜型は鳥には高度致死性であるが人への感染力なないとされていた。


12月14日

 気になる情報なし


12月13日

 サウジアラビアMERS報告なし

 リベリア、エボラ感染者との接触者隔離が終了-新たなる終息宣言が期待
Liberia's last Ebola contacts finish quarantine Yahoo News  (国際) リベリア、接触者隔離が終了

 160人以上の感染者との接触者隔離が11日に終了した。

 リベリアは西アフリカでエボラが大流行した3ヶ国の中で最も早くに終結宣言を5月にだしたが、その後感染者の再発が起こり、また9月に終息宣言を出した。
 その後11月に10代少年と家族が発症し、彼らと接触した166人が感染した可能性があるため隔離措置がなされていた。その中には医療担当者もいた。
 21日間の健康監視が行われたが、発病者は出なかった。そのため今回のエピソードではさらなる感染者はいないと、リベリア当局では判断した。
 

12月12日

管理人の論点(韓国MERS流行に関して) 配布、転載は自由です。


 特に気になる情報はなし。

 中国H7N9鳥インフルエンザ、浙江省、広東省での発生が起きえる季節。
 世界的にはH5N1鳥インフルエンザウイルスが活発化していることが懸念されている。
  アフリカ、米国でも家きんの間で発生。


12月11日

Trial of H7N9 influenza vaccine boost shows positive results  Vaccine News Daily (国際) H7N9インフルエンザワクチン臨床試験、有効性が確認

 米国アレルギー感染症研究所(NIAID)が開発したH7N9インフルエンザワクチンが65人のボランティアを対象に臨床試験が行われた。不活化ウイルスと免疫賦活剤(アジュバント)を用いたワクチンは、数回の接種で有効な免疫が得られたとされる。

 管理人コメント:次のパンデミックインフルエンザ候補であるH7N9(鳥インフルエンザ)インフルエンザに対するワクチン開発は既に行われている。


MERS-CoV found in Nigerian camels but not in Mideast bats CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) MERSコロナウイルス、ナイジェリアのラクダで感染、しかし中東コウモリから分離されず

 ナイジェリアのラクダで広くMERSウイルスは広がっているが、エジプトとレバノンのコウモリから分離されないことが、香港とナイジェリアの研究チームから発表された。
 分離されたウイルスはサウジアラビアなどで人に感染している株とは遺伝子が異なっているとされる。

 管理人コメント: MERSウイルスはアフリカや中東で広がっているが、少しづつ変異していて、サウジで人に感染しているウイルスは、アフリカ株から変異している可能性。


12月10日


Further H5N1 Bird Flu Outbreak in Ghana ThePoultrySite.com  (国際) ガーナでさらにH5N1鳥インフルエンザが発生

 家きん放し飼い農場でH5N1鳥インフルエンザが発生。
 17羽が死に、583羽が殺処分された。

Avian flu strikes poultry in Europe, Africa, found in Oregon duck CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) ヨーロッパ、アフリカの家禽で発生しているH5N1鳥インフルエンザウイルスが米国オレゴン州でも検出

 少なくともフランスの5か所の家きん飼育場、およびドイツの1か所で見つかっているH5N1鳥インフルエンザウイルスが、米国オレゴン州でハンターに撃ち落されたカモから見つかった。
 またアフリカのガーナでも最近家きんの間でも見つかっている。

 H5N1ウイルスは鳥インフルエンザとして最も病原性が高い。

 管理人コメント:H5N1鳥インフルエンザは人に感染した場合致死率は60%近い。この2~3年、話題になっていないが、未だに新型インフルエンザのウイルス候補として最も恐れられている。
 

12月8日

             WHO諮問委員会
次のパンデミックを予想、そして対策状況を論議


Disease specialists identify post-Ebola threats Nature.com  (英国、国際) 感染症専門家達、エボラ後の危険な感染症を予測

 西アフリカ諸国がエボラ終息を待ちわびている中、WHOは科学者や医師達を12月8日と9日にジュネーブに招聘し、エボラ後に発生する可能性ある危険な感染症について話し合った。

 西アフリカで今回流行したエボラウイルスのザイール株に関して、ワクチン開発や抗体を利用したZMapp製剤が専門家の間で期待されているが、他の最近発生している2種類のエボラウイルス株や近縁ウイルスであるMarburugウイルスに対しては、ワクチンや治療薬は全く開発されていない。
 「我々はエボラという病名を聞き、ワクチンやZMappのような手段が用意されているように考えてしまうが、それは全く間違った安心感に過ぎない」、とガルベストンのテキサス大学分校の微生物専門家であるトーマス・ゲイスベルト(Thomas Geisbert )が語っている。
 *訳者コメント:2013年暮れから本年初頭まで流行した西アフリカのエボラに対するワクチンとZMappは、ザイール株以外には効かない。たのエボラ株およびエボラ類似の危険な感染症であるマールブルグ病には、今の所為す術はない。これまでのエボラから他のエボラ、さらにはマールブルグ病が流行し出すと悪夢の再来となる。

 MERS

 MERSはコロナウイルスで発症する。コロナウイルスは感冒やSARSの原因ウイルスでもある。
 SARSのようにMERSの症状は特異性がない-発熱、咳、呼吸促迫-、そして咳やくしゃみで拡大すると考えられていて、最初に病院内で感染が広がり、つづいて旅行者が海外へウイルスを持ち出す。
 特異的治療法はない
 アラビア半島でラクダから人にウイルスが広がったと考えられている。
 ウイルスが見つかった2012年以来、1600人が感染して600人近くが死亡している。

 ラクダや人に対するワクチンは開発されつつあるが、ウイルスがアフリカの数百万頭のラクダに広がる懸念がもたれている。
 米国の公衆衛生専門家であるマイケル・オステルホルムは、明日でもウイルスはアラビア半島全体に広がり、続いてアフリカ東部へ拡大し、ついには世界中に拡大する可能性がある、と警告している。

 
 インフルエンザ

 致死的インフルエンザが発生するのは、発生する可能性が問題なのではなく、いつ発生するかということである。
 患者と接触して感染するエボラと異なり、飛沫感染でウイルスが広がる広がるインフルエンザは容易に周辺に患者が増える。1918年のインフルエンザ・パンデミックでは4000万人前後が死亡した。
 研究者達は、インフルエンザウイルスが遺伝子を”豚や鶏に感染する中で組み替えて、より危険性あるウイルスとなると考えている。世界中には豚農場や鶏飼育場が多数ある。現在作製されるワクチンはそれほど有効性は高くなく、また完成までの時間も要する。
 2009年に流行したH1N1インフルエンザ・パンデミックの際は、ワクチンが製造された頃にはインフルエンザはピークを迎えていた。
 万能ワクチン開発はf現在膠着状態である。




12月7日


The Unfair Treatment of Ebola Workers New York Times  (米国) エボラ治療医療担当者に対する過剰な反応

 米国の医療スタッフは西アフリカでのエボラ治療に献身的に携わった。
 しかし帰国後、彼らに対する過剰なまでの感染予防対策は異常だった。
 意味の無い不安、対策を強化すると主張する政治家達により過剰なまでの隔離対策など。

 今後、危険な世界的感染症が起きたとき米国は冷静に合理的対応が出来るのだろうか。

 以上意訳


12月6日


 現時点では特記すべき情報はない


12月5日


 現時点では特記すべき情報はない




12月4日

South Korea's MERS alert reduced to lowest level Zee News (インド) 韓国のMERS警戒度は最も低いレベルに

 管理人コメント:韓国のMERSウイルスは既に消失していると考えられる。不顕性感染者の間でウイルスが生き延びていることはあり得ない。発病者が出ないということは、アクティブに感染を広げるウイルスはいないことを意味する。今月末にはWHOの正式終息宣言が下される。
 そういうことよりも、中東で感染した旅行者や帰国者が新たにウイルスを持ち込むことに警戒すべきである。日本でも同じである。


Ebola Crisis Passes, but Questions on Quarantines Persist New York Times  (米国) エボラ危機は去ったが隔離期間に関する疑問は残っている

 感染疑い者の隔離機関に関する問題。


Liberia's last two Ebola patients recover, leave hospital Reuters  (国際) リベリアの最後の患者が回復して退院

 リベリアは最後のエボラ患者が2例が退院して、終息宣言までのカウントダウンが始まった。

 リベリアは西アフリカでエボラ患者が最後まで存在していた国である。
 シエラレオネでは11月に終息宣言が行われ、ギニアでは最後の患者が2週間前に回復している。

 リベリアで解放された父子は、今回の最初の発病者である15歳少年の父と兄弟だ。
 しかしながらリベリア政府は、未だ165人の接触者がいて、その中で30人で日リスクとされる。


12月3日

サウジMERS新規例なし


Researchers link longer MERS incubation to lower risk of death CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) MERS研究:潜伏期間が長いほど致死率は低い

 フランスと香港の研究チームが、韓国で2015年に流行したMERSで170例を分析した。
 そのうち170例でウイルスに暴露された状況が明確であった。

 死亡した患者の潜伏期間は6.4日間、回復した患者の潜伏期間は7.1日間であった。

 潜伏期間の長さと致死率の高さの相関性はSARSでも認められた。

 研究論文はEmerging Infectious Diseases.に発表された。


Learning from Ebola: Why the world needs to take MERS more seriously STAT  (国際) エボラから学ぶこと:なぜ世界はMERSをもっと深刻に受け止める必要があるか

 エボラでは多くの感染者と1万人以上という多数の感染者を出した。多くの医療担当者が困難な中立ち向かったが。

 今回、WHOがMERS対策のための会議を開いた。エボラと同じ悲劇を繰り返さないため。

 以下略。

Preventing Ebola Outbreaks New York Times  (米国、国際) エボラ流行を防ぐ

 編集者への手紙

Ebola Panic Returns: Rwanda Reinstates Airport Checks Breitbart News  (米国) エボラパニックが再来: 

 ルワンダは空港で健康チェックと自己申告制度を一時的に再開した。
 エボラで15歳少年が11末に死亡したリベリアでは、学校での定期的体温測定が開始された。


12月2日

サウジMERS新規例1例
 サウジ保健省

 リヤド:21歳女性、サウジ人、危篤、感染源不明

 管理人コメント:首都リヤドで若い女性が感染源不明で発病。危篤。妙な発症状況である。


 サウジアラビアにおける感染者の転帰
   2012年~本日



Blood Levels of Ebola Virus are Predictive of Death Infection Control Today (国際) 血中のエボラウイルス量が死亡可能性の予知に

 フランスとセネガルのパスツール研究所の研究者、カナダやギニアの研究者による研究。
 今週のPLOS Medicine に発表。

 症状発現1週間後の血液中のウイルス量と致死率が相関していることを確認した。
 2014年3月から2015年2月までギニアの首都コナクリでの、699人の患者を対象にした調査。


12月1日

MERS Vaccine Unlikely Soon, Experts Say Asian Scientist Magazine (国際) MERSワクチンはしばらく実用化は難しい;専門家

 ソウルに基盤をおく国際ワクチン研究所(IVI)の副所長の談話。
 サウジアラビア保健省と共同研究しているが、2日間のサウジにおけるワークショップ後にコメントした。

 管理人コメント:MERSワクチンは次の大流行またはパンデミックを睨んで開発が急がれているが、ここ数年の実用化は難しそうだ。ウイルスが世界に拡大するのをそれまで待ってくれると良いが、そうはいかないだろう。


30日

 特記すべき情報無し


29日

サウジMERS新規例1例
 サウジ保健省

 Buraidah:35歳女性、危篤、感染源不明


S. Korea, Japanese, Chinese health ministers agree to jointly tackle MERS Korea Times  (韓国) 韓国、日本、中国の保健省、MERS対策での協力に同意

 他情報は午後から


28日

サウジMERS新規例なし


28日

サウジMERS新規例なし

 気になる情報はなし


27日

サウジMERS新規例なし


Gambia: Japan, Gambia to Sign US$95000 Ebola Prevention Project AllAfrica.com (国際) ガンビアに日本から約1000万円のエボラ対策費が提供

Cuban Doctors: The Soldiers Who Defeated Ebola  Havana Times  (キューバ) エボラ根絶に活躍したキューバの医師団
 
 
26日

サウジMERS新規例なし

 
Ebola-Related Eye Problems Hit Second US Survivor Live Science  (国際) エボラ回復米国人医師、眼の合併症を発症、2例目

 エボラから回復した米国人医師が、回復早期で重篤な目の合併症を発症した。エボラ後の目の合併症は先にも回復医師で見られていた。

 リチャード・サクラ医師( Richard Sacra:クリスチャン慈善団体SIMに属している)は、リベリアでエボラ発症妊婦の治療にあたっていて感染した。2014年9月初旬に治療のために米国に搬送され治療を受けた。一ヶ月後同医師は回復して退院した。

 しかし退院2週間後、同医師に左目に重篤な視力障害、眼痛、腫脹、光線過敏症が発生した。
 検査では角膜の腫大と周辺に白血球の浸潤が認められた。
 各種ステロイドホルモンの点眼で同医師の眼の症状は消失した。
 医師団はエボラ回復者の、合併症としての眼の症状をガイドラインに付け加えるべきと主張している。
 多くのエボラ回復者が出ているが、眼の合併症に対する注意が重要である、と医師団では注意を促している。
 
 一方、医師団の関心は、眼の合併症を呈した患者がエボラウイルスを周辺に感染させる危険性があるのかということである。
 もう一人のエボラ回復医師であるイアン・クロジアー( Dr. Ian Crozier)も眼の合併症を呈している。
 同医師の眼からはエボラウイルスが検出されている。
 しかしサクラ医師の場合、明確なウイルスは検出されていない。検出方法がクロジアー医師の場合よりも曖昧であった可能性がある。ステロイド治療で早期に回復したことも、検査を逸した理由とされる。

 しかし医師団はサクラ医師の場合は、ウイルスの直接的侵襲によるものではなく、ウイルスに対する免疫反応が原因と推定している。

 管理人コメント:エボラ回復者には多くの合併症が起きている。関節痛なども多いが、眼の合併症も注意されるべきなのだろう。スコットランドのナースも回復後合併症を呈してロンドンの病院で治療を受けた。髄膜炎を起こしていたが、濃厚治療の結果回復した。血中からウイルス遺伝子が見つかっている。他に精液中に9ヶ月以上もウイルスが存在して、性行為で相手が感染して、死亡した例も報告されている。
 エボラは十分医学的に分かっていないのが真相である。西アフリカのエボラ回復患者は多い。十分なフォローがなされているとは思えない。


Ebola crisis: Liberia boy dies after fresh cases BBC News (英国) エボラ危機:リベリアの少年エボラで死亡、家族からも感染者発生

 リベリアの首都モンロビア郊外のエボラ治療センターで15歳の少年がエボラを発症していることが確認され、23日に死亡した。
 少年の父と兄弟も治療を受けている。
 母親と2人の兄弟(姉妹?)は健康監視を同センターで受けている。

 WHOはリベリアに対して、これまで5月と9月に2回エボラ終息宣言を出している。
 9月に終息宣言が出されて3ヶ月後に今回の発生が確認された。

 少年に直接接触していた医療スタッフ8人も感染リスクが非常に高いことから、センターに隔離されている。他に160人近い接触者が健康監視されている。


 広東省で今冬初のH7N9鳥インフルエンザ感染者が確認
H7N9 avian influenza case reported in Meizhou City, Guangdong Province Outbreak News Today  (国際) 広東省梅州市でH7N9鳥インフルエンザ感染者が確認

 中国保健当局は広東省梅州市でH7N9鳥インフルエンザ感染者を確認したと発表した。
 感染源は調査中とされる。


CDC urges alert in wake of new H7N9 avian flu case in China  Focus Taiwan News Channel  (台湾) 台湾CDC、中国でH7N9鳥インフルエンザ感染者発生により、警報を発令

 中国CDCは中国当局から広東省でH7N9鳥インフルエンザ感染者が発生したとの報告を受け、広東省への旅行に関して”alert”レベルの警報を出した。
 警報レベルは、注意、アラート、警戒の3段階からなっている。


Puzzling Ebola Death Shows How Little We Know About The Virus NPR  (国際) 感染源が不明のエボラ死者の発生は、ウイルスの動態が未だ十分把握されてないことが示唆

 エボラ研究者のノースカロライナ大学教授のフィッシャー氏のコメント。
 エボラがリベリアで再び発生した事に対して以下のように話す。
 「エボラの現実はまだそれが終息していないことを示している。」
 「状況は変わったのだ」

 先週リベリア首都のモンロビアのエボラ治療センターで15歳少年がエボラと診断され、終息宣言間近のリベリアに衝撃が起こった。少年の父親と兄弟の1人も検査で陽性だった。
 当局は3人の感染源を特定できていない。
 160人近い少年との接触者の中には数十人の医療スタッフも含まれている。

 WHOは5月、続いて9月にリベリアにおけるエボラ終息宣言を行ったが、直に患者は発生した。6月に発病した16歳少年の感染源も不明なままである。
 
 「我々全てにとって今回の発生は驚きだ。しかし、それはいかに我々がエボラウイルスについて知っていないかを示している」、と国境なき医師団のナースの一人であるカリッサ・ギルドが語っている。
 「エボラはリベリアに3回やってきた。我々が去ったと考えてもやってきたのだ」、とギルドは話を続ける。
 「我々は何も知っていない。我々はまだ警戒し続けなければならない。我々自身を守るために十分防備する必要がある」

 今年、研究者達はエボラウイルスが精液の中で9ヶ月以上存在していることを明らかにした。当初それは3ヶ月間と考えられていて、エボラ回復男性達に3ヶ月間の性行為の自粛、またはコンドーム使用が求められていた。
 そして3月にリベリア人の女性がエボラ回復6ヶ月後の男性との性行為でエボラに感染して死亡した。
 また先月、1月にエボラから回復していたスコットランド人ナースが、血液中にウイルスが現れて再発している。

 モンロビアの医療機関は感染予防対策を強化した:何人かの医師達はリベリアがエボラ終息宣言をだしたことから、医療スタッフが感染予防対策を緩めたことに譲歩している。予防衣を着けなくなり、また患者を素手で検査する等。

 以下略。


25日

サウジMERS新規例なし


France reports outbreak of H5N1 bird flu Reuters UK (国際) フランス、H5N1鳥インフルエンザが鶏で発生したとの報告

 フランス農業省は25日、同国南西部の放し飼い鶏農場で高病原性のH5N1鳥インフルエンザが発生したと発表した。
 フランスで鶏のH5N1鳥インフルエンザは2006年以来初の発生である。
 農業大臣は欧州及び国際規則に従って、国家緊急介入計画を発令した。


Last S.Korean MERS patient passes away Xinhua  (中国) 韓国最後のMERS患者が死亡

 本年8月8日にMERSと診断された35歳患者は既に悪性リンパ腫の治療を受けていて免疫低下状態にあった。
 患者は11月1日にウイルス検査で陰性と診断されたが、10日後に検査で再び陽性と診断され、25日に合併症で死亡した。
 男性は172日間MERSと闘い続けたが、それは世界最長の記録となった。

 5月20日に最初のMERS患者が韓国で診断されて186人の患者が発生した。その後38人が死亡している。韓国での死亡率は20.4%である。

 韓国政府は実際上のMERS終息宣言を7月下旬に出した。新規患者が出ていないことが理由であるが、公式の終息宣言は12月23日になる予定である。最終的に感染者がいなくなって4週間後(潜伏期間の倍の期間)にWHOは終息と定義している。


Saudi dies of MERS in Hofuf Arab News  (サウジアラビア) サウジ、ホフフでMERS患者が死亡

 57歳男性が死亡したことを保健省が22日発表した。
 11月12日以来初の死者とされる。

 現在サウジ王国では2012年の流行開始以来1276人のMERS感染者、548人の死者が出ている。

 保健省ではMERS撲滅のためにあらゆる手段を用いて対策を強化していると発表している。
 937箇所に24時間ホットラインが設置され、MERSに関する情報を伝えている。

 当局によると3病院(ダマム、リヤド、ジッダ)がMERS専門病院に指名され、高度の治療が行われている。また20の病院が患者を収容するために十分な設備が備えられているとされる。


24日

サウジMERS新規例なし


Hospital patient with suspected MERS virus is held in isolation at Manchester ... Manchester Evening News (英国) MERS感染疑いでマンチェスターの病院に患者が隔離

 MERS感染疑いも含めて、呼吸器症状を呈する患者がマンチェスターの病院に隔離され、検査を受けている。


FDA approves first in-human study of MERS vaccine Vaccine News Daily  (国際) 米国FDA、MERSワクチンの臨床試験を許可

 米国の”GeneOne Life Science Inc. と Inovio Pharmaceuticals ”が開発したMERSワクチンが早ければ本年末までに臨床試験に入る。FDAが承認した。


23日

サウジMERS新規例なし



 世界のパンデミック対策は何ら補強されていない

Ebola experience leaves world no less vulnerable Nature.com (国際) エボラ体験によっても国際的感染症対策には進展はない

 専門家委員会は、世界は次のパンデミックに対して、2年前のエボラ流行前と大差ない状況である、と専門家委員会は結論した。
 
 エボラの歴史上最悪の死者数、11000人以上が出た、その原因について未だ問題が明確にされていない。
 米国ハーバード大学とロンドン大学公衆衛生部門が主宰した20人の専門家会議で出された結論が11月22日のLancetに掲載された。専門家は臨床家、WHO専門家、法律家、発展途上国問題および人道的問題専門家からなる。
 一方、エボラは頑固なまでに発生し続けている;11月20日、エボラ終息宣言が年末に出される期待が抱かれていたリベリアで再び感染者が出た。同国ではこれまで二度の終息宣言が出されている。


Ebola global response was 'too slow' BBC News (英国) エボラに対するWHO対応は緩慢過ぎた

 エボラに対する緩慢な国際的対応とリーダーシップの欠如が、多数のエボラ感染者と死者の発生を招いたと、専門家達で構成される委員会が結論した。

 ロンドン大学公衆衛生熱帯医学研究機関が主宰した委員会は、将来の(感染症)大災害に対して多くの改革が必要であると報告した。

 エボラ流行は2013年(末)に始まり11000人以上が死亡した。
 ギニア、リベリア、およびシエラレオネで最も多くの患者が発生した。
 これらの国々は早期に診断する能力、報告する能力、そして流行に対する適切な手段を持っていなかった。そうしたことがエボラの拡大と世界的脅威につながった。

 以下略。

 
Panels Advise Bolstering WHO for Crises Like Ebola New York Times  (米国) 委員会、エボラのような感染症危機に対してWHOの補強が必要と提言

 この数ヶ月間、多くの保健医療担当者達が集まり、西アフリカで発生し、多くの人々が死亡したエボラのような危機を防ぐことが出来るか論議してきた。
 エボラは国境線を越え世界に拡大する恐怖が呼び起こされた。
 数ヶ月間多くの病院や診療所が閉鎖され11000人以上が死亡した。

 現場では塩素消毒剤は予防用装具は早期から不足し、WHOが対応するまで相当な期間がかかった。

 今、これらのグループの中の2団体がWHOの危機管理能力が十分アウトブレーク及び危機管理対策に対応出来ていないことを結論し、早急な改善を提言した。
 一つは独立した団体でもう一つはWHOにより招聘された団体である。

管理人コメント:WHOが機能不全に陥っていることは以前から指摘されている。組織疲労が原因とされているが、それは国連全てについていえることである。
 無能な指導者達は、言ってみれば高級官僚であり、末端で懸命に働いている人々から見れば雲の上の存在である。しかしその能力は低い。
 国際紛争を解決するための政治的リーダーシップをとれない国連事務総長。
 パンデミック危機対策に柔軟に迅速に対応出来ないWHO事務局長。
 国連本部とジュネーブの2人の居室は素晴らしく豪華である。

 アフリカで多くの虐殺があり、また多くの少女達が誘拐されレイプされても、国際的反応は低い。
 しかし、白人社会で起きるテロに関しては世界は大きく反応する。

 エボラが西アフリカでさらに大流行して、国が滅びる危機が起きても、国際社会の反応はそれほどでもないかも知れない。
 国連組織がWHOも含めてリーダーシップを発揮できなくなっている今日、すべては米国の政治的方針により国際的対応が決まる。


Liberia monitors over 150 Ebola contacts as virus re-emerges  Reuters  (国際) リベリア、エボラ再発生で150人以上の接触者監視へ

 11月27日、リベリアはエボラ終息宣言後2ヶ月で15歳少年のエボラ感染を確認し、さらに濃厚接触した家族員2人の発病も確認した。
 患者は首都モンロビア郊外に住んでいた。
 現在モンロビアのエボラ治療センターに収容されている。

 保健省の主任医療官は153人の接触者をリスクの程度で分類して状態を監視していると発表した。

 少年がどのようにしてウイルス感染を受けたか不明であり、主任医療官も説明はしていない。少年が住んでいた地域周辺での感染源調査も行われている。

 理論的には感染した動物が周辺にいて、そこから少年が感染したこともあり得る。


 エボラ治療センター Paynesville



22日

サウジMERS新規例なし


Ebola returns to Liberia months after nation declared free of virus CNN International  (国際) エボラ終息宣言後のリベリア、再び患者が発生

 エボラ終息宣言2ヶ月後のリベリアで3例の患者が発生した。
 新規患者発生は19日に確認、保健省から発表された。

 新規患者と濃厚接触した2例も検査でウイルス陽性が確認された。
 3例は首都モンロビアのエボラ治療センターに隔離された。

 本年5月にリベリアでエボラ終息宣言がなされたが、その後患者が発生、そして9月に2度目の終息宣言がなされた。

 現在、濃厚接触者40人が厳重に監視されているとWHOの広報官は語っている。
 今回患者はさらに発生するとリベリアの保健大臣は予知しているが、それが拡大することはないだろうと、楽観的見通しを語っている。
 「我々は先に行っていたエボラ撲滅対策を継続すれば、決して希望は失われない」

 リベリアでは4808人の死者が出ていて、流行した西アフリカで最多数である。続いてシエラレオネ、ギニアの順となっている。

 WHOの統計では昨年の流行で28600人がエボラに感染して11300人が死亡している。


 空中に浮遊するインフルエンザウイルスに効果?
プラズマクラスターは浮遊する「鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス」を抑制 財経新聞

 {「鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス」は、2013年4月にWHO(世界保健機関)が、初めてヒトへの感染を公表したウイルス。ヒトからヒトへ感染する能力を獲得した新型ウイルスに変異し、世界的流行(パンデミック)を引き起こす危険性があるため、厚生労働省より、感染症法で第2類指定感染症に指定されている。

 今回、シャープ<6753>は、ベトナム ホーチミン市パスツール研究所と共同で、容積1m3ボックスの試験において、プラズマクラスター技術が浮遊する「鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス」の感染力を約47分で99%抑制することを、世界で初めて実証した。

 同社は、プラズマクラスターのプラスイオン(H+(H2O)m)とマイナスイオン(O2-(H2O)n)を同時に空中へ放出することで、浮遊するウイルスなどの表面で酸化力の高いOHラジカルとなり、表面のタンパク質を分解してその働きを抑制することに着目。これまで、インフルエンザウイルスのH1N1、H3N2およびH5N1について抑制効果を実証してきた。今回、新たに型の異なるH7N9のインフルエンザウイルスについても同様の抑制効果を実証し、プラズマクラスター技術が多様な型のインフルエンザウイルスに対して有効であることが示されたという。

 具体的には、容積1m3の密閉空間にプラズマクラスターイオン発生装置を設置。イオン濃度(50,000、100,000、200,000個/cm3)を発生させ、「鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス」をミスト状に噴霧した。それぞれのイオン濃度条件で噴霧終了一定時間後、空間の浮遊するウイルスを回収し、その感染力(感染力価)をウイルス研究分野で一般的に用いられているTCID50法で調べた。その結果、ウイルスの感染力価はイオン照射なし(送風のみ)の場合と比較して99%抑制されることがわかった。また、イオン濃度が上昇するとウイルスが99%抑制される時間が速くなることが確認された。

 プラズマクラスター技術にとは、プラスイオン(H+(H2O)m)とマイナスイオン(O2-(H2O)n)を同時に空中へ放出し、浮遊する細菌・カビ・ウイルス・アレルゲンなどの表面で瞬間的にプラスとマイナスが結合して酸化力の非常に高いOHラジカルとなり、化学反応により細菌などの表面のたんぱく質を分解して、その働きを抑制する独自の空気浄化技術である。}

 管理人コメント:インフルエンザウイルスが空中に漂っている状態は実際にはあり得ない。仮説が間違っている検証である。ウイルスは感染者から飛沫で周辺に飛び散り、それを吸う周辺の人々が感染する。その後ウイルスが空中を漂っていることはない。
 こうした科学的ではない仮説に従った実証実験で効果ありと宣伝するインフルエンザ関連商品は結構ある。例えばマスク、手指消毒剤など。


21日

サウジMERS新規例なし

 
'India must be wary of new influenza viruses' The Hindu  (インド) ロバート・ウエブスター教授:インドは新型インフルエンザウイルスに警戒すべき

 聖ユダ小児研究病院の、世界的にインフルエンザ研究者として著名なロバート・ウエブスター教授がインドで講演。
 
 H9N2鳥インフルエンザに警戒すべきと語った。
 それほど悪性とはいえないが、それでも非常に危険なウイルスであり、最近バングラデシュと中国の家きん市場で頻繁に分離されていて、家きんの間で流行しているという。

 またH7N9鳥インフルエンザも危険で、中国で拡大していて、雁がヒマラヤ山脈を越えてウイルスを運んで来る危険性が高い。

 管理人コメント:ニュージーランド出身の世界的インフルエンザ研究者であるウエブスター教授の名前を久々に目にした。人のインフルエンザウイルスは、鳥インフルエンザウイルスで由来であることを世界で初めて明らかにした研究者である。


20日

サウジMERS新規例なし


 中国のH7N9鳥インフルエンザ、病院内で人人感染を起こした事実が確認
Person-to-Person Bird Flu Transmission Likely Happened at Chinese Hospital nwitimes.com (国際) H7N9鳥インフルエンザ、中国の病院で人人感染を起こしていた

 北京微生物および疫学研究所からの研究発表。英国医師会雑誌に発表。

 これまでH7N9鳥インフルエンザの人人感染は家族員内での発生が知られている。
 (訳者注:遺伝学的に感染しやすい体質が考えられている)。

 今回報告された例は、2015年2月に浙江省で発生した症例で、病院に入院したH7N9感染者から血縁関係にない同じ病棟に入院した患者にウイルスが感染したものである。

 第一例の患者は2羽の鶏を生家きん市場で購入した後、発熱、咳および咽頭痛を呈して2月18日に入院した。この48歳男性は2月24日にH7N9鳥インフルエンザ感染の診断を得て、4月20日に死亡した。
 第二例は57歳男性で、慢性肺疾患で第一例と同じ病棟に入院して5日後にインフルエンザ様症状を呈し、2月25日にH7N9鳥インフルエンザの診断がつけられた。そして3月2日に死亡した。
 同患者は発症前15日間、家きんに接触した既往はなかった。
 最初の患者と二例目の患者から分離されたウイルスの遺伝子はほぼ一致した。

 人人感染が起こりやすい事実、そして病院内感染の予防対策の重要性が示唆されると研究チームではコメントしている。


 管理人コメント:専門家の間では危険視されているH7N9鳥インフルエンザ。鳥から人への感染症例が大多数であるが、家族から感染したとする症例も報告されていた。しかし人人感染がどの程度起きえるか不明である。今回の論文は同じ病棟内で他の患者が発病した事例を詳細に報告している。感染を受けた患者が基礎疾患を持っていたことが易感染状態になっていたことも考えられるが、いずれにしてもMERSのようにウイルスを大量に浴びると感染する可能性が高い。


19日

サウジMERS新規例なし


Health sector warns of A (H7N9) virus risk Viet Nam News (ベトナム) ベトナム保健省、H7N9鳥インフルエンザ発生に警告

Cambodia reports outbreaks of H5N1 bird flu in northwest Reuters  (国際) カンボジア、北東部でH5N1鳥インフルエンザの発生を報告

 カンボジア政府は北東部の地域2カ所でアヒルの間でH5N1鳥インフルエンザが発生したと発表した。

 管理人コメント:カンボジアでは人の感染者が多発していたが、特に子供での感染と死亡例が多い。これから冬期間に入り、感染者が増えてくることが気になる。


18日

サウジMERS新規例なし


 新型コロナウイルスが中国のコウモリから分離、人に感染、病原性を示す危険性
Scientists warn of new SARS-like virus in bats Hong Kong Standard (香港) 人に感染する危険性のある新型SARS様コロナウイルスがコウモリから分離

 ノースカロライナ大学の研究チーム。
 中国のコウモリからSARS類似のコロナウイルスが分離され、人に感染する危険性があることが示された。
 しかし人から人へ感染するかは定かではないという。

 コロナウイルスは風邪ウイルスの一種であるが、これまでSARSとMERSが人で流行している。
 SARSは2003年に流行し、世界で8100人が感染して774人が死亡した。一方MERSは2012年以来、1611人が感染し、575人が死亡している。

 いずれのウイルスもコウモリ由来である。
 SARSウイルスも今回ウイルスが分離されたコウモリが自然宿主であったが、そこからハクビシンに感染し、そして人に感染してきたと考えられている。
 MERSウイルスはコウモリからラクダに感染し、そして人に感染してきたと考えられている。

 今回分離されたウイルスはSHC014-CoVと呼ばれ、コウモリから人へ直接感染することが示されたという。
 ウイルスはSARSウイルスと同じく人の肺の細胞で増殖するとされる。
 このウイルスは、最近中国のキクガシラコウモリ(horseshoe bat)に感染して中国内に拡大している。

 コウモリは推定で5000種類のコロナウイルスを保有している(自然宿主)とされ、その中で人に対する病原性を示す可能性のある種類があると考えられている。

 研究チームでは、もしこれらのウイルスの中から流行する株が出てきたならば、というよりもむしろ、出現にどう対応するかの対策が必要だ、としている。

 研究成果はNature Medicineに発表された。
 

 コウモリ属の襲撃
MERS    ヤマコウモリ、 アフリカ、中東

エボラ    オオコウモリ、オヒキコウモリ、 アフリカ

SARS   
  キクラシガコウモリ、 中国

SHC014-CoV  キクラシガコウモリ、 中国

 *日本国内には上記コウモリの近縁種は全ている。

  


17日

サウジMERS新規例なし



16日

サウジMERS新規例なし


 季節性インフルエンザ情報

  北米 
     カナダ、米国:発生数 少数

  欧州
   英国、アイルランド:発生数 少数

  アジア
   中国、香港:発生数 少数

  国内:散発的発生、流行開始の兆候はない


 今日の国内インフルエンザ情報


 ワクチン効果ある?
 インフルエンザ予防方法
 インフルエンザに効く食べ物
   
   毎年変わらない意義の薄い情報がこのい季節になると出回る


15日

サウジMERS新規例なし


Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia WHO MERS情報更新

 10月26日から11月1日までのサウジにおける発生例。サウジ政府から国際保健規則(IHR)に従って報告された情報。
 当情報は毎週発表されている。
 今週は7例について詳細情報を記している。

 WHOのコメントはいつも通り下記の通り。

 Based on the current situation and available information, WHO encourages all Member States to continue their surveillance for acute respiratory infections and to carefully review any unusual patterns.
 

14日

サウジMERS新規例なし


Study notes MERS, SARS virus shedding similarities CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 研究報告、MERSウイルスとSARSウイルスの類似性を明らかに

 サウジとドイツの研究チームによる。 Clinical Infectious Diseases に論文が掲載。

 ・2014年にサウジの病院内で集団発生した患者と分離されたウイルスの分析。それを2003年に香港で流行したSARSウイルスと比較検討。

 ・34人のMERS患者が対象。年齢中央値は63歳。27人が男性。24人が死亡している。

 ・下気道からウイルスが排出される時期はSARSウイルスと類似。症状発現から検査で診断が確認されるまでの平均期間は8日と両ウイルスで類似。
 
 ・両ウイルスの下気道からの最大排出時期も類似していて、研究チームではMERSがSARSよりも感染性が低い理由がウイルスの排出量や最大排出時期に関係しているとはいえないと結論。
 *訳者注:MERSウイルスが未だ人への感染力が弱いのは、人の気道のリセプターへの結合能力が低いせいと考えられる。それゆえMERS発症には、SARSウイルスよりも大量のウイルス量が必要であり、そうした状況になる病院内、患者と相対する医療スタッフで発病しやすい、と管理人は考えているが、多分正しい仮説のはずだ。
 
例えば、SARS発症を発症させるウイルス量の数倍、または数十倍、または数百倍のウイルス量がMERS発症には必要。人の気道リセプターへ結合しやすく変異してくると、数倍以下、さらには数分の一、さらには数十分の一でも発症するようになる。そうなると”人類最後の日”を迎える。

 ・MERSもSARSも患者血液中からウイルス遺伝子が分離。しかし分離MERSウイルスは人への感染力はなかった。

 ・血清中のウイルス量と下部気道からのウイルス排出量には相関性はなく、研究チームではウイルスの増殖が気道以外の部位にあるのではないかと考えている。それはSARSウイルスでも同様であった。

 ・MERSウイルスと異なり、SARSウイルスは尿中及び便中で検出されることは希だった。
 *SARSは下痢を伴うことが多く、下痢便からの感染が見られた。香港のマンションで水洗トイレから流れる汚水で原因で集団感染した事例は有名である。

 ・スーパースプレッダー、またはスーパーシェッダー(super spreaders or super shedders:超ウイルス拡大者、超ウイルス排出者):発病初期の急性期に異常に大量のウイルスを排出する患者が認められた。それはSARSでも同様であった。しかしこれらの患者はより死亡しやすいという事実がないことから、多分、より重症症状は出さないと考えられ、それが社会的に感染を広める理由と考えられるとチームでは説明している。
 *訳者注:スーパースプレッダーがより重症化すことはないことは韓国の流行で明らかになっている。最初の患者は数十人に感染させているが治癒している。

 ・感染後の免疫反応:感染2から3週後に血液中に抗体が現れるが(Seroconversions ウイルス抗原が陰性となり代わって抗体が出現する現象、通常は免疫が成立した現象と捉える)、その量は下気道から排出されるウイルスを排除するには不十分とチームでは結論している。

 ・免疫グロブリンA(IgA)産生が、粘膜でウイルスが増殖するのを抑えるには遅すぎることから、研究チームでは細胞性免疫を賦活するようなワクチンの開発が重要とコメントしている。
 *訳者注:血液中に現れる抗体には種類があり、通常は免疫グロブリンGが体内組織に血流で運ばれて、そこでウイルスを中和(失活、殺す)するが、粘膜から侵入してそこで増殖するウイルスに対しては、粘膜から分泌される免疫グロブリンA(IgA)がウイルスを失活させる。それら免疫グロブリンは液性抗体と呼ばれるが、リンパ球から産生される。ウイルスの侵入を認識したリンパ球が、いくつかの種類の抗体を産生するのであるが、こうしたリンパ球系の免疫反応を細胞性免疫という。
 なおアレルギーを起こす抗原(花粉やダニなど)を中和するのは免疫グロブリンE(IgE)である。抗原の性質、存在場所、大きさで反応する抗体の種類が変わるでのある。寄生虫や移植片、がん細胞などの大きな抗原はリンパ球の一種が相対する。液性抗体では相手が大きすぎるからである(以上間違っていたなら御免)。


13日

サウジMERS新規1例

 サウジ保健省

 リヤド;47歳男性、外国人労働者、危篤、院内感染


Saudi Arabia notes MERS case, upcoming meeting CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) サウジ、MERS新規例と MERSに関する会議開催について報告

 サウジ当局は検査室診断されたMERS発症者、47歳男性例を発表した。
 リヤドの医療機関で感染しているが、医療関係者ではない。重体とされる。

 サウジではこの2,3ヶ月間にMERS感染者が多数発生していた。多くはリヤドの大病院で発生していたが、他の町でも医療機関内での発生が見られてきていた。
 ピーク時には60人以上の患者が治療されていたが、現在は4人であると、当局は発表した。

 一方、別な情報としてサウジは11月4日と5日に、MERSワクチンに関する国際会議を開催する予定とされる。


China: Two additional H7N9 avian influenza cases reported in Zhejiang Outbreak News Today  (国際) 中国:浙江省で2例のH7N9鳥インフルエンザ発症例を報告

 昨日中国報道で発表されていた内容。

Ebola nurse Pauline Cafferkey 'has made full recovery' BBC News (英国) エボラ、遅発性合併症を発症したナース、完全に回復

 シエラレオネのエボラ治療センターでエボラに感染、その後英国のローヤル・フリー病院(Royal Free Hospital) で治療を受けて回復した看護師のパウリン・キャファキーさん(Pauline Cafferkey)は、10月にウイルスが原因で髄膜炎を発症した。再び同病院で治療を受けていたが、病院当局は現在回復して退院したと発表した。
 

UK nurse discharged -- again -- having 'completely recovered from Ebola' CNN (米国) 英国の看護師が退院-再び-完全にエボラから回復

 9ヶ月前エボラに倒れ、その後髄膜炎を発症し再び治療を受けていたスコットランド人の看護師が完全に回復し、前日退院したと病院当局が12日発表した。

 看護師は故郷のグラスゴーにあるQueen Elizabeth University Hospital で引き続き治療を受けている。


12日

サウジMERS新規例報告なし


 中国H7N9鳥インフルエンザ感染者2例
浙江新增2人感染H7N9 香港經濟日報 (香港) 浙江省でH7N9鳥インフルエンザ感染者2例確認

 浙江省保健当局は62歳と51歳の農業従事者女性のH7N9鳥インフルエンザ感染を確認した。
 2例とも家きんとの接触が原因と考えられているが重体である。
 
 *62歳例は先に報告された女性例と同一の可能性。


 管理人コメント:浙江省はH7N9鳥インフルエンザ感染家きんが多い地域でである。ウイルスが活発化してきたようだ。これで本年度秋に入ってから5例目の感染者となった。いずれも浙江省。ウイルスは中国内に遍く家きんの間に広がっているが、野鳥を介して日本国内に入ってきたとしても、鳥は無症状なので誰にも分からない。

 インフルエンザのシーズンに入ってくると、インフルエンザ症状を呈する人の中に、MERS、さらにH7N9鳥インフルエンザ感染者が混じっていても、しばらくは鑑別が出来ない。死者が出てから気がつくのだろうか?
 

11日

サウジMERS新規例報告なし


 MERS情報
  特になし。ウイルスが水面下に潜ったか。それとも情報が出てこないだけか?

 中国H7N9鳥インフルエンザ情報
  浙江省で秋に入ってから4例の感染者発生に関して、浙江省の報道機関が、いよいよ鳥インフルエンザ発生の季節に入ったと当局の警告のコメントを流している。

 H5N1鳥インフルエンザ関連
  特に気になる情報はない。

 季節性インフルエンザ関連
  米国やカナダでワクチン接種の啓発的アナウンスをしている。
  未だ流行の兆しのある国はないようだ。

 他パンデミック関連情報はない。


 管理人コメント:MERSはいつどこで発生してもおかしくはない。ただ冬期間の発生率は低いが、もし発生数が多くなればウイルスの性状が変化したことが示唆される。もちろん危険な兆候である。中国のH7N9鳥インフルエンザは例年ならこれから感染者が増え出すが、生家きん市場の衛生管理状態、または運営状態によって感染者の数か変わると思われるが、これもウイルス変異が起これば感染者数の増加となって現れる。H5N1鳥インフルエンザは、初夏までエジプトで発生数が多く、それは同国史上最大の数だったが、その後パタッと報告が出ていない。サウジのMERSもそうであるが、中東近辺の情報は妙にあてにならない気がするのは管理人だけか?ある日、ISのように黒装束のウイルスが中東から世界に飛び出すのかも知れない。飛び出すときは遺伝子情報だけは明確にして欲しい。


10日

サウジMERS新規例報告なし


9日

サウジMERS新規例報告なし


MERS study: Direct exposure to dromedary camels, diabetes mellitus are risk ... Outbreak News Today  (国際) MERS研究報告:ヒトコブラクダへの直接接触、糖尿病がMERS感染の危険因子

 米国とサウジの研究チームによる。米国CDCの機関紙である”新興感染症( Emerging Infectious Diseases)”に発表。

これまでのMERS発生国(2015年11月5日現在)
 サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、ヨルダン等の中東国以外はそれら国からの輸出例(感染後、母国または入国した国で発症)



 シエラレオネ、エボラ終息に
Sierra Leone Declared Free of Ebola Transmissions New York Times  (米国) シエラレオネ、エボラ終息宣言

 42日間、エボラ発生をみていないシエラレオネはエボラ終息宣言を行った。
 潜伏期間の倍の期間、シエラレオネはエボラの発生がない。7日、WHOの規定による”終息”となった。
 シエラレオネ政府は、歴史に残るエボラによる暗い期間の終息を願っていた。

 国を挙げての祝いが行われ、また活気が戻った。

 左:エボラ終息を祝うフリータウンの人々  右:外出禁止令の出ていたフリーダウン(2014年10月)
    

Sierra Leone Declared Free of Ebola, as Guinea Struggles ABC News (米国) シエラレオネはエボラ終息宣言を行ったが、ギニアはいまだ撲滅に奮闘中、

 2013年末から、ほぼ4000人がエボラで死亡したシエラレオネであるが、WHOは同国で最後の患者が治癒して退院した9月25日から、潜伏期間の倍の期間が患者発生なしに経過したことを発表した。

 WHOのシエラレオネ代表がエボラ終息宣言を行ったことから、首都フリータウンの通りでは数百人の人々がそれを祝った。

 WHOは、シエラレオネ政府と人々が非常に意義深いエボラ撲滅という功績を残したとコメントしていいる。

 シエラレオネは今後90日間の厳重な監視期間に入る。


 一方ギニアは西アフリカで唯一エボラが発生している国となっている。
 WHOはこの21日間に7例の新規患者が出ていると発表していいる。


8日

サウジMERS新規例報告なし

 

 管理人コメント:
 サウジアラビアにおけるMERSは2012年以来とされているが、本格的に調査されだしているのは2013年に入ってからであり、保健省の提示している感染者数の正確さは不明である。
 疫学的調査の重要性は何度もWHOから指摘され、そのたびにデータが増え、そして保健省もMERSに関する特設ページをウエブで掲載しだした。

 北半球未だインフルエンザ流行地域は少ない
US flu levels still low, with few global hot spots CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 米国内、インフルエンザ流行レベル未だ低い、世界的に流行地域は少数


7日

サウジMERS新規例報告なし


6日

サウジMERS新規例報告なし


5日

サウジMERS新規例報告なし


Newborn's Ebola infection adds to Guinea's total CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) ギニア、エボラ感染母親から出生した新生児もエボラ発症

 先週エボラ発症母親から生まれた新生児が発症した。先週の唯一の発症者となったが、感染リングには多数のハイリスクとなる接触者がいて、当局では厳重な監視を続けている。
 
 

 ギニア首都のコナクリにあるエボラ治療センターで新生児は誕生した。新生児のエボラ発症はコンデヤ村のエボラ発症家族内で四人目となった。
 新生児を分娩した25歳の母親は先々週エボラ発病が確認されたが、分娩後死亡した。
 同母親の2人の娘もエボラ発症はその前の週に報告されていた。
 WHOはこれら家族員と接触したハイリスク者は大勢いて、現在21日間の監視機関の第2週に入っていると発表している。
 WHOによると発病した新生児はコナクリで発生したエボラ感染チェーンの10番目となる。

 

4日

サウジMERS新規1例

 サウジ保健省

 リヤド:70歳男性、サウジ人、安定、感染者以外から感染

 
 サウジのタイフでの病院集団感染が昨秋あり、その詳細が公表-サウジでのMERS実態の一部が明らかに
New Saudi MERS case as year-old Taif cluster detailed CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) サウジアラビア、新規MERS報告:国際研究チーム、昨年秋にタイフの病院における集団感染詳細を報告

 サウジアラビア保健当局はリヤドにおけるMERS新規例を報告した。


 一方、サウジアラビアと米国の研究チームは昨日、昨年秋から冬にかけてタイフの病院で発生した院内感染が遅延し、38例の感染者が出て、半数が死亡し、その中に多くの医療スタッフが含まれていたことを明らかにした。

 サウジアラビアと米国の研究者(その中には米国CDCの研究者数人が含まれている)が昨日”Emerging Infectious Diseases(米国CDCが発行する雑誌、新興感染症雑誌)に発表した研究論文によると下記のことが明らかにされている。
 昨年(2014年)秋から本年1月にかけて、タイフの4病院でMERS流行が起きて、38人の感染者が出ていたが、その中に13人の医療担当者が含まれていた。
 38人中21人が死亡し、死亡率は55%とサウジアラビア全体の43%以上であった。

 最初に患者が発生した病院はベッド数368床とエリアにおける急性疾患対象の主要病院であったが、対象とする患者は軍関係者とその家族であった。9月5日から10月2日まで6例が入院(発症)し、その後4例が11月末から12月初旬にも患者が入院した。
 半数が医療スタッフで、10人中6人が死亡した。

 2番目の病院は地域の保健省主管の500床ベッドを保有する人工透析施設で、15人が感染し、そのうち4人が医療スタッフだった。全15感染者は10月に発症し、11人が透析患者で、4人が医療スタッフであった。
 透析患者11人中、8人が死亡し、医療スタッフは全員回復した。

 3番目の病院は250床の保健省主管病院である。
 最初の患者は辺縁地域にあるタイフ行政地域(県?)の病院から送られてきた。60歳男性で10月1日に発症し、2日後に検査でMERSが確認された。男性はジッダの病院に10月5日に移されたが、12月25日に死亡した。
 10月11日、15日、17日に2人のナースと医師が発病したが、全員回復した。

 4番目の病院は個人病院で4例のMERSが発生した。
 75歳女性が11月1日に移送されてきて、11月3日にMERSの診断がついた。
 女性は250床の保健省主管の病院に4日に移送され、9日に死亡した。
 女性の部屋を清掃した用務員が11月4日にMERSの検査で陽性となったが、無症状であった。
 しかし用務員の孫がMERSに感染したことが11月11日の検査で判明し、12月14日に死亡した。
 さらに75歳女性と同じ階の病室にいた81歳女性が11月11日に検査で陽性であることが確認され、11月20日に死亡した。

 研究報告ではこれらの病院とは無関係な5人の感染者を報告しているが、3人が死亡している。この中には医療担当者は含まれていない。

 ウイルスの遺伝子分析が行われたが、大多数の遺伝子はリヤドで発生しているMERSからの遺伝子とほぼ一致している。

 報告チームでは、医療機関でMERS感染が見つかった時は、他の全ての医療機関が警戒すべきで、地域内で発生しているMERSで、感染した患者や医療スタッフがいつ病院内で出るかも知れない、と警告している。


 管理人コメント;基本的に韓国での大発生と感染した経路は同じである。その中で気になるのが患者病室を清掃した用務員が無症状感染を起こし、それは孫に感染して、孫は発病後死亡しているケースである。また患者と同じ病棟にいた患者も感染、死亡している。無症候性感染から家族に感染するということは、ウイルスの感染力は強そうに思われるが、どうなのだろうか?この75歳女性はスーパースプレダーであった可能性が高いが、その移送された病院では感染者が出なかったのであろうか?
 いずれにしてもMERSウイルスは病原性が非常に高く、人工透析を受けている様な、免疫低下患者には感染しやすいようだ。
 なおタイフでの院内感染が相次いでいた事実は、タイフの保健当局は否定していた。
 SARSが2003年春に中国広東省から流行しだし香港に拡大したが、中国政府は当初SARSが流行している事実を認めていなかった。


3日


サウジMERS新規1例

 サウジ保健省

 アフィフ(Afif):50歳女性、サウジ人、危篤、人以外の感染源

 管理人コメント:感染源として人感染者ではないとされ、ラクダ他の感染源が疑われる。この感染女性は危篤とされているが、現場の医療機関では更なる感染者が出ている可能性がある。詳細な情報がサウジ保健省から出ていないため、非常に怖い。もし女性がスーパースプレッダーだとしたなら、隔離が十分でなければ数人から数十人の感染者が周辺で出る。
 リヤドの病院での集団感染、さらにホフーフの病院等でも院内感染が起きている。その実態、実情が分からないから、サウジのMERSがどのように拡大しているかリスク評価ができない。


2日

サウジMERS新規例な

 気になる情報なし

1日

サウジMERS新規例なし
 
 気になる情報なし

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