7月

31日

 サウジアラビアでの小巡礼中(ラマダン)におけるMERS発生報告は現時点ではない模様。

30日


 CIDRAP ニュースから  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター)

 ・Novavax says H7N9 virus-like particle vaccine shows promise in mice ノババックス製薬、開発中のH7N9ワクチンのマウスによる動物実験で効果を確認

 ・WHO notes new MERS case and another death in Saudi Arabia  WHO、サウジアラビアにおける新規MERS患者と死者を発表
 既に報道で発表済み情報。

 ・More H5N1 outbreaks hit Nepal ネパールでさらにH5N1鳥インフルエンザが養鶏場で発生
 最近ネパールでは養鶏場でH5N1鳥インフルエンザが発生を続けている。


29日

 コウモリ由来コロナウイルスの危険性。それは予知されてきた。
SARS, MERS …? Preparing For The Next Coronavirus Pandemic  Asian Scientist Magazine (シンガポール) SARS、MERS…、コロナウイルスのパンデミックに備えなければならない
 Linfa Wang and Gary Crameri, CSIRO  (オーストラリアのウイルス研究者)

 コロナウイルスによるパンデミックに警鐘を鳴らすコロナウイルス危険論。良くまとまった総説。

 2003年SARSは突然現れ、世界で8000人を発病させ、約10%を殺し、そして不可解にも突然消え去った。
 SARSが再出現するかが問題となっていたが、今、類似ウイルスがMERSとして中東からは感染を広げだした。
 それは近代の交通手段で、サウジ、ヨルダン、アラブ首長国連邦から英国、ドイツ、フランス、イタリア、そしてチュニジアへ飛び火した。

 MERSは30%以上の致死率を示したSARS以上に致死性が強いと考えられ、これまでのところ診断がついた82人中45人が死亡している(訳者注:本日の段階では91人が感染、46人が死亡)。
 
 WHOはMERSを現時点でパンデミック、または国際的健康危機として位置付けていないが、国際的保健社会では、ウイルスが次にどのような挙動を示すのか警戒している。ウイルスの僅かな変異がより感染性と病原性を強め、状況が大幅に変わることもあり得るからだ。

 2002-2003年に流行したSARSから我々は今どのようにMERSに対峙し、態勢を強化すべきかを学んでいる。

 SARS出現以前からコロナウイルスは動物と人に感染することはあったが、全て軽症であった。

 2005年、著者らを含む国際研究チームはコウモリがSARSコロナウイルスの発生源である可能性を指摘した。しかし我々は未だSARSコロナウイルスの真の感染宿主を確認できていない。

 1990年代以来、コウモリは人や動物に深刻な、致死的感染症を起こすウイルスの発生源であることが知られだし、それらにはHendra(ヘンドラ), Nipah(ニパ), Ebola(エボラ), Marburg(マールブルグ), Menangle、Melaka ウイルスが含まれている。
 著者らのSARSコロナウイルス様ウイルスのコウモリでの発見以来、国際的にコウモリの感染するコロナウイルスに関心が集まり、これまで100種類以上の遺伝学的に異なるコロナウイルスがコウモリで見つかっている。

 コウモリのコロナウイルスに関する知見が集積され、SARSコロナウイルス、または類似の他のコロナウイルスが再興する懸念がもたれてきた。
 我々はそれがいつ、どこで起きるか予知できなかった。しかし今、それはMERS流行となって示されている。しかし我々は今、さらにコウモリがもつ他のウイルスが人の世界に出現する可能性も知っている。

 将来コロナウイルスが我々の世界にあふれ出ることを阻止できないが、そのリスクを可能な限り軽減することはできる。
 出現したコロナウイルスの感染宿主と感染状況を確認できたら、人への感染リスクを低減する方法をとりえる。野生のコウモリと他の市場で売られる動物の接触防止は、中国や他の国でのSARS再興を防止できている。
 さらに我々は国際的協力のもとに早期の感染症の発見と流行の阻止を図ることが可能である。(システマチックな監視態勢、診断キットの開発などにより)。


28日

 国際獣疫事務局(OIE)、MERSが動物から感染している証拠は得られていない
Saudi Arabia report another MERS death, OIE says there is no evidence that ... The Global Dispatch (米国) サウジアラビア、新たな感染者を報告:OIE(国際獣疫事務局)、MERSが動物から感染しているエビデンスはない
 Asir州での感染者と死者の発表は下記報道と同じ。

 OIEがQ & Aで新たに発表した内容で、現在のMERSコロナウイルスが動物では検出されていないことが示された。
 これまでコウモリやラクダで感染しているコロナウイルスが起源とされていたが、MERSコロナウイルスがそれらウイルス由来であるとする証拠は得られていないとされる。
 さらに最近の研究ではラクダから人が感染しているという仮説はほぼ完全に否定されている。

 *訳者注:MERSコロナウイルスの人への感染源は不明なままである。人人感染が起きている事実はあるが、すべてが人人感染によるものとは推定されていない。
 しかし。無症状感染者も多数いるとしたなら、一見散発的に発生しているように見えるサウジでのMERSコロナウイルスは、無症状感染者(ウイルス保有者)から感染している可能性も否定できない。
 そうなるとMERSコロナウイルスがサウジアラビア国内に限定して存在している可能性から、サウジ以外の国でも今後感染者を出す可能性も予知しておく必要がある。


 MERS、サウジで新規感染者と死者が報告

Saudi Arabia reports another death from new SARS-like virus Washington Post (米国) サウジアラビア、新型SARS類似ウイルスでさらなる死者を報告
 新規死者と感染者が報告された。

サウジアラビア保健省MERS情報更新 サウジアラビア保健省
 Asir州で83歳男性がMERSコロナウイルスに感染したこと、先に同州で発病していた患者が死亡したことをサウジ保健省がウエブで発表した。
 保健省のウエブでは公式感染者数は71人、死者数は39人。

Saudi man dies in kingdom from MERS coronavirus-Health Ministry Reuters AlertNet (blog)  (国際) サウジ男性MERSで死亡、さらに新規発病者が報告
 先にAsir地区で発病が報告されていた男性が死亡したことが保健省から発表された。
 またまた南部の同州で83歳男性が発病されたことも発表された。
 サウジでの公式感染者数は66人、死者数は39人となった。


MERS virus may sicken patients faster than SARS, but isn't yet international ...  Calgary Herald (カナダ) MERSウイルスはSARS以上に短期間で重症化、しかし現在は国際的健康危機の段階ではない

Pilgrims may spread deadly disease to Nigeria, other countries, experts warn ... Nigerian Tribune (ナイジェリア) 巡礼者たちが致死的ウイルスをナイジェリアや他の国に広める可能性;WHOとサウスアラビアが警告

SARS-Like Virus a Threat to Muslim Pilgrims Wall Street Journal  (米国) SARS類似ウイルス、イスラム巡礼者に脅威


27日

  最近の知見を整理
  サウジアラビア報道が集約
  サウジアラビア当局は大巡礼を前に、MERSの危険性を国内外にアピールしている。


Unpredictable MERS ‘deadlier than SARS’  arab news (サウジアラビア) 拡大予測ができないMERSはSARS以上に危険



 ウイルスとの戦い
 #MERSコロナウイルス源が不明->拡大予測が不能。
 #慢性疾患を保有する感染者の60%が死亡、SARSの致死率は1%。(訳者注:本当は10%)。
 #発病5日で呼吸不全に陥る。SARSに比較して非常に早い。
 #ウイルスはより病原性が高く、医師は治療する術を多く持っていない。
 #MERSはSARSとはウイルスとは明らかに異なるウイルスで発症する。
 #コロナウイルスはパンデミックを引き起こす特性を保有している。

 以下訳者による補足内容

 MERSコロナウイルスの性状-->SARSコロナウイルス以上に致死性が高い。
   香港や英国、サウジの研究チーム

 人への感染力は現時点ではSARSコロナウイルスよりも弱い。
   WHO。英国、サウジの研究チーム
 しかし人人感染は起き、ウイルス源(どこでウイルスが増殖しているか)が不明であることが最大の懸念材料。

 現時点では感染力が弱いことから”国際的健康危機”としてWHOは宣言していない。
 {Public Health Emergency of International Concern, or PHEIC
 WHO緊急委員会の諮問で決定されている。

 MERSコロナウイルスの感染力が今後どのように変異してゆくかが問題
 現時点での疫学情報を基に、現時点での脅威性だけをタイトルにする報道情報が相次ぐが、それは間違い


 サウジと英国の研究チームによる論文解説-CIDRAP
  サウジでの慢性疾患保有率が高いことが、見かけ上慢性疾患保有中高齢者が発病、そして重症化しやすいと誤解の可能性

Study outlines how MERS and SARS are alike, differ CIDRAP  (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 研究報告:MERSとSARSの違い

 サウジアラビアと英国の研究チームの報告を解説。報告はThe Lancet Infectious Diseases に掲載。
 当論文に関しては他報道で紹介済みである。

 概要だけをピックアップ。

 ・MERS患者はSARSに比較して基礎疾患を保有している中高齢者が発病し、死亡率が高い。対象となった47人の患者の年齢中央値は56歳。27人が死亡。2人以外慢性疾患を保有していた。糖尿病(68%)、腎疾患(49%)、心疾患(28%)、高血圧(34%)、肺疾患(26%)、肥満(17%)。半数が糖尿病と腎疾患を保有していた。
  しかしサウジアラビアでの中高齢者の慢性疾患保有率は高く、データによるとリヤド市で外来通院している市民の63%が糖尿病とされる。
  また一般市民における慢性疾患有病率との比較が出来ていないので、単純に比較はできないと研究チームではいっている。
 以上からもMERSが基礎疾患を保有する中高齢者に感染しやすく、重症化しやすいという仮説は必ずしも妥当ではないと説明:研究チームと、ボン大学ウイルス研究所のクリスチャン・ドロステン教授。

 ・症状はMERSとSARSでほぼ類似の内容と発現となっている。発熱、悪寒、咳、咽頭痛、下痢などの胃腸症状。
 
 ・2012年9月から2013年4月まで、9人のMERSが報告されていたが、医療機関でのスタッフは含まれていないかった。しかし2013年4月1日~7月14日までの期間ほとんど多くの感染者は Al-Ahsaで発生し、ほとんどは病院内感染が原因となっている。研究チームは、この期間の感染者数の増加はスクリーニングと監視態勢の強化が影響していると分析している。

 ・研究内容はウイルスの人人感染の程度に焦点は当ててないが、Al-Ahsa 病院での集団発生から患者の中には周辺の多くの人にウイルスを感染させる、SARSに際して認められた”スーパー・スプレッダー(super spreaders)が存在することが示唆されている。

 ・2013年6月15日以降、16人の無症状感染者が見つかっていることから、これまで確認されてきた感染者は氷山の一角と考えられ、単に疫学的調査だけでなく、迅速な血清学的診断法の開発が急務で、それにより実際の感染者数が確認されるだろうと、研究チームは述べている。

 LANCET論文要約

26日


 MERSウイルスはSARSウイルス以上に致死的性格を持つ


MERS spreads less easily than sars Health24.com (国際) MERSはSARSほど容易に拡大しない
 現時点ではMERSはSARSに比較して重症化する速度は速いが、ウイルスの拡大速度は遅い。

New Sars-like virus more deadlier, kills elderly The Standard (香港) 新型SARS様ウイルスはより致死的性格をもつ
 AFP

 サウジアラビアと英国の研究チーム。論文は本日のランセット(Lancet)に掲載された。

 サウジアラビアの病院に入院した47人のMERS患者を対象に分析。
 多くの患者の症状は発熱、咳、呼吸促迫、少数で下痢や嘔吐他の消化器症状。
 これらの症状はSARSとほぼ共通している。
 また両者の潜伏期間も類似している。

 しかし大きな違いは、MERSは急速に5日程度で呼吸障害を起こし、それはSARSに比較して非常に早い。
 さらにSARSは健康で、比較的若い人々に感染したが、MERSはより高齢で基礎疾患を保有する人々で発病しやすい。47人中45人が糖尿病、高血圧、心または腎臓疾患を保有していた。

 統計学的にMERSはSARS以上に致死性が高く、SARSの致死率が1-2%なのに対してMERSは致死率が60%(28/47)となっている。(訳者注:SARSの致死率は10%前後).。
 研究チームのリーダーであるサウジアラビア保健大臣補のジアド・メミシ教授は、確認されている症例は重症例が多く、軽症例および無症状例が見逃されている可能性があるから、致死率の評価は慎重を要する、とコメントしている。
 

Study: MERS virus may be deadlier than SARS Anchorage Daily News  (米国) 研究報告:MERSウイルスはSARSウイルス以上に致死的の可能性
 英国の研究チームによる。Lancet Infectious Diseasesに発表。

 SARSに比較してより短期間で重症化。1週間以内に人工呼吸器につながる事例が多い。

香港チーム、H7N9ウイルスが人の気道細胞で高率に増殖することを確認
H7N9 study in human airway tissues adds to pandemic concerns  CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) H7N1ウイルス、人の気道細胞で強い増殖力、パンデミック発生の危険性
 香港大学の研究チーム。

 試験管内で人の気管、肺、鼻咽頭、扁桃の細胞への感染実験、および培養したヒト気管支細胞と血液の単球由来のマクロファージへの感染実験。

 H7N9鳥インフルエンザウイルス以外に、H5N1、H7N7(2003年にオランダで人に感染した実績がある)、および2009年にパンデミックを起こしたH1N1ウイルスを用いた。

 H7N9ウイルスは高率に人の肺、気管細胞増殖し、それは他のウイルス以上であった。

 インド、MERS対策を強化
Tight surveillance for MERS-CoV The Hindu  (インド) インド、MERSコロナウイルスに対する警戒態勢を強化
 インド保健省は各地域に対してMERSコロナウイルスに対する警戒態勢を強めるように指示を出した。

 訳者注:サウジアラビアへの大巡礼にインドから多数の巡礼者が向かい、帰国することからインドでは早い段階から対策を強化している。前年の統計ではムンバイ空港への帰国者が多く、同空港でのスクリーニングが強化される。

 WHO、大巡礼でのMERSコロナウイルス感染リスクは非常に低いと声明

 訳者注:ラマダンが9日に始まり、その間数万人以上の巡礼者がメッカに集まっているが、明確なMERSコロナウイルス感染者が発生していないことから、現時点では巡礼者の間での感染リスクは低いと判断したと考えられる。しかし感染源は不明なことから、参加者の衛生管理、体調不良者の早急な医学的管理、高齢者や慢性疾患保有者の参加拒否など、ウイルス感染の警戒態勢は強化している。

Risk from MERS virus "very low" for haj pilgrims - WHO  Reuters (国際) 大巡礼参加者のMERSコロナウイルス感染リスクは非常に低い:WHO
 サウジアラビアの年次大巡礼に出向く巡礼者たちがMERSコロナウイルスに感染するリスクは非常に低く、空港での特別なチェックは必要ないとWHOは声明を発表した。

 WHOは各国にウイルスが巡礼者たちに感染しないように警戒するように伝えているが、旅行や貿易制限は指示していない。


WHO issues MERS-related travel advice; new case reported  CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) WHO、MERS関連旅行アドバイス; 新規事例
 WHOは大巡礼でサウジに入る人々のMERSに感染する危険性は非常に低いとし、国境での特別なスクリーニングは必要ないと発表した。しかし慢性疾患を保有する人は、彼らの主治医に危険性について相談すべきとしている。

 一方、サウジ保健省はAsir地区で83歳男性がMERSを発症したことと、先に発病して治療を受けていた発病が死亡したことを発表したが、詳細は不明である。

 サウジ保健省MERS情報更新 サウジ保健省 MERSコロナウイルスに1人感染、治療中の患者が1人死亡
 Asir地区で83歳男性がMERSコロナウイルスに感染したことを保健省は確認。また同地区で先に感染して治療を受けていた患者が死亡した。

WHO interim advisory to Haj pilgrims Business Standard  (インド) WHO、大巡礼参加者のための暫定的アドバイス
 巡礼者が感染するリスクは現時点では非常に低い。
 しかし大巡礼でウイルスに感染して母国に持ち帰る危険性があることから、大巡礼に参加する際の感染予防のための注意事項などを示した。


25日

 メッカ、メディナ大巡礼者数を制限、サウジ当局
 巡礼者によるウイルスの世界的拡大の防止

Virus fears, Mecca work downsizes Saudi hajj pilgrimage GlobalPost (米国) MERSコロナウイルス脅威、サウジの参加巡礼者数を制限に
 サウジアラビア当局は、メッカとメディア巡礼の許可数を、国内は半数に、海外からの参加者数は20%削減した。
 MERSコロナウイルスが、巡礼者が帰国する際に母国へ拡大し、世界中に広がるのを防止する措置の一環としている。

Virus fears, Mecca work downsizes Saudi hajj pilgrimage  AFP (国際) MERSコロナウイルスの脅威から、メッカ巡礼者数を制限
 サウジ当局はメッカ大巡礼の参加者数を制限した。
 国内からの参加者数は例年の半数に、海外からの参加者は20%制限した。

 空港でのMERSチェックは行っていない。
 WHOがそうした措置は不必要としているからとされる。

 *訳者注:重要なのは巡礼者がサウジから戻るときに母国にウイルスを運ぶ可能性。現時点でサウジ国外から感染者が入国する危険性は極めて少ない。

 英国、高齢者などにメッカ大巡礼への参加を取りやめるように通告
MERS virus fear spreads in UK Times of India  (インド) MERSコロナウイルス、英国へ拡大の恐れ
 英国から大巡礼に参加する巡礼者は、65歳以上、心疾患や腎疾患を保有する人々、ガンなどの免疫低下状態にある人、妊婦、12歳以下の小児は今年は見合わせるように、英国公衆衛生当局、国家旅行保険ネットワーク(National Travel Health Network)は発表した。
 発表はサウジアラビア当局からの求めによる。

 このような発表を公式に行ったのは英国が初めてとなっている。


 南アフリカのコウモリからMERSコロナウイルス類似のウイルスが見つかる

Bats May Be Originator Of Deadly MERS-CoV Virus RedOrbit  (米国) コウモリが致死的MERSコロナウイルスの発生源かもしれない

Does the dangerous new Middle East coronavirus have an African origin? HealthCanal.com  (国際) 危険な新型中東コロナウイルスはアフリカ由来?


South African Bats May Be Source of New Coronavirus, Study Says Businessweek  (米国) 南アフリカのコウモリが新型コロナウイルスの源の可能性:研究報告
 南アフリカとドイツの研究チームが発表。

 南アフリカで採取されたコウモリの糞からMERSコロナウイルス類似のウイルスが検出。これまで見つかっているどのウイルスよりも、現在のMERSコロナウイルスに近いとされる。
 米国CDC発行の” journal Emerging Infectious Diseases. (新興感染症雑誌))”に発表した。


 *訳者注:コウモリは当初からMERSコロナウイルスの発生源との仮説はあった。
       コウモリでみつかコロナウイルスの遺伝子がMERSのそれと近いとされ、特に東南アジアや日本のコウモリで見つかるコロナウイルスはより近縁とされていた。
 コウモリに感染してるコロナウイルスからSARSやMERSのコロナウイルスが分化してきたとしても、現時点でコウモリから人にそれらウイルスが感染しているということでもないようだ。


24日

23日

 サウジアラビア、現在までラマダンの巡礼者の間でMERSの発症はみられていない。
MOH: No MERS cases among Umrah pilgrims  Saudi Gazette (サウジアラビア) サウジ保健省:小巡礼の巡礼者の間でMERS発症者はみられてない
 サウジ保健省は、これまで集まっている巡礼者の間で感染性の疾患は発生していないと発表した。
 当局によるとラマダンが9日に始まってから12日間に7058人の急病患者がメッカの各種医療機関を訪れているが、多くは熱中症、過労、慢性疾患であり、そのなかで170人が入院したとされる。

 *訳者注:MERSコロナウイルスの潜伏期は最大で12日とされており、サウジ保健省はラマダンでメッカに巡礼者たちが集まってから12日間のMERS発生状況を報告したようだ。
 現時点ではMERSの発生はないとされるが、今後、半月間続くラマダンの中で感染が起きる可能性もあるから警戒態勢は続く。
 サウジアラビア当局の適切な情報開示が感じられる。

 MERSコロナウイルス拡大のラクダ介在説はほぼ否定
OIE downplays camels as possible MERS-CoV source CIDRAP (ミネソタ大学感染症情報センター) OIE(国際獣疫事務局)、MERSコロナウイルス感染源としてラクダの可能性は低いと
 ラクダがMERSコロナウイルスを人に媒介している懸念がもたれてきたが、OIE( World Organization for Animal Health (OIE) )はそのような証拠はないと発表した。
 MERSコロナウイルスが動物由来と考えられているが、いまだに明確なウイルス源が見つかっていない。しかしラクダがウイルスを人に媒介しているとする懸念ももたれてきていた。
 
 *訳者注:OIEが正式に感染源としてのラクダの可能性をほぼ否定したことから、MERSコロナウイルスの感染源はさらに謎めいてきた。コウモリに感染しているコロナウイルスが起源とされているが、今は、人以外でどの動物にウイルスは感染しているのだろうか?
 それにしてもサウジアラビアでの感染者は散発的に発生しているが、ウイルス源は至る所にあるとしか思えない。
 中国のH7N9も未だにどこに潜んでいるか不明である。
 気温の低下と共に一斉に感染拡大を起こしだしたら、地球丸もパニックとなる。


MERS 'threat': NIV prepared for all eventualities Daily News & Analysis  (インド) (インド)MERS脅威:国立ウイルス研究所、対策を強化
 インドへのMERS侵入に対して警戒態勢。
 イスラム巡礼によりウイルスを持ち帰る可能性がある。

 台湾、中国河北省への旅行警戒報
Center issues Hebei travel alert 台北時報 (台湾) 台湾、河北省への旅行警報
 台湾中央疫学司令部(Central Epidemic Command Center)は、先に中国の河北省で61歳女性がH7N9鳥インフルエンザを発症したことから、河北省への旅行警報を出した。

 台湾では4月3日以来435例のH7N9鳥インフルエンザ疑い例が報告されているが、これまで1例でのみウイルス感染が確認されている(先に報告されている)。

22日


 サウジアラビア、MERS相次ぐ
    さらに2人確認、感染源不明


Two more MERS virus cases in Saudi Trade Arabia (バーレーン) サウジでさらに2人のMERS発症者が確認
 WHOの発表。
 2人はICUに収容。

 WHOは、各国の保健当局はMERSに対する警戒を継続し、中東から帰国して重症呼吸器感染症を呈した場合はMERSコロナウイルスの検査が必要であるとしていて、ウイルス検査のための検体は下部気道から採取することを勧めている。
 MERS患者は下痢などの非定型的症状を呈する場合があることも忠告している。

サウジアラビア保健省、2人のMERSコロナウイルス感染者を報告 サウジアラビア保健省
 {Within the framework of the epidemiological surveillance of the novel Coronavirus (MERS-CoV), the Ministry of Health (MOH) has announced that two confirmed cases of this virus have been recorded. The first case is for a 41-old-year Saudi male in Riyadh. The second case is for a 59-year-old Saudi female in Al-Ahsa governorate. Both cases are at the ICU receiving the proper treatment.}
 新型コロナウイルス(MERS-CoV)の疫学的監視態勢の中で、保健省は2人のウイルス感染者が記録されたことを発表した。
 最初の感染者は41歳のリヤドの男性で、二番目の感染者は59歳のアルアシャ県の女性である、
 両者ともICUで専門的治療を受けている。

WHO reports 89th and 90th MERS coronavirus cases ... The Global Dispatch  (米国) WHO、2人のMERSコロナウイルス感染者を確認
 2人のMERS発症者が最近濃厚治療室に入院した。
 1例はサウジの首都のリヤドの41歳男性で7月15日に発症した。
 もう1例は東部のアルアシャ(Al-Ahsa)県の59歳女性で、7月11日に発症している。

 両患者とも基礎的疾患を保有しているが、感染源となる感染者、感染動物との接触歴はない。

 これらの事例で、WHOに報告された検査で確認されたMERSコロナウイルス感染者は90人、死者は45人となった。



 各国報道、MERSコロナウイルスが大巡礼で世界中に拡大する懸念

Mumbai may become India's gateway for deadly MERS virus, scientists warn Times of India  (インド) 専門家警告:ムンバイがインドへのMERSの侵入門戸となる可能性
 カナダ、トロントの聖ミハエル病院の研究チーム。
 2012年6月~11月までの期間(ラマダン一か月前から大巡礼終了一か月後まで)、サウジアラビア、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦から空路で海外に向かった旅行客を分析して、今年、MERSコロナウイルスが持ち込まれる可能性の高い空港を予測。
 ムンバイへの帰国者が多いことから、巡礼者によるMERSウイルスのインドへの侵入門戸が同空港になる危険性が指摘。

MERS coronavirus has yet to spread to Vietnam: official Thanh Nien Daily  (ベトナム) MERSコロナウイルスは未だベトナムへは広がってきていない
 ベトナム保健当局は、MERSコロナウイルス感染者は未だベトナムでは確認されていないと発表した。

 また保健大臣補のニュエン・タンロン(Nguyen Thanh Long )氏は、MERS発生地域からベトナムへの入国者は14日間の健康モニターを行うように指示したと発表した。14日間はMERSの最大潜伏期間とされる。

Muslim Pilgrimages Could Lead To Global Spread Of MERS Coronavirus RedOrbit  (米国、国際) イスラム教徒の巡礼でMERSコロナウイルスが世界中に拡大する可能性

After SARS, Mumbai is on alert for MERS Free Press Journal (インド) SARSに続いてムンバイはMERSを警戒

Mass pilgrim gatherings could encourage MERS coronavirus to spread faster Medical News Today (国際) 巡礼者の大集会はMERSコロナウイルスの拡大を促進する可能性

MERS Disease Found to Carry the Potential to Become an Epidemic iDigitalTimes.co.uk (英国) MERS、流行する可能性


21日


 米国CDC、MERS総説
Severe Respiratory Illness Associated With Middle East Respiratory Syndrome ... Medscape (米国) MERSコロナウイルスによる重症呼吸器疾患
 医療担当者向け総説
 CDCガイダンスを含む
 

 河北省で新規H7N9感染者が確認
 北部:ウイルスが既に広く拡大している可能性



河北省で初の鳥インフル感染=中国 時事通信
 {新華社電によると、中国河北省衛生庁は20日、同省廊坊市の女性(61)がH7N9型鳥インフルエンザに感染したと確認した。河北省での感染者は初めて。中国本土の感染者は134人となり、このうち死者は43人。
 女性は14日に重い肺炎と診断され、18日に北京の病院に移り、H7N9型の感染が確認された。危篤状態だという。}

New H7N9 patient in critial condition in Beijing Chinadaily USA  (中国、米国) 北京で発病の新規H7N9患者が重体
 中国河北省廊坊市(ろうぼうし)に住む61歳女性がH7N9鳥インフルエンザに感染して、北京の病院に入院したと北京の保健当局が発表した。
 女性は7月10日に発熱と咳を呈して発病し、4日後には重症肺炎の診断を得た。
 状態が好転しないため、18日、北京Chaoyang病院の濃厚治療室に収容された。
 20日、H7N1鳥インフルエンザの診断が確定された。

 女性は発病前にしばしば近くの地域の農場の生産物を売る市場から野菜を購入していたが、同市場では生きた家禽も販売していた。
 女性の9人の家族は特に異常な症状は呈していないとされる。


20日

 外科用マスク着用の意義は疑問と
Healthy people may not benefit from surgical mask Khaleej Times  (アラブ首長国連邦) 健康な人にとって外科用マスク着用はメリットはない
 
 サウジアラビア保健省が巡礼者が集団に入る場合外科用マスクの着用を指示していることに対して、マフラク病院 Mafraq Hospital 感染症部門の責任者であるアシム・マリク医師は次のようなコメントを出している。
 「呼吸器疾患を保有する人々がマスクを着用して、咳やくしゃみが周辺に飛び散ることを防ぐことは意義があるが、健康な人が外科用マスクを着用する意義は不明である。」
 同医師は咳エチケットの順守が重要であることを強調している。

 H7N9鳥インフルエンザウイルスが高率に飛沫感染を起こして人の間に拡大する危険性、中国チームが研究発表

Study Finds H7N9 Virus 'Highly Transmissible' Through Air Wall Street Journal (米国) H7N9ウイルスは空気感染を起こす
 中国研究チームによる。科学雑誌”Science" に18日に掲載。
 安徽省で分離されたH7N9ウイルス株がフェレットの実験で効率に飛沫感染(空気を介して感染するという意味で空気感染と表現されている)を起こすことが確認。
 今後H7N9ウイルスが人人感染を起こして拡大する危険性を指摘している。

H7N9 bird flu virus capable of airborne transmission Fox News (米国) H7N9鳥インフルエンザウイルス、空気感染する能力を保有
 中国研究チームが発表。科学雑誌”Science" に18日に掲載。

 安徽省で分離されたウイルス株を用いてフェレットでの感染実験。
 フェレット間で飛沫感染が高率に起きることを確認。

 他の分離株の感染率は低かった。

 *訳者注:H7N9ウイルスの中には、哺乳類に容易に感染しやすくなった株が存在する。しかし、そのウイルスがどこに存在しているのかを知ることが難しい。鶏に感染していても、鶏は無症状であるからだ。ウイルス感染している鳥を識別できるなら、人への感染予防方法もあり得るが、現時点では難しい。冬期間にウイルスが感染力を増してきた時は危険である。

19日


 新たに6人のMERSコロナウイルス感染者が確認;アラブ首長国連邦とサウジアラビア
 医療スタッフの感染が相次ぐ

 発病者との接触者検査で発見される。無症状、軽症が多い

 {軽症者、無症状者によるウイルスの拡大が予測}


United Arab Emirates identifies 4 new cases of SARS-like respiratory virus  The Republic (米国) アラブ首長国連邦MSARS類似ウイルス感染者4例を確認
 先に発病が確認された患者から少なくとも4人が感染。
 他報道では4人は医療スタッフ。

WHO says six more confirmed cases of MERS-CoV reported Xinhua  (中国、新華社通信) WHO発表:さらに新規MERSコロナウイルス感染者が6人確認
 2人がサウジアラビアで、4人がアラブ首長国連邦。

 サウジアラビアの2人は軽症なため入院はしていない。1人は発病者と接触して感染した26歳男性で、もう1人は女性医療担当者。

 アラブ首長国連邦の4人は、アブダビの2医療機関で働いている医療担当者。先に報告された発病者の看護を担当していた。
 これら4人のうち28歳男性と30歳女性の2人は無症状。残りの2人、30歳と40歳の女性は上気道炎症状を呈したが、状態は安定している。

Six New MERS Coronavirus Cases Reported Voice of America  (米国) 6人の新規MERSコロナウイルス感染者が報告
 ロイター記事

Six new MERS coronavirus cases reported in UAE, Saudi  Chicago Tribune (米国) アラブ首長国連邦とサウジアラビアで6人のMERSコロナウイルス感染者が確認
 ロイター

 18日(現地時間)、WHOはアラブ首長国連邦とサウジアラビアが6人のSARSコロナウイルス感染者を確認したと、発表した。
 WHOはこれら6人の報告で、検査で確認されたMERSコロナウイルス感染者数は88人となった(45人の死者を含む)と発表した。
 6人中5人は医療担当者で、残りの1人の男性は発病者との濃厚接触で感染したと考えられている。
 アブダビ(首長国連邦)で確認された2人とサウジアラビアの2人は軽症で、アブダビの残りの2人は無症状であった。

 WHOは各国の保健当局に対して、重症急性呼吸器感染症に対して警戒するように求めると共に、中東から帰国してMERS様感染症状を呈するすべての人で検査をするように通知している。

 またWHOは近日中にコロナウイルスに関連して、旅行する際のアドバイスを発表する予定とされる。


  アラブ首長国連邦で4人のMERS感染者が確認

Haad reports 4 coronavirus cases; 'all stable'  Gulf Today  (アラブ首長国連邦) アブダビ保健局は4人の新規コロナウイルス感染者を報告した。
 全員の状態は安定しているが、ウイルス拡大予防のため隔離入院された。
 (先に報告された)最初の発病者が確認された後、アブダビ保健局は、連邦保健省と共同で接触者調査を行い、4人の感染者を確認した。
 136人の接触者調査を行い、4人でウイルス感染が確認された。

  サウジで新たに2人のMERS発症者、人人感染によると推定

 サウジアラビアMERS感染者情報  サウジアラビア保健省
 サウジアラビア保健省はAsir地区での2人のMERS発症者を報告した。
 1人は26歳男性で、先に報告された患者から感染した。 
 もう1人は42歳女性で医療機関に従事していた。
 2人とも軽症であることから入院は勧められなかった。

 保健省は先月初めから1460人から検体を採取してウイルス検査を行ってきたが、これまで報告された患者以外からはウイルスは検出されていない。

18日

 国立感染研、H7N9患者(指定感染症)搬送時の留意事項
鳥インフルエンザA(H7N9)患者搬送における感染対策 国立感染症研究所

 インド、空港でのMERS監視体制を強化
Airports put on alert for MERS cases Times of India  (インド) インド、空港でのMERS感染者監視を強化

 WHO緊急委員会、MERSは未だ国際的非常事態とはいえない

WHO holds off raising MERS alert level as Muslim hajj looms Fox News  (米国) メッカし巡礼が迫る中、WHO、MERSアラートレベルの引き上げを保留
 AFP

 WHOは17日(現地時間)、サウジアラビアで発生しているMERSが深刻な状況であるのに対して、旅行制限を求める措置は保留とした。
 現時点ではMERS警戒態勢のレベルを上げる状況ではない、とWHO緊急委員会の答申を受けて、WHOはそのような声明を発表した。

Coronavirus Isn't Global Health Emergency, WHO Committee Says  Businessweek (米国) WHO委員会、コロナウイルスは現在、世界的健康危機の状況とはいえない

UPDATE 1-Coronavirus is not global emergency - WHO committee Reuters (国際) WHO緊急委員会:コロナウイルスは現在世界的非常事態ではない
 世界各国の専門家15名からなる、WHO緊急委員会は17日電話会議で2回目の会議を開き、サウジアラビア当局他感染者が発生した国の報告を聞き、結論として、MERSは深刻で重大な警戒が必要であるが、現時点では国際的に公衆衛生上の非常事態(public health emergency of international concern)ではないとし、WHOは委員会のアセスメント(評価)を受理した。


17日

 H7N9ウイルスの耐性株の存在が明らかに
Some strains of bird flu resistent to drugs Sun News (国際) H7N9鳥インフルエンザウイルス、薬剤耐性株が存在
 H7N9鳥インフルエンザに感染した最初の患者から分離されたウイルスの35%が、タミフルとリレンザに耐性となる遺伝子を保有していた。
 これらの耐性遺伝子を保有したウイルスは2薬剤、すなわちノイラミニダーゼ(NA)阻害薬で治療を受けると、さらに抵抗性を獲得して増殖した。
 研究論文は米国微生物学会雑誌(the journal of the American Society for Microbiology.)に発表された。

 これらの耐性ウイルスが人人感染するようになると、大変な事態になると、聖ユダ小児研究病院のロバート・ウエブスター博士が警告している。

 MERS、厚労省が対策について説明
中東呼吸器症候群、新感染症か検証- 新型インフル等特措法に該当か判断で キャリアブレイン
 {アラビア半島諸国を中心に発生が報告されている中東呼吸器症候群(MERS)が、新型インフルエンザ等対策特措法に該当するかどうかについて、政府の担当者は16日、東京都内で開かれた都道府県担当者会議で、新感染症に該当するかを検証し、最終的な判断を行うとの考えを示した。
 …
 厚生労働省が地方自治体を通じて、MERSの症状を示す患者の情報提供を医療機関に依頼したことや、地方衛生研究所に検査キットを配布し、検査体制の整備を進めている現状を解説。また対策として、アラビア半島諸国への渡航者や、同諸国からの帰国者に対する、検疫所のウェブサイトやポスターを通じた注意喚起のほか、WHOなどを通じた情報収集、国民への情報提供などを挙げた。

 *管理人注:国民への情報提供が十分であるのか、疑問?
  

16日

 香港、MERS疑い者が検査で陰性と発表
Diarrhoea patients with travel history test negative for Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus 7th Space (香港) 下痢を訴えている中東旅行からの帰国者、MERSコロナウイルスは陰性
 香港健康保護庁は中東旅行から帰国して下痢と腹痛を訴えていた28歳男性と26歳妻が検査でMERSコロナウイルスは陰性だったと発表した。
 2人は Kwong Wah病院に入院している。

 2人は6月25日から7月12日までの間、ヨーロッパとドバイを旅行していた。
 保護庁の広報官は、香港では未だMERSは発生していないとコメントした。

 MERSは下痢などの非定型的症状であっても疑う必要がある。特に免疫低下状態の場合は要注意である。

Saudi urges elderly to avoid hajj pilgrimage over virus fears Fox News  (米国) サウジアラビア、高齢者の巡礼を避けるように求める
 AFP

Intending pilgrims warned about coronavirus The News International (パキスタン) サウジアラビア、巡礼予定者にコロナウイルスに関する警告


15日

MERS Virus Makes Hajj Unsafe For Many Pilgrims, Saudi Arabia Warns  International Business Times  (国際) サウジアラビア警告:MERSコロナウイルスは多くの巡礼者にとって危険
 サウジアラビア当局は、MERSコロナウイルスが感染する危険性が高いことから、小児、高齢者、慢性疾患保有者の大巡礼参加を取りやめるように呼び掛けている。

Mers virus likely to spread as UAE-Saudi travel increases The National  (アラブ首長国連邦) MERSウイルス、アラブ首長国連邦およびサウジアラビアを旅行することで拡大する可能性
 大巡礼や小巡礼でMERSコロナウイルスが拡大する可能性が指摘されている。
 問題は専門家が未だウイルスがどのように人に感染しているのか分かっていないことである。


14日

Saudi Arabia: No Haj visas for elderly, sick people to prevent coronavirus ... Xinhua (中国、新華社) サウジアラビア、高齢者と慢性疾患保有者には巡礼のためのビザは交付せず
 14日、サウジアラビア保健省がアラブニュースを通じて発表。


13日

 サウジアラビア、巡礼者たちにコロナウイルスに対する警告


Health Officials Urge Pilgrims to Wear Masks to Prevent Spread of Coronavirus  TopNews Arab Emirates  (アラブ首長国連邦) サウジアラビア、コロナウイルス拡大防止のために巡礼者たちにマスク着用を求める

 聖地巡礼にはMERSコロナウイルスの拡大防止のためにマスクを着用すること。
 高齢者や慢性疾患を保有する人々は、今年の巡礼を延期することが望ましい。

 Pilgrims in Saudi Arabia have been asked by health officials to wear masks while visiting its holy sites to stop the spread of the MERS coronavirus. Health ministry has issued a list of requirements. Moreover, the ministry has suggested the elderly people or those with chronic disease to postpone their pilgrimage.

Saudi Arabia warns pilgrims to wear masks to stop spread of virus CNN International  (国際) サウジアラビア、巡礼者たちにウイルス拡大防止のためにマスク着用を求める
 これから4か月間、聖地メッカに数百万人の巡礼者たちが訪れる。
 また今週からラマダンが始まっている。

 サウジアラビア政府は巡礼者たちに集団の中では、(ウイルス拡大防止のために)外科用マスクを着用するように求めている。
 さらに咳エチケットの順守。
 咳、くしゃみの後には手を洗うこと、使ったティッシュはごみ箱に捨てること。
 また他の人々の前でくしゃみはしないようにも、求めている。

Saudi Arabia warns pilgrims over coronavirus BBC News (英国) サウジアラビア、巡礼者たちにコロナウイルスに警戒するように求める
 集団内ではマスクの着用
 咳エチケットの順守

 高齢者や慢性疾患を保有する人々に対しては、今年の巡礼を延期するように求めている。

 トルコでMERS患者の報告、しかし政府は検査で陰性と発表
Turkey denies cases of coronavirus  KUNA (クエート国営通信) トルコ、コロナウイルス感染疑い者たちは全例陰性と発表
 トルコ国内で150人の旅行者達がMERSを発症したとの報告があるが、政府は検体を採取してウイルス検査を行ったが、全て陰性だったと発表した。
 保健省は、保健当局ではMERSに関して警戒態勢を強めていることを発表した。


 カンボジアで本年14人目のH5N1感染者が確認
Cambodia reports 14th human case of bird flu this year Xinhua (中国) カンボジアで本年14例目のH5N1鳥インフルエンザ感染者が確認
 Prey Veng省で3歳男児がH5N1鳥インフルエンザに感染。
 発熱、呼吸困難、咳で発症し、タミフルによる治療を受けている。状態は安定しているとされる。

 本年14例目の感染者となったが、そのうち生存例はわずか5例だけである。

 男児の家の周辺では多くの家きんが死亡していたことから、男児は家禽から感染したと考えられている。

 訳者注:この数年間カンボジアではH5N1感染者数は数人程度であったが、今年は非常に多い。大半は小児であり死亡率は高い。
 特にウイルスの変異が認められているわけではなく、家禽における感染が増えているとされる。
 このまま人での発生数が増え続けると、かってのインドネシアのように、ウイルス変異が懸念されだす。

12日

 
アラブ首長国連邦、初のMERS患者を確認
Emirati, 82, diagnosed with Coronavirus  The National (アラブ首長国連邦) アラブ首長国連邦の82歳男性がコロナウイルスに感染
 国営放送が基礎疾患として多発性骨髄腫を持つ82歳男性がMERSを発症して、アブダビ内の病院のICUに入院していることを、アブダビ保健局の発表として報道した。
 アラブ首長国連邦として初のMERS患者となった。

 米国CDC、MERS拡大に注意をするように国内医療機関に更新チェックリストの提供
Jul 9 CDC checklists for MERS-CoV  CIDRAP ニュース (ミネソタ大学感染症情報センター) CDC、MERS警戒のためのチェックリストを更新
 
CDCは、今後数か月間、米国の保健医療システムはMERSコロナウイルスに感染した患者の治療に当たる可能性があることから、最新のガイダンスに絶えず目を通しておくことを求めた。

 CDCページ


 H7N9インフルエンザの軽症例は少ない、中国研究
Kids' mild H7N9 cases show striking contrast to adults' cases CIDRAP ニュース (ミネソタ大学感染症情報センター) 軽症H7N9発症小児は成人症例と大きな違いを認めた
 中国で、この春に行われたH7N9インフルエンザサーベイランスで、2例の軽症例しか見つからなかった。両例とも小児であった。
 上海市のサーベイランスで2013年4月10日まで17人のH7N9感染者が見つかったが、全例重症であった。
 一方、インフルエンザサーベイランスシステム(日本での定点観測)で、同期間1799人のインフルエンザ症状のある患者が見つかったが、PCR検査で2人の小児の軽症者しか見つからなかった。
 小児の臨床経過は軽症であったが、1例のレントゲン写真では全く異常を呈していなかった。

 H7N9インフルエンザで、軽症例は稀なことも示されている。
 研究論文は Emerging Microbes & Infections に掲載。


11日

サウジアラビア保健省、MERS情報ページを設立
 
Novel Coronavirus - Ministry Health


 H7N9鳥インフルエンザ、人の間でパンデミックを起こす能力を保有
Scientists Examine New Bird Flu's Potential to Spread Doctors Lounge (国際) H7N9鳥インフルエンザウイルスの人の間での拡大の可能性が研究で確認
 H7N9ウイルスに関して、米国CDCでは持続的人人感染は起きていないと発表しているが、今回の研究チームは、ウイルスがすでに多くの面で人に感染しやすく変化しており、パンデミックになると甚大な被害が発生する可能性があることから、ウイルスの監視を強化し続けることが必要であることを主張している。
 研究チームのリーダーであるウイスコンシン大学と東京大学の河岡義裕教授が、ウイスコンシン大学ニュースで語った。

 研究論文は英科学誌ネイチャー(電子版)に11日掲載される。

 中国、H7N9鳥インフルエンザ感染者1人追加、死者数は3人増加  

China confirms 132 H7N9 cases, 43 deaths 新華社 (中国国営) 中国、132人のH7N9感染者と43人の死者を確認
 中国保健当局が発表

 治療中の患者3人の死亡と、先月、江蘇省で1人の感染者が確認。
 
 感染者は他に台湾で1人確認されているが、回復して治癒している。
 
 
WHO緊急委員会、さらなる論議のために17日に2回目の会議開催
WHO Emergency Committee Convenes to Discuss MERS-CoV Situation Infection Control Today
 
(国際) WHO緊急委員会がMERSコロナウイルス状況を論議するために招集
 7月9日、委員会ではWHO当局や各国からの情報を論議したが、更なる論議が必要と結論され、7月17日に2回目の会議が開かれる。

10日

 未検出MERSコロナウイルス感染者の存在を憂慮、WHO

New deadly 'Middle East Sars' most dangerous for middle-aged men Express.co.uk  (英国) MERSは中年男性にもっとも危険
 WHOによるとMERS発症者の三分の二は男性で、平均年齢は51歳とされる。

WHO sees changing pattern in recent MERS cases CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) WHO、MERS感染者の変化を認識 -無症状者の増加

 最近8人の無症状感染者を確認。
 4人は女性の医療担当者。
 4人は小児。

 女性と小児はこれまで感染報告は少なかった。

 感染者の中心は中年以上の男性。

Concerns over undetected cases of deadly MERS virus grow as urgent WHO ... Fox News (米国) 未検出のMERSウイルス感染者の存在が懸念され、WHOは緊急会議を開始
 REUTERS
 下記と同内容
Worry over possible undetected Mers cases Gulf Times (カタール) 未検出MERSが心配、WHO
 
REUTERS

 WHOがMERS緊急委員会を開催。

 広報官は論議すべき課題を以下のように上げている。

 ・最近、軽症および無症状のMERS感染者が見つかっている。多くの軽症患者が存在している可能性が危惧されている。その数が多いと世界的に拡大してゆく可能性がある。
 ・ウイルスが人人感染することは明白であるが、地域内で継続的に人人感染が起きているかどうかが危惧されている。
 ・ウイルスが何らかの動物集団で感染を続けていて、時々人にも感染していることが推定されるが、同時に人の間でに認識されていない持続的感染が広がっていることも推定される。

 
緊急に検討される予定のWHOへのアドバイスは、MERSを国際的に重大な公衆衛生上の緊急事態と評価して、旅行制限などによるウイルス拡大防止策をとるべきかということとされる。


 サウジアラビア、さらにMERS患者を確認


MERS-CoV case in Asir hospital confirmed Saudi Gazette (サウジアラビア) MERSコロナウイルス感染者がAsir地域の病院で確認
 サウジアラビア保健省は66歳男性がMERSコロナウイルスに感染していることが確認されたとウエブサイトで発表した。容態は安定している。
 患者は軍の病院に入院、隔離されていて、保健省の管轄外とされる。
 
9日

 WHOへのMERSアドバイス緊急委員会が招聘


More MERS cases reported; WHO names emergency panel CIDRAP (ミネソタ大学感染症情報センター) さらにMERS患者が報告;WHO緊急委員会の名簿を発表
 56歳の医療スタッフがMERSを発病。患者と接触したことからウイルス感染を受けたと考えられる。
 他に治療中の患者2人が死亡:53歳男性と2歳男児。
 
 WHOによる公式感染者数は80人、死者数は44人。

 一方、WHOはMERS緊急委員会の委員名を発表した。
  サウジアラビア:保健大臣補 ジアド・メミシ医師
  MERS感染者発生国代表:英国マリア・サンボン博士

  MERS感染者未発生国代表:
  • Tjandra Aditama, MD, of Indonesia's Ministry of Health in Jakarta
  • Dr Salah T. Al Awaidy of the Oman Ministry of Health in Muscat
  • Chris Baggoley, MD, of Australia's Department of Health and Ageing in Canberra
  • Martin Cetron, MD, director of the Division of Global Migration and Quarantine at the US Centers for Disease Control and Prevention in Atlanta
  • Claudia Gonzalez, psychologist and researcher at Universidad del Desarrollo in Santiago, Chile
  • Paata Imnadze, MD, PhD, of the National Center for Disease Control and Public Health in Tibilisi, Georgia
  • Fadzilah Kamaludin, MBBS, of Malaysia's Ministry of Health in Putrajaya
  • Bjorn-Inge Larsen, MD, of the Ministry of Health and Care Services in Oslo, Norway
  • Babacar Ndoye, MD, PhD, an infection control expert from Dakar, Senegal
  • Mahmudur Rahman of the Ministry of Health and Family Welfare in Dhaka, Bangladesh
  • Maha Talaat, MD, MPH, DPH, of US Naval Medical Research Unit No.3 in Cairo
  • Theresa Tam, MBBS, of the Public Health Agency of Canada in Ottawa
  • Oyewale Tomori, DVM, PhD, of Redeemer's University in Lagos, Nigeria


Canadian named to emergency committee that will advise WHO on MERS 660 News (カナダ) WHOへのアドバイスMERS緊急委員会にカナダの研究者が指名
 カナダの公衆衛生機関のトップ担当者が、WHOにMERSに関してアドバイスするための緊急委員会に指名された。
 テレサ・タム医師は公衆衛生機関に数年間在籍し、呼吸器疾患やパンデミック対策を担当してきた。

 他に世界から招聘されている専門家は、米国CDC、英国の専門家、サウジアラビアのジアド・メミシ保健大臣補等が含まれていて、多くの国の感染制御、疫学、公衆衛生の専門家が入っている。

 
最初のミッションとして9日に、電話会議でMERSを国際的に公衆衛生危機としてWHOが宣言すべきかどうかが論議される。

8日
 
 MERSウイルスのヒト細胞への感染メカニズムを解明;中国研究チーム
Scientists Uncover How MERS Coronavirus Attaches To Cells Asian Scientist Magazine  (国際) 中国研究チーム、MERSコロナウイルスのヒト細胞への結合の仕組みを解明
 Natureに研究論文を発表。
 北京、中国科学アカデミー微生物研究所の研究チームによる。

 MERSコロナウイルスは人の多くの細胞膜面にあるCD26(DPP4)という蛋白に結合することが分かっている。
 今回の研究で中国チームはMERSコロナウイルス表面にある、CD26と結合する特異的領域( receptor-binding domain (RBD))を特定した。
 コロナウイルスがどのように人の細胞に結合して、細胞内に感染してゆくかが解明可能となる。

 またRBDを抗原としてワクチンの開発も可能となる可能性がある。

 Nature論文

 管理人注:当論文は2013年4月22日に投稿されている。非常に研究が早い。最近の中国の研究チームは、H7N9鳥インフルエンザに関して多くの世界的論文を発表しているが、MERSに関しても研究が進んでいることが立証された。世界的科学雑誌への発表論文数は非常に多くなっている。


 サウジアラビアで幼児含む2人がMERSで死亡、さらに新規感染者が確認

Saudi Arabia announces another MERS case, global total now 80  The Dispatch (国際) サウジアラビア、新規MERS発症者を報告、世界の感染者数が80人に
 サウジアラビア保健省は新規のMERS発症者1人を発表したが、以前に発病していた患者の中で2人の死亡も確認した。
 WHOが本日発表した。

 新しい発病者は56歳女性で北東地域のHafr Al- Batin 市に居住していた。
 女性は医療担当者で先に発病が確認され、現在は回復している患者との接触者である。
 当事例で世界の検査で確認されたMERS発病者は80人となった。

 一方、先に感染が確認されていた東部地域の53歳男性と、ジェダ市の2歳男児が死亡したことが発表された。
 これでWHOによる公式死者数は44人となった。


Two new MERS deaths in Saudi: ministry  ABS CBN News (国際) サウジアラビアでMERS死者2人が確認
 AFP

 7日(現地時間)、サウジアラビア保健省は同国の男性と乳児がMERSで死亡したことを発表した。
 1人は東部地区の53歳男性で、1人は紅海に面したジェダ市の2歳男児である。

 また保健省は3人の感染者が確認されたことも伝えた。
 2人はリヤドの66歳と69歳の男性で、もう1人は東部地区のHafr al-Batin の医療施設で働いていた外国人スタッフとされる。
 これら新規感染者により同国の公式確認感染者数は65人となった。

Two more die in Saudi Arabia from MERS coronavirus Reuters (国際) サウジアラビアでさらに2名のMERS死者が確認
 ラマダン間近のサウスアラビアでさらに2人がMERSで死亡した。同国の保健省が6日遅くに(現地時間)発表した。

 1人は2歳幼児でジェダ(Jeddah)で、もう一人は発生が集中している東部地区の53歳男性である。サウジアラビアでの死者数は38人となった。
 他に3人の感染が確認されていることを保健省はウエブで発表し、同国の感染者数は65人となっている。

 
管理人注:MERS感染者数と死者数の公式数値は不明。今回の2人の死者は新規の数と思われるが、感染者数に関してはさらに増えているのかは、WHOの公式発表を待つ。
 幼児の死亡が確認されたのは初めてと思うが。


7日

6日

 WHO、MERSコロナウイルスに関する緊急会議を招集
 World Health Organisation convenes urgent talks on Mers virus AFP (国際) WHO、MERS緊急会議を招集

 10月のメッカ大巡礼を前に、MERS発生国の当局者と国際的専門家の間で、事前対策をテーマに9日に電話会議を開くと、WHOのケイジ・フクダ氏が記者発表した。


 サウジアラビア、2例のMERS患者を報告

WHO sets up emergency panel for guidance on MERS  CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) WHO、MERS対策のための緊急委員会を設立
 下記CP報道内容。
 さらにサウジアラビア当局が2人のMERS発症者を確認した内容。
 2名とも首都リヤドの男性で66歳と69歳。
 両者とも6月28日に入院したが、重体でICUで治療されている。
 WHOの公式統計で検査で確認されたMERSは79人、死者が42人となっている。

 
WHO、MERS対策緊急委員会を設置
WHO setting up emergency panel to advise on MERS coronavirus globalnews.ca (カナダ) WHO、MERSコロナウイルスに対するアドバイスのための緊急委員会設置の予定
 カナディアン・プレス(CP)

 WHOのケイジ・フクダ事務局長補は、MERSコロナウイルスに対する国際的専門家による顧問委員会を設置すると発表した。
 
 WHOは変化し続けるMERSコロナウイルスの状況を把握して、アドバイスするための緊急委員会を設置すると発表した。
 公衆衛生、感染症、疫学、検査室診断の専門家を委員会に招聘する予定。

 ケイジ・フクダ氏は、この三か月間MERSウイルスは確実に新規感染者を発生し続けている。WHOは状況が悪化した時に備える必要があると、コメントしている。
 
委員会の急がれる課題は、WHOがMERSを国際的に公衆衛生上の危機として宣言すべきかということとされる。

 * 管理人注:先の豚インフルエンザに際して、WHOがとった様々な対応に対して多くの批判が起きたが、その反省から、WHOに対するアドバイス委員会を国際的専門家から選出するようだ。
 選出された委員は、名前と利益相反に関してウエブで公表される。

5日


 SARSコロナウイルスは未だパンデミックを引き起こす可能性は低い。フランス研究チームが分析報告。


Mers cornoavirus that has killed 40 'may simply die out' The National (アラブ首長国連邦) MERSコロナウイルスは自然消滅する可能性もある
 フランス研究チームの論文。

 可能性としてMERSコロナウイルスは緩徐に自然消滅してゆく可能性もある。
 しかし、他の論文で言われるように変異することで危険なウイルスとなる可能性もある。

 1人のMERS患者が周辺の人にウイルス感染させる確率は0.69人。
 1人を超えると流行となる。
 SARSがパンデミックを起こす前は0.80人。SARSがパンデミックを起こした時は2.2-3.7人と評価されている。
 MERSがパンデミックへ移行する可能性は低いと研究チームでは推定している。

New virus 'not yet global threat' BBC News  (英国) 新型コロナウイルスは未だ世界的脅威ではない
 昨年発生した致死的コロナウイルスは未だ世界的脅威となるほどの感染力を有していないとの、研究報告がなされた。

 MERSコロナウイルス感染者55人の分析結果によると、ウイルスは未だ容易に人に感染する能力を有してないとされる。
 しかしウイルスは変異する可能性があり、そうなるとより重大な脅威を世界に及ぼすことになる。

 パスツール研究所の研究チームによると、1人の感染者は.0.69人にウイルスを感染させる。すなわち3人の感染者がいると周辺の2人が感染すると考えられる。
 研究チームのリーダーの Arnaud Fontanet 教授はBBCの取材に対して、現在のMERSウイルスの状態は流行を引き起こす能力を備えていない、と語っている。
 「自分が心配しているのは、このように表現すると一般社会は心配しなくなるが、その逆もあり得るのだ。今はウイルス源となっている動物を特定し、人への感染を阻止する絶好の機会なのだ」

 2002年末のSARS初期の流行では(2003年春に大流行)、1人の感染者が他人へウイルス感染させる率は.0.8人だった。しかしその後ウイルスは変異しより容易に感染するようになった。


Study finds MERS virus has not yet reached pandemic potential Himalayan Times  (ネパール) MERSコロナウイルスは未だパンデミックを引き起こす能力を獲得していない
 最悪のシナリオでも、現時点のMERSコロナウイルスは、1人の発病者が他人にウイルス感染を起こす確率が、0.69人で、SARSの0.80人に比較して明らかに低い。

New coronavirus not spreading like SARS, so far CBC.ca (カナダ) 新型コロナウイルスは未だSARSのように拡大する能力を有していない
 MERSコロナウイルスは現時点ではパンデミックに至るほどの人人感染を起こす能力はない。
 パスツール研究所の研究チームが数理科学的に解析した。

New Coronavirus Is Less Transmissible Than SARS, Scientists Find Businessweek (米国) 新型コロナウイルスはSARSウイルスよりも感染しにくい:研究報告
 フランスのパスツール研究所の研究チームが発表。

  MERSコロナウイルスは類似ウイルスのSARSウイルスよりも人への感染性が低く、パンデミックを引き起こさない可能性が高いとする、研究報告がなされ、LANCET(ランセット)に発表された。

 当初報告された64症例のうちクラスター感染で発病した55人についての分析。

 1人のSARSコロナウイルス感染者が続いて人に感染する割合は0.69人で、SARSコロナウイルスの0.8人よりも低いことから、人から人への感染性は非常に低いとされる。

 「MARSコロナウイルスはSARSのように速やかに拡大していない。SARSは人への適合が数か月で起きたが、MARSの場合はウイルスが人へ感染しだしてから1年以上経過しているが、いまだパンデミックを起こすような変異を起こしていない」、と疫学研究教授で論文の筆頭者であるArnaud Fontanet教授がE-MAILでコメントした。

 論文著者たちは、ウイルスがどこから来たか、どのようにして人に感染しているか、いまだに不明であるとし、ウイルス源となっている動物(コウモリ、鳥、ネズミ、犬、豚、牛など)を特定することが最も優先される課題であるとしている。
 ウイルス源となっている動物を特定できるならば、感染拡大を阻止することが可能と述べている。

 しかし、より多くの未検出の軽症例があるとしたなら、ウイルスの感染性は実際は、より高い可能性があると、研究チームでは警告している。

 管理人注:とりたてて新しい内容とは思えない。MARSコロナウイルスの感染率は未だそれほど高くないことは示唆されていた。変異によりしだいに人人感染しやすくなることが危惧されている。しかし最近、人人感染により無症状感染者がでていることが確認されているので、この論文内容のごとくパンデミックを起こす可能性は低いとの表現は、誤解を招く。
 MARSに関して多くの論文が出ているが、いずれもこれまでの検証結果であり、ウイルスは変異し続けていることから、現時点での状況を示しているとは言えない。


4日

 H7N9鳥インフルエンザは人に感染して肺組織で増殖、そしてサイトカインストームを起こす可能性
New H7N9 studies yield pathogenicity clues CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 新H7N9研究、ウイルスの病原性に関して手がかり

 中国研究チーム。NATUREに発表。

 H7N9鳥インフルエンザウイルスは人の下部気道(肺)で、インフルエンザウイルスの人型リセプターを介して増殖しするが、同時に鳥型リセプターにも結合する。
 組織培養で人の肺胞へのウイルスの結合力は気管支細胞の10倍。

 入院患者の血清中のサイトカイン濃度は非常に高く、H5N1ウイルス感染と類似の濃度であった。
 H7N9ウイルスは人に感染してサイトカインストームを起こして、肺組織に大きなダメージを与えることが予測される。
 

 英国で10カ月以上MERS治療されていたカタール人が死亡。
Qatari MERS patient dies; WHO offers case-control study guide CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 英国でMERS治療中だったカタール男性が死亡;WHOが症例研究ガイドを更新
 昨年9月以来ロンドンの病院でMERS治療を受けていたカタール男性が死亡した。
 男性はMERSとして確定された最初の2例の1人であった。発症時は49歳であった。

 一方WHOは本日MERS患者の分析のためのガイドラインを更新した。
 現在、感染源は発病者以外で把握されてないが、感染動物由来の様々な想定されるウイルス汚染源との接触の注意事項が中心となっている。
 ・感染した動物との直接接触
 ・調理されてない動物産物の摂食
 ・感染動物が最近いた環境での接触感染
 ・動物の糞尿で汚染された食品や水の摂食

  他

 カナダで米国男性がH7N9感染の疑い

US man treated in Edmonton hospital may not have had H7 flu; test 'inconclusive' Montreal Gazette (カナダ) エドモントン病院で治療されている米国男性はH7ウイルス感染ではないかもしれない。米国CDCでの検査結果は陰性
 カナダのエドモント病院に入院している米国男性は、ウイニペック国立微生物研究所での検査でH7ウイルスに対する抗体が検出されていたが、さらに米国のCDCで検査が行われたが結果は陰性とされた。
 ウイニペック研究所での結果は偽陽性と考えられるが、一抹の不安要素が残っている。


 中国研究チームによるH7N9ウイルス分析結果。ウイルスは肺組織で増殖。上気道で増殖するようになると容易に人人感染。冬期間に再流行する可能性がある。

H7N9 flu peril lies in deep lung infiltration: study  Yahoo!7 News (国際) H7N9インフルエンザウイルス、人の肺に深く侵入:中国研究チーム

Why H7N9 bird flu cases arose so quickly Fox News (米国) H7N9鳥インフルエンザが急速に拡大した理由
 中国の研究チームがNatureに発表。

 ・人と鳥のリセプター(人タイプおよび鳥タイプ)両方にH7N9は結合する能力がある。
   人への感染が容易に起きる理由。
 ・ウイルスは肺細胞で増殖することから、上気道細胞(気管支、咽頭)から、容易に飛沫物で人人感染しない。
 ・ウイルスが上気道の細胞で増殖するように変異すると、容易に人人感染が起きだす。
 ・一般的に免疫を保有していないことも、人人感染を起こしやすくなる可能性の理由。
 
 米国の聖ユダ小児研究病院のウイルス学者であるウエブスター教授: この夏に入ってから人の感染報告はないが、生きた家禽市場の閉鎖による効果が考えられるが、冬にはH7N9は再流行する可能性が高い。


3日

MERS virus death toll rises in Saudi Arabia as Muslim hajj approaches NEW YORK DAILY NEWS (米国) メッカ大巡礼が近づく中、サウジアラビアでMERSウイルス死者数が増加
 サウジアラビア当局は2日、MERSコロナウイルスに感染した2人が死亡したと発表し、同ウイルスによる世界の死者数が42人となった。
 10月に300万人前後の巡礼者がメッカに集合することから、世界中の保健当局者達はウイルスが各国へ広がり多くの人々に感染することを懸念している。
 それはウイルス研究者達が眠れなくなるシナリオでもある。

 メッカ大巡礼で世界中から多数の人々が集まるが、米国からも11000人参加する。

 メリーランド大学医学部のウイルス学者であるマスー・フリーマンは次のように語っている。
 「ニューヨークから仕事でサウジアラビアへ出かけたビジネスマンが、ウイルスを持ち帰る可能性もある。そうしたことが起きないと言う理由はゼロではない」。


 カンボジアでH5N1鳥インフルエンザで少女が死亡
6-year-old girl becomes ninth Cambodian to die of bird flu this year, as virus remains threatWashington Post (米国) ウイルスの脅威が未だ続く中、カンボジアの6歳女児が同国9人目のH5N1鳥インフルエンザ死者に
 AP
 カンボジア保健省が発表。
 今年度カンボジアでは13人のH5N1鳥インフルエンザ感染者が確認され、9人が死亡している。
 少女は発病した鶏から感染したと考えられている。

 カンボジアでの感染者数は34人であるが、そのうち23人が14歳以下の小児である。


 サウジでさらにMERS死者
Saudi Arabia Confirms Two Mers-CoV Deaths in Riyadh and Al-Ahsa IBTimes.co.uk (英国) サウジアラビア、リヤドとアルアーサでMERS死者を確認
 先に発病していた2名が死亡。世界の死者数は42人に。
 それぞれ63歳と75歳の高齢者。

H7N9 is most adapted bird flu for human-to-human transmission, say experts South China Morning Post (香港) H7N9は、もっとも人人感染しやすく変異した鳥インフルエンザ:専門家チームが結論

 最近数ヶ月、中国本土で発生していたH7N9鳥インフルエンザは、他の鳥インフルエンザ以上に人に感染しやすくなっていると中国と国際的専門家が感染地域を調査した後に結論を出した。

 研究者達はH7N9ウイルスがより短期間に多くの人に感染した事実と、遺伝子分析で人に感染しやすい構造になっていることから結論を出した。

 「ウイルスは家禽から人へ非常に感染しやすくなっている。そのことはウイルスがさらに人人感染しやすく変化していく可能性を示唆している」、と香港大学のウイルス研究部門の責任者で、今回の調査にあたった専門家14人の1人であるマリク・パイリス教授が語っている。

 調査結果は先月科学雑誌に発表された。

 これまで人人感染はH7N9およびH5N1でみられてないが、H7N9はすでに人の細胞に結合できる変異が起きている。一方、H5N1は未だそのような変異は起きていない。

 調査結果から集約された結論は、中国全土で人と動物におけるH7N9感染のモニターを継続し、ウイルスの地理的広がり、人への易感染性の変化、または人人感染の有無について把握する必要があることとなっている。

 この一ヶ月に感染者が報告されてなく、ウイルスの活動性が低下しているように見えるが、パイリス教授は、感染予防対策が効を奏していることと、ウイルス活動の季節性変化が関与していると考えられるとしている。

 「調査団の多くはH7N9ウイルスは完全に家禽から消えはしないと考えている。ウイルスは冬に再び活動し始めるだろう」、と同教授は語っている。
 

2日

 上海市、家禽市場再開に伴い、H7N9鳥インフルエンザ再発生予防のための厳格な新規規則を制定
Shanghai rolls out new rules for poultry sellers CIDRAP(ミネソタ大学感染症情報センター) 上海、家禽販売に新規規則制定
 上海では6月20日に家禽市場が再開されたが、新規規則が制定され、H7N9鳥インフルエンザの再発生を防止する。
 卸市場では週1日、小売り市場で各週に1日閉鎖して、清掃と消毒が義務づけられた。
 同規則は市中心部から離れた家禽市場にも適用されている。

 さらに家禽追跡システム、日々の販売記録、消毒記録なども義務づけられた。

 サウジアラビア、国外からの巡礼者に15日間のビザ制限に
Umrah and Hajj Pilgrims Warned Over Mers-CoV as Saudi Arabia Imposes 15-Day Visa Limit IB Times (英国) 小巡礼(ラマダン)および大巡礼参加者にMERSコロナウイルス感染を警告、サウジアラビア当局15日間のビザ制限に
 WHOは特にサウジアラビアへの旅行および貿易制限はしていない。人人感染は非常に限定的環境でしか起きていない。
 しかしWHOはラマダンやメッカ大巡礼から帰国した巡礼者が各国へウイルスを持ち帰ることを警戒している。各国に対して十分の警戒態勢を求めている。

 サウジアラビアはメッカやメディナが人々で混雑することを避けるために、滞在ビザを15日間に制限している。

1日

 メッカ大巡礼でMERSパンデミックの懸念

Effective screening helps check spread of coronavirus Arab News  (サウジアラビア) 効果的スクリーニングでコロナウイルスの拡大をチェック阻止
 巡礼者の入国チェック。
 医学担当者がサウジアラビアに入国する巡礼者や入国者をスクリーニング。
 WHOの定義によるMERS感染を疑わせる症状のある入国者は全て医学的検査。

 保健大臣補のジアド・メメシ氏は、医学的後進国からの入国者について、その国にウイルスが広がっているのかいないのか不明である、と懸念を示し、そのために入国者に対する厳しいチェックの理由をあげている。
 同氏は巡礼者の数を制限はしていないと語り、一部で伝えられている情報を否定した。
 「我々は感染者をモニターし、状況を把握することはできる。問題なのはMERSを把握できていない国からの入国者である」、と語っている。

MERS-CoV: Mecca Hajj, Umrah pilgrimages could trigger pandemic DigitalJournal.com (国際) MERSコロナウイルス:メッカ大巡礼、小巡礼(ラマダン)がパンデミックを引き起こす可能性
 年次メッカとメディナ大巡礼とラマダンでの小巡礼で、数百万人の巡礼者が7月から10月にサウジアラビアに入る。MERSコロナウイルスが世界中に拡大する危険性を保健当局者達は抱いている。

Middle East Respiratory Syndrome: Fears deadly virus could go global as ...  Daily Mail (英国) 中東呼吸器症候群(MERS):数百万人の巡礼者がメッカ訪問によりパンデミック発生の危険性
 ・サウジアラビアの保健当局は秋のメッカ大巡礼に備えている。
 ・地域ではMERSが広がっていて不安感が増大している。
 ・致死的MERSコロナウイルスはSARS以上に危険であると考えられている。
 ・世界中から数百万人の巡礼者が秋にメッカに集合する。




 米国、MERS対策を週二回協議
War on MERS: Deadly virus prompts global battle plans  Los Angeles Times (米国) MERSとの闘い:致死的ウイルスの拡大は世界のウイルスとの闘いを促進
 米国CDCの一室ではU字型テーブルを公衆衛生専門家と一般市民関係者が週二回集まって、壁のスクリーンに映し出されたデータを基に対策を論じている。

 MERSコロナウイルスの検出は鼻咽頭分泌物よりも下部気道分泌物で:WHO
 WHO revises MERS-CoV surveillance advice
 CIDRAP (米国、ミネソタ大学感染症情報センター) 
 WHOがMERS監視ガイダンスを更新。

 感染疑い者の鼻咽頭分泌物からのウイルス検出率は低い。
 疑い者の確定診断には下部気道分泌物で行う必要がある。
 潜伏期間は通常1週間以内であるが、時には最長1から2週間の可能性もある。

 WHO PDF

 要するに従来行われている鼻咽頭にスワブをいれて採取される粘液ではウイルスの発見率は低い故、疑わしい患者の感染確定には、下部気道からの分泌物を検体とする必要がある。
 スワブで陰性とした場合、感染者を見逃す可能性があると注意。


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