本音でエッセー 

 時間を見つけて書いているので、内容の時間的流れが前後する場合もあります。
メールでご意見、情報、雑談など送ってください。
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2013/12/31

 
今年の中国は3種類の鳥インフルエンザに人が感染した。
 H7N9、H10N8、H9N2。

 H7N9は現在も人に多数感染し続けている。
 専門家は他にH7N7が家きんの間で感染しており、この方が人の間でパンデミックを起こす危険性が高いと警告している。
 関連情報を以下に

2013年8月22日
Ducks were bird flu 'melting pot'  BBC News (英国) アヒルは鳥インフルエンザウイルスの”るつぼ”
 中国の研究チームがH7N9ウイルスの進化過程を分析した結果、本年春に中国で発生した新型鳥インフルエンザウイルスは、アヒルがウイルスの”るつぼ”となって誕生したと考えられている。

 ネーチャー(Nature)に発表された論文によると、そうした過程で誕生したウイルスに、人が生きた家禽市場内で鶏を介して感染したと考えられている。

  汕頭大学医学部の研究者を含む研究チームは(他に香港大学の研究者も含む:訳者)、1341羽の鶏、アヒル、ガチョウ、ハト、ウズラなど、および生きた家きん市場内の糞便や水などの検体からウイルスを分離して分析した。
 各動物から分離されたウイルス遺伝子を分析して、研究チームはH7N9ウイルスがどのようにして進化し、拡大したか検討した。
 チームの報告によると、アヒルが渡り鳥から各種ウイルスの感染を受け、そこでウイルスの遺伝子組み換えが行われた結果、新型の鳥インフルエンザウイルスが誕生したとされる。
 「たぶん、こうした過程から鶏でH7N9ウイルス感染が起き、続いて生きた家きん市場内で急速に広がり、それが人への感染源になった」、と論文では結論されている。

 研究チームはさらにH7N7と呼ばれる類似の鳥インフルエンザが中国内で発生していることを確認し、それが哺乳類に感染する可能性があることを述べている。
 さらにそれが現在の鳥インフルエンザ以上に危険性を保有しているとも述べている。

 
他に古典的脅威ウイルスのH5N1も中国内の家きんで感染している。
 時々人が感染して死亡している。

 以上をまとめると、中国は鳥インフルエンザという目に見えない生物兵器ともなりえる病原体を保有している。
 H5N1:10年以上前から家禽の間で感染。人に散発的に感染して多くは死亡。感染した鳥は死亡。ウイルスの存在は比較的容易に認識される。人用ワクチンは用意されている。
 H7N9:今年出現した人に感染する脅威的生物兵器様ウイルス。ウイルスを運ぶ鳥は無症状。しかしそれから感染する人は重体化、そして死亡。
  (多数のハトにウイルスを運ばせて他地域にウイルスが拡大すると厄介だ)。
  中国では人用ワクチンは作成されており、いつでも大量生産が可能とされる。

  *オイオイ、鳥インフル合戦が始まったら、日本でも即ワクチンで国民を武装できるのか、それが問題だ。中高齢者が重体化したとき人工肺(ECMO)が必要だけど、台数は全く足りない。

 H10N8:今年12月、中国で女性が感染して死亡。鳥では弱毒性と言われるが、ウイルス変異が起きて、人に感染するようになる可能性については低い。
 H9N2:本年12月に広東省で人に感染、発病。今後人に感染拡大するかは不明。
 H7N7:中国内の家きんに拡大している。専門家筋によると、現在人で多数発生しているH7N9以上にパンデミックを起こす可能性が高いとも言われる。

 以上のウイルス遺伝子が混じりあって(再集合)、さらに妙な鳥インフルエンザウイルス、または人インフルエンザウイルスが将来出てくるのだろうか。

2013/12/27


 香港で治療中だった80歳のH7N9感染者が死亡した。
 当初から重体とされていたが、香港市内でH7N9感染者が死亡したのは初であり、香港では警戒感が高まっている。
 患者は12月初めに報告されていたが、深セン市内の家庭で家族が調理した鶏を食べてウイルス感染したとされるが、感染源は定かではない。
 調理された鶏肉にはウイルスが混じっていたとしても、失活しているので感染することはない。
 ただ鶏を購入して自宅に持ち帰り、それから調理するまでの間にウイルス感染することはあり得る。

 家族がなぜ感染しなかったのかは不明であるが、ウイルスに対する抗体が体内に出現していたのかが決め手となる。情報はない。
 また発病するかどうかは、最近のカナダの研究者が発表しているが、体内でウイルス感染で産生されるサイトカイン量が多いと発病しやすく、またその産生量が異常に多い場合は重体となるという。
 周辺でウイルス感染しても産生サイトカイン量が少ないと症状が軽いのかもしれない。
 これは通常の季節性インフルエンザでもいえるのだろう。

 もし鶏料理を食べてウイルス感染したとするなら、それは調理された鶏肉内にウイルスがいたのではなく、調理過程でウイルスが料理周辺に汚染されたことによる。

 日本国内にH7N9ウイルスが入ってきているか(野鳥により)は定かではないが、入ってきていても養鶏場に感染しても、鶏は無症状であるから、人が感染して重症肺炎を起こすまで不明である。
 養鶏場の鶏の血清中の定期的抗体検査が必要である。


2013/12/26

 MERSの報告が相次いでいる。
 相変わらず首都のリヤドでの病院からの報告である。
 
 5人中3人は患者から感染した医療関係者で、検査で確認されたが無症状とされる。
 2人は重体であるが、1人は死亡している。

 発病者に付き添うと医療担当者は感染しているようであるが、無症状という例が多い。
 ということは街中では感染していても無症状者が多数いるということだろうか?
 無症状でもウイルスは排出するから、周辺に感染者が出てくる可能性がある。

 ウイルス保有状態で無症状なら容易に海外を旅行できる。
 もちろん日本にも入ってくる。
 無症状感染者が多くなればなるほど、ウイルスは世界中へ広がっている可能性が出てくる。

 いつかは世界中に広がるMERSのような気がするが、H7N9鳥インフルエンザと同じように中高齢者で重症化して、呼吸ができなくなって死亡するようだ。
 感染したくない。


2013/12/25

 すべては嘘、科学的根拠のない、インフルエンザ予防策

 インフルエンザ、流行の兆し 患者8週連続増  日本経済新聞

 第50週(12月15日までの1週間)、全国定点0.82人で流行域とされる1人に迫っている。昨年と比べて流行の開始が少し遅い。

 以上は正しい。
 もっと最近の話をすると東京都では先週から流行域にはいっているが、昨年よりも若干遅い。

 {「仕事が忙しくワクチン接種の時間がない」という声も多いなか、平日夜間に接種を受け付ける医療機関にはサラリーマンらが駆け付けている。」

 これはどうか?
 ワクチン接種の意義がやや怪しくなっている状況のなか、ワクチン接種を急いでいるサラリーマンがいるかなぁ?
 先日、どこかの大学病院でスタッフと患者が集団発生していたが、一か月前には全員ワクチンをしていたとされる。

 厚生労働省は「全国的な流行の一歩手前。まめに手洗いをしたり、マスクをつけたりしてほしい」と呼びかける。
 インフルエンザはワクチン接種によって重症化を防ぐことができるとされる。

  重症化を防ぐとされる、という意味、厚労省や保健所筋はもう少し根拠を示して説明しなければならない。嘘くさい話であるが。欧米ではそんな話はない。
 
 手洗いの効果は、懸命に朝から一日中必要があるたびに手洗いをして、まったくしない場合に比較して、発病者の数に少々の差がある程度。
 また一般市民が生活圏内でマスクをつけてインフルエンザ予防効果を図っても、まったく効果は認められないことは欧米では常識になっている。
 
 ヨーロッパではあまりインフルエンザワクチンを受けないようだ。

 米国と日本が接種に熱心である。
 米国では65歳以上の高齢者にさっぱり効かないから、2年前から4倍濃度のワクチンを希望者に接種しているくらいである。

 日本経済新聞は、経済を煽るような情報と記載が多い。
 公衆衛生学に堪能で関心のある記者はいない。
 その点米国のウォールストリート・ジャーナルは、医学的にもまっとうな記載がなされている。

 インフルエンザは予防が可能であるという仮説は立証されていないのに、マスメディアは如何に予防すべきかとか、予防に効く健康食品は?などと口から出まかせを記事にしている。
 米国ならFDA(食品医薬品管理局)が目を光らせているから、日本のようにインフルエンザ予防に効くなどという食品、マスクなどは売られてない。
 日本のお役所は明らかに業界寄りである。

 インフルエンザを防ぐには、感染者に近寄らないことである。
 同時にインフルエンザらしい症状のある人は、人の側2メートル内に近寄らないことである。
 そして咳エチケットを守ることである。

 金に結びつかない”咳エチケット”に関しては、日本経済新聞では言及してない。


2013/12/24

 久しぶりにサウジアラビアから4人、アラブ首長国から1人のMERSが報告されたが、サウジアラビアの例は首都リヤドであり、後者はドバイの大病院である。

 サウジの4例中には2例のナースが含まれ、無症状であり検査で確認されたようだ。
 残りの2人は重症で1人は死亡している。
 ドバイの例も重症である。

 サウジアラビアの他の地域では発症者はいないのだろうか?
 軽症者、無症状はどの程度いるのだろうか?
 こうした疑問はWHO初め、世界の専門家が以前から懸念していることである。

 香港では疑い者が出ると、その概要と検査結果を保健省のウエブで迅速に公開している。これまで十数例は出ている。
 米国では、CDCが時々発表している内容によると少なくとも数十例は疑い者として検査をしているようだ。

 日本でも当然疑い者は検疫でチェックされていると思われるが、情報は出ているのか、当方には分かっていない。

 検疫関係者が個人的に情報を口にしたなら、罰せられる世の中になりつつあるので状況は不鮮明なままである。

 報道機関がMERSに関して、上記の問題を報道しない限り、日本国民は何も気にせず生活できる、またはしている元禄の世の中なのかもしれない。


2013/12/23


 広東省、H7N9ウイルス駆除に懸命

 広東省はクリスマスイブ前の今日と大晦日に全生家きん市場を閉鎖して消毒を行うという。それは来月の旧正月前にも行われる。

 わずか1日だけの閉鎖。
 この時期に生家きん市場の閉鎖は、中国では大変なことだ。暮れ正月に鶏料理が各家庭の食卓を飾る。
 生家きん市場から多くの鶏が各家庭に運ばれる。
 市場には生きた家きん、主として鶏が運び込まれ売られる。
 その多くはH7N9ウイルスが感染している可能性が高い。
 間違いなくウイルス感染者は増える。

 世界最大の養鶏国であり、それは国民の重要な蛋白源となっている。

 春にH7N9に感染する人が多発した際、香港の専門家は中国内の全家きんを処分しない限り、ウイルス感染者を断つことはできないとコメントを出していた。

 今後家禽からのH7N9感染者が増え続けるならば、中国は家禽産業に重大な局面を迎える可能性がある。
 それはウイルスが人人感染を起こす危険性と、別な問題である。

 暮れ正月に広東省や香港を旅行する人々は、H7N9鳥インフルエンザが広東省では(さらには中国内で)家禽や野鳥の間で蔓延している危険性を十分知っていなければならない。


2013/12/22

 
中国河北省でH5N2鳥インフルエンザが養鶏場で発生したとの情報。
 人には感染しないとされ、国際的に弱毒性に分類されているが、日本では高病原性鳥インフルエンザに分類されている。2005年に茨城県で多数の養鶏場で発生し、多くの鶏が処分された。

 
中国では鶏の鳥インフルエンザ予防に古いワクチン株を使っているとされ、それが原因で変異ウイルスが誕生したり、抗インフルエンザ薬耐性株が発生している。

 H7N9やH10N8、H5N2、さらには強毒性のH5N1等と、養鶏産業世界一の中国は、鳥インフルエンザウイルス産業も世界一と言えるかもしれない。
 ウイルスは野鳥などを介して国外に広がることを考えると、中国はPM2.5を含めて、公衆衛生学的に世界汚染の震源地化しているともいえる。

 色々と問題のある中国であるが、H7N9鳥インフルエンザが今後国内だけでの発生に終始すれば良いが、海外に拡大しだした場合、どのようなメッセージを発するのだろうか?


2013/12/20


 広東省でのH7N9感染者はさらに急増すると予想される。

 しばし浙江省では発生していないが、感染家きんの存在数が広東省では増えていることが理由と考えられる。
 春にはどこからか来た感染鶏が生家きん市場で人に感染していたが、現在の広東省での感染源は、野鳥から感染した鶏が生家きん市場に出荷されている可能性が高く、また野鳥からの感染もあり得るのかもしれない。
 広東省内での家禽のH7N9感染実態が公表されない限り、不安はいつまでも続く。

 NHKが珍しく{鳥インフルエンザ、中国広東省で拡大の恐れ}とのタイトルで詳細に報道している。
 広東省には日系企業が多いため2万人近い日本人が出向しており、そうした意味でも対岸の火事ではなくなったのだろう。

 広東省から香港、日本、韓国とウイルスは拡大するかもしれない。


2013/12/19

 広東省、H7N9鳥インフルエンザ感染者相次ぐ、今週4人目

 やはり広東省でH7N9感染者が多発しだしている。
 昨日、62歳男性の感染が確認されたが、重体となっている。
 住んでいた地域は、広東省中心部より西に離れた陽江市である(下図参照)。
 そして本日深セン市で38歳男性の感染が確認。やはり重体となっている。

 

 ウイルスの感染力は気温が低下すると共に増してくるから、H7N9患者は今後、今春と同じ程度かそれ以上のペースで確認される可能性が高い。
 
 春は浙江省、上海周辺に感染した家きんが生家きん市場に集まって、そこから人が感染していたが、現在の広東省での人の感染源も家きんと推定されるが、それは広東省での野鳥からウイルス感染した鶏などの家きんと考えられる。
 今後広東省、さらに香港でも人の感染者が多発する可能性が高い。香港へも野鳥はウイルスを運んでいる。

 日本へのウイルス侵入は定かではないが、WHOが警告するように鳥、そして人の感染に日本でも厳重な監視態勢が必要である。


 H10N8鳥インフルエンザ、人の世界に初めて出現

 中国の江西省で女性がH10N8鳥インフルエンザに感染して死亡した。
 人の世界で初めて登場した鳥インフルエンザウイルスである。

 女性は重症肺炎を起こして死亡しているが、感染源は生家きん市場とされる。
 
 中国の家きんには色々な鳥インフルエンザウイルスが取りついているようだ。
 
 CIDRAPの解説によると、以前に中国の湖水の水や家禽からH10N8鳥インフルエンザウイルスは検出されていた。

 湖水の水からウイルスが検出されたことは、野鳥の排泄物にウイルスが大量に混じっていたことを意味する。

 新たに出現したH10N8ウイルス。
 今後、どのような展開を見せるのだろうか。
 心配である。

 さらに心配なことは、最近の中国政府はH7N9鳥インフルエンザ情報に関して、以前のように公式に欧米のメディアに発表せず、近隣の香港や台湾の保健当局にしか通知しなくなった。
 今回のH10N8も香港のメディアが伝えているが、それは中国の発生省保健局から香港保健当局に伝えられた結果による。
 ロイターやカナディアン・プレスからの情報発信が香港メディアよりも半日以上遅れ、それら通信社の情報内容も香港保健省発表内容である。

 H7N9インフルエンザは中国では隔離必要はなしと法的に決められたが、同時に以前のように、大々的に感染者発生の報告をやめたようだ。
 日本の厚労省には、香港や台湾に対するように迅速に情報が伝えられているのだろうか?
 伝えられてないとしたなら、厳重に抗議すべきである。
 (NHKニュースも香港保健省健康保護庁のウエブから情報を得ていたようだ。なお国内では当ウエブが一番早かったはずである)
 WHOは中国近隣諸国も、H7N9鳥インフルエンザに対する警戒態勢の維持が必要としている。

 中国は危険な鳥インフルエンザウイルスを周辺国に拡大させることに責任を感じないのであろうか。
 

2013/12/18

 中国広東省の珠江デルタ地帯でH7N9感染者が今後多発する可能性が高いと、広東省疾病管理センターの専門家が警告している。

 珠江デルタ地帯は中国経済の中心地域であるが、他に多くの野鳥が行き交う地域であり、H5N1鳥インフルエンザウイルスに感染した野鳥も多く見られている。死亡した感染野鳥が香港に流れ着くことも報告されている。

 鳥インフルエンザ多発地帯と言えるが、そこで今後H7N9ウイルス感染者が多数発生する可能性を、広東省の専門家が危惧しているが、疫学的には当然のことと考えられる。
 広東省はSARS、鳥インフルエンザをはじめとして多くの動物由来感染症が発生する地域である。
 人獣共通感染症発生のメッカともいえる。
 多くの野生動物を食する習慣がある。

 この秋に入ってから、東莞市と深セン市でH7N9感染者が出始めている。
 春の流行時には人での感染者が出ていなかったが、秋に入ってから発生数が増えてきているのはなぜだろうか?
 渡り鳥により家禽がウイルス感染を起こしている可能性を示唆している。
 だから広東省の当局者は、今後の発生者数増加を懸念していると考えられる。

 

 では日本での危険性はどうなのか?


  広東省では人の感染者が増える。
  しかし日本では心配ない。
  
  そう言える理論的根拠はない。
  WHOが昨日発表した危険度評価でも、中国および近隣国での警戒態勢の継続を求めている。

 確率を云々することよりも、最悪の事態に備えて対策だけは必要である。

2013/12/17

                  

 
中国広東省で4例目の感染者が本日報告された。重体となっている。
 また先に報告された39歳の東莞市の男性はレストランで鶏を食べて発症したと推定されているようだ。

 広東省周辺では既にH7N9ウイルス感染家禽が多数いるとの憶測もなされているが、そこからどれだけの人が現在感染しているかが問題である。

 感染家禽は渡り鳥からウイルス感染を受けた可能性が高いが、日本でも起こりえる状況でもある。

 日本の鶏(養鶏場、農家での少数の鶏飼育など)でもH7N9ウイルス感染を起こしえるとしたなら、そこから人の感染者が発生する可能性はあるし、診断が遅れて重症化、死亡することもあり得る。
 さらにH7N9ウイルスにはタミフル耐性株も確認されており、その人への感染性は高まっているとのレポートも出ている。

 これからのインフルエンザシーズン。季節性インフルエンザだけでなく、H7N9ウイルスの鶏や野鳥からの感染をいかに予防するか、十分備える必要がある。


2013/12/16


 広東省でまたH7N9感染者が確認された。37歳男性で重体とされる。
 住んでいた場所は11月に幼児が感染した東莞市であるが、感染の詳細は伝えられていない。

 見つかるのは重体者がほとんどであることは、軽症者は医療機関を受診していないことが示唆される。
 さらに無症状感染者も多いと推定する専門家も多いが、そうなると人人感染が起きているのかどうかも定かでなくなる。

 感染者周辺の接触者調査でウイルス陽性者はでていないとされるから、ウイルスが人人感染している可能性は低いと考えられる。

 しかし人人感染していないようだがと言いながら、感染者の数が増えてゆく過程で、ウイルス変異が進み、知らないうちに大流行が起きる可能性は否定できていない。

 感染家禽、そして野鳥におけるウイルス感染状態がもっと明確に情報として発信されないと、すべては推定の域を出ないことになる。

 日本からの旅行者が中国でH7N9鳥インフルエンザに感染する確率は、自動車事故に出くわす確率程度かもしれないが、ウイルスがどのように現在広がっているのか、さらにそれが国内にも入ってきているのか、または入ってくる可能性があるのか、それが問題である。

2013/12/15

2013/12/14

 香港保健省は2例のH7N9感染者が確認されたことから、市内における監視体制を強化している。

 かって、SARS流行やH5N1鳥インフルエンザが世界で初めて人に感染したこともあって、対策は完璧なまでに行き届いている。

 2例の感染者は隣の深セン市で感染したことが分かっているが、それでも市民に対する注意点と医療機関に対する注意点は次のように細かく述べられている。

 「旅行客、特にH7N9感染地域や省からの人々は、もし発熱や呼吸器症状が出ている場合は、すぐにマスクを着けて医療機関を受診し、医師に旅行した地域を告げる必要がある。診察した医療担当者は、患者が鳥、家きん、またはそれらの排泄物に、感染地域や省で触れた可能性に注意する必要がある」、と香港保健省の広報官は述べている。
 広報官はさらに、H7N9感染地域や省では、家禽や鳥、排泄物に直接触れないように注意している。もし触れた場合は、手を石鹸と水で十分に洗わなければならないと語っている。

 以下は鳥インフルエンザ予防のための一般的注意点として述べられている。


 ・家禽の肉や卵は十分加熱してから食べること
 ・口や目、鼻を触る前、料理や食事前に十分手を洗うこと;トイレ後、エスカレーターのベルト、エレベーターのスイッチ、ドアノブに触った後にも手洗いは重要;咳やくしゃみで手が飛沫物で汚れた場合も手洗いは必要。
 ・咳やくしゃみが出るとき、唾液が出るときは鼻や口をティッシュで押さえ、ティッシュはカバー付きごみ箱に捨てる。
 ・人ごみは避け、発熱患者との接触を避ける
 ・呼吸器症状があるときはマスクを着けること、また発熱患者を看護するときもマスクを着けること。


 要注意点(管理人):H7N9感染地域および省は、これまで中国東部で患者が発生していた地域、特に広東省を示すと思われるが、管理人がこれまで当ページで説明してきたように、感染家禽は青海省他で渡り鳥から感染して、それが中国の消費地に運ばれている可能性が大である。
 またある専門家筋の話では、中国内にはH7N9ウイルスをもった家禽はどこにでも存在しているだろうと話している。
 すなわち、中国内、どこでも家禽や鳥には注意しなければならないのである。
        
 また患者との接触者調査と、その対応は以下の通りとなっている。

 (*訳者注:close contacts->近接接触者、other contacts->他の一般的接触者)
 近接接触者は患者と最後の接触した日から10日間隔離、予防的タミフル服用、そしてさらに10日間の医学的観察、となっている。
 他の一般的接触者は医学的観察とタミフル内服となっている。
 12月13日、午後4時の時点でホットラインには91件の問い合わせが入っている。

 感染者2人の接触者としては、近接接触者十数人、他の一般的接触者は、それぞれ142人、230人となっている。

 
 香港の公衆衛生学的対策の素晴らしいところは、獣医学、医学、そしてウイルス学、疫学、医療が一体化して対策が講じられていることである。

 現在の我が国ではどうであろうか?
 一般的医師たちは無関心、医療機関へは何ら情報は伝えられていない。
 環境省、農水省、厚労省、内閣官房危機対策室の横のつながりはなく、それぞれの持ち場での情報をそれぞれのウエブで発表するだけである。


2013/12/12

 香港の専門家は広東省周辺にはH7N9鳥インフルエンザウイルスが広がっていると警告している。

 深セン市の生家きん市場で3検体からH7N9ウイルスが見つかっている。
 妙なことにそれら感染家禽(鶏)が、どこから来たのか等について触れることはない。

 青海省で渡り鳥からH7N9が感染したと推定される家禽が中国東部へ運ばれ、そこで家禽内での感染を広げているか、または中国東南部での家禽も渡り鳥からウイルス感染を受けているかは定かではない。

 しかし春には広東省では感染者が1人も出なかったのが、この11月以来3人が感染を受けている。
 香港当局は懸命に国境での感染者チェックと、家禽輸入禁止、さらに市内の病院での警戒態勢を強化している。

 現実には中国内の家きんが次々とウイルスに感染している可能性もある。
 感染した家きんは病的症状は呈さずにウイルスを排除し、体内に抗体を産生する。

 人の感染は鶏からの感染だけなのか、それとも野鳥を介した感染もあるのか、当局や専門家の説明だけでは何も分からない。
 野鳥を介する(排泄物中のウイルス)こともあるとしたなら、日本だって危ない。
 もし野鳥の排泄物からH7N9ウイルスが見つかったら、当局は次にどのような対策を行うのだろうか。環境省->農水省->厚労省->各地の保健所->地域の病院と、ネットワークで1時間以内に情報が伝わるのだろうか?

暮れ、正月中に西日本のある中都市で、重症インフルエンザが発生した時、即H7N9チェックが行われ、もし陽性だとしたなら、ICU でその後起きえるあらゆる可能性を想定して、対応が可能だろうか?


 仮定の話であるが;
 そういえば昨日から入院している高齢者が、インフルエンザ様症状だけど検査で陰性、しかし呼吸困難がひどくなってきている。もしかしたらECMO(人工肺)が必要になりそうだけど、H7N9ウイルスの検査を至急依頼すべきだろうか?
    といった反応が即刻起こるだろうか?
 
 いくら専門家たちがウイルスの遺伝子構造やリセプター構造から、人へは簡単に感染しないと主張しても、中国で次から次へと感染者が出てくると、対岸の火事とは言えない。
 厚労省筋が、H7N9は人には簡単に感染しませんよ、心配しないでください、と国営テレビ局の朝のニュースで国立感染研の責任者に語らせても、その根拠が軟弱だと国民はかえって心配する。
 某有名雑誌にでていた論文などを引き合いに出しても、周辺で感染者がぞろぞろ出始めると、誰も学問的には価値があるとしても、そうした試験管内の話は信用しなくなる。
 学問とは未だ趣味的範疇に入る。仮説は絶えず覆されるが、それはなぜかというと、現実に起きる現象の方に真理が宿っているからである。



2013/12/11

 H7N9鳥インフルエンザウイルスに関して悪い情報が出ている。
 タミフルに耐性ができやすき、その場合、同系統の抗インフルエンザ薬であるイナビル(吸入薬)を用いた方がよいという。
 通常は耐性となったインフルエンザウイルスは感染力が落ちるが、H7N9ウイルスの場合は感染力が落ちないとされる。
 本日発表の米国チームの論文から。

 中国各省内におけるH7N9鳥インフルエンザ感染率(抗体保有率)

 青海省の家きんでH7N9抗体が9月、10月高頻度で検出された
  それ以前のデータはない。
           ------->青海省の家きんがH7N9ウイルスに感染したのは今年初めから9月の間であることを示唆。
 感染した後抗体ができるのは約1カ月。
 ---->
 中国東部で生きた家きん市場内の鶏から人が感染しだしたのは2~5月。
 青海省で感染した鶏が運び込まれた時期と符合する。


 その後も野鳥や感染家禽を介して、鶏にウイルス感染が広まっている可能性が大である。
 11月末に父と息子が感染した過程では数羽の鶏を飼育していて、そこから感染を受けたとされる。ウイルスに感染した鶏を購入したのか、それとも野鳥からウイルスを感染したのかは定かでない。

 H7N9鳥インフルエンザウイルスに感染した野鳥、家禽は無症状であるから、日本でも感染対策が施されていない家庭飼育家禽や、さらには野鳥が多く集まる湖水や河川近くでは排出物から人が感染する事例が発生する可能性がある。


2013/12/10

 はっきり言えば、日本でもH7N9鳥インフルエンザ感染者が出る可能性は十分ある
 
 香港で2例のH7N9鳥インフルエンザ感染者が確認されたが、2人とも本土の深セン市に居住していて、そこでウイルスに感染したと考えられている。
 しかし直接鶏に触れたという既往はなく、間接的に鶏からウイルス感染を受けたと推定されている。
 家族が処置された鶏を買ってきて料理した、また先に買ってきていた冷凍鶏肉を食べたなど。

 12月初めに浙江省で発病が確認された男性は、11月末に確認された男性の息子であり、家庭では数羽の鶏が飼育されていたことから、その鶏から感染したと中国当局は結論したようだ。

 家禽市場内の鶏から、自宅で飼育していた鶏から、さらには家禽との接触が不明な状況でのH7N9感染。

 中国内にはH7N9鳥インフルエンザウイルスに感染した鶏が存在することは間違いはない。
 問題はそれがどこにいるかである。
 同時にその感染鳥がどこでウイルス感染を受けたかである。


 青海省で多くの家きんが渡り鳥からH7N9ウイルス感染を受け、それら家禽が中国各地(主に東部地域から南部)へ運ばれ、そこで人に感染している可能性がある。

 ということはそれら渡り鳥がさらに世界中にH7N9ウイルスを運んでいる可能性があるから、同様のことは中国外でも起きえるということになる。

 鶏やうずらは感染しても無症状である。そこから感染した人は発病し、重症化する人も多い。

 日本国内にH7N9ウイルスが入ってきていないとは言えない。
 渡り鳥の排泄物のウイルス検査がどこまで信頼性があるか分からない。
 月に一回環境省は、そのような検査をしているという。

 鶏の血清検査が行われているのかは不明である(抗体チェック)。
 データを公開してないのか、行っていないのかは不明である。


 今後、危険性からいうと朝鮮半島でH7N9鳥インフルエンザ感染者がでる可能性が高い。
 韓国人には悪いが、ウイルス感染鶏、カモ、うずらは無症状であるから、人が感染しない限り、ウイルスの侵入には気づかないと思う。
 もちろん日本も同じである。

 日本で発病者が出た場合、即ECMO(人工肺)を使用して救命できる体制は全国で整っているのだろうか?ノーであろう。

2013/12/08&09

 H7N9、何が世界レベルで起こるか分からない

 ウイルスを保有した渡り鳥たちは、いったいどこまでウイルスを拡大しているのか?
 感染した野鳥は鶏は無症状であるから、ウイルスの到来を人々は知らない。

 感染野鳥から人はH7N9ウイルス感染を受けるのだろうか?
 感染野鳥の排泄物から人はH7N9ウイルス感染を受けるのだろうか?
 日本の養鶏場では定期的にH7亜型ウイルス抗体のチェックをおこなっているのだろうか?
 難治性のインフルエンザ、または重症化して呼吸不全で死亡したインフルエンザ患者ではH7N9ウイルス検査をしているのだろうか?

 ウイルス感染した鳥たちは、感染した人々が死亡するのを横目に、どこかに飛び立ってゆくのだ!!

 
偉大なる大中国からは近隣諸国、さらには世界を脅威に陥れる有害物が巻き散らかされる。


 対策が全く為されてないから、それは世界に対する不作為的犯罪といえる。

 我々はPM2.5粒子と共に鳥インフルエンザウイルスをも吸わされる結果になるかもしれない。
 (はっきり言って上海なんて滅茶苦茶である。前方も全く見えないスモッグの中にH7N9ウイルスも大量に潜んでいるのかもしれない。だから1月末から4月末まで生きた家きん市場を閉鎖する。上海に旅行で出向く人は勇気のある人である。尊敬に値する。しかしウイルスを持ち帰らないように)。

 中国の家きんは青海省で渡り鳥からウイルスを貰い受け、しれが中国東部の家禽市場へ運ばれて人に感染しまくっている。
 しかし気になることは(中国は気にしてないが)、ウイルス保有渡り鳥が北方へ向かいそれからヨーロッパ、極東、我が国へ飛来してきている可能性である。
 中国の青海省で多くの家きんがH7N9鳥インフルエンザに感染している事実は、我が国の農水省も知らなかったし、WHOも知らなかった。中国農業省獣医局のデータは、データとして見えずらい場所に保管されていたようだ。
 横のつながりが欠けている官僚国家では、全体のことは考えずに、自分たちの行った仕事だけがデータとして残る。単なる給料をもらうためのアリバイ証明に過ぎない。上部機関もそうしたデータの意義を重要視していないから、チェックすらしないのかもしれない。

 H7N9鳥インフルエンザウイルスが、H5N1鳥インフルエンザ以上に世界の厄介なパンデミック予備群となったのは、昨年、青海省に渡り鳥がH7N9ウイルスを絨毯爆撃で落とし、そしてシベリアへ向かったときかもしれない。

 中国の青海省で多数の家きんが渡り鳥からH7N9鳥インフルエンザの感染を受けた事実は、今日の段階でも、世界の主要機関は知っていない可能性が大きい。

ひっそりと人里離れた場所に置かれていた11月30日家畜局発表データ。全国家きんH7N9ウイルス感染状態

 我が国は事態を中国に問い合わせるだけの理解力と見識を持ちあわせていないのだろうか?

 ・ちょっと、H7N9鳥インフルエンザウイルスは渡り鳥で青海省にもたらされたの?そこで感染した家きんはどうなってるの?処分した?感染したかどうかはどうやって鑑別しているの?
 ウイルスは分離した?そのウイルスは東部地域で人に感染しているウイルスの遺伝子と合致している?それとも人から分離されているウイルスはいくらか変異している?

 ・青海省からウイルス保有渡り鳥はどこへ向かった?向かった可能性ある地域に国連機関(FAO,WHO)などを介して、情報を出している。日本の農水省や厚労省は知らなかったようだけど。

 ・青海省では人の感染者は出ていないの?
  医学的に人々の感染の有無を調べている?
 

 世界第二の大国となった中国は、上記質問にきちんと答えるはずだ。
 WHOの事務局長も中国人である。


少し複雑であるが、これが現状のH7N9を取り巻く仮説である。
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2013/12/07

 おお!偉大なる中国
 中国H7N9鳥インフルエンザの真実
         --現段階での事実&仮説
 中国は事態を十分把握していない。
 PM2.5と同じように、H5N1鳥インフルエンザウイルスと同じように、世界中へH7N9鳥インフルエンザウイルスを不作為にばら撒く可能性


 秋から冬にかけてH7N9鳥インフルエンザの人での感染が再燃すると予測されていたが、やはり10月以降8人の感染者が発生している。
10月8日 8 男性 35歳 浙江省 重体 会社員

10月16日 男性 67歳 浙江省 重体 農夫

11月4日 男児 3歳半 広東省 中等症状

10月30日 女性 64歳 浙江省 重体

11月20日 男性 57歳 浙江省 重体

11月21日 女性 36歳 香港(感染地 深セン市) 重体

12月5日 男性 30歳 浙江省

12月6日 男性 80歳 香港(感染地は 深セン市)


 感染源は明確ではない。
 ただし状況から人人感染ではなく、市場などでの鶏からの感染と推定されている。
 香港の病院へ本土の深セン市で感染した2人が入院している。
 他は浙江省、広東省と感染した地域は多岐にわたっている。

 驚くことに中国農業省配下の獣医局が発行している各省の家禽などにおけるH7N9ウイルス抗体価が本年9月から当該ウエブで掲載されている。
 その事実は報道機関はじめ、WHO、OIE等の国際的機関が把握してなく、またもしかしたなら中国の農業省やCDCも把握していない可能性もある。

 データを見ると、少なくとも本年9月、10月には青海省で多くの家きんがH7N9鳥インフルエンザウイルスに対する抗体を保有していて、他の省でも散発的に感染家禽が存在している。

 青海省は南からの渡り鳥が休息して北方へ繁殖のために飛び立つ青海湖がある。
 かって2005年、H5N1鳥インフルエンザウイルスの変異株(青海株)に感染して大量の渡り鳥がこの地で発見され、生き残った渡り鳥がシベリアからヨーロッパ、そして中東、アフリカへウイルスを拡大させ、今日にいたっている。
 シベリア経由で我が国にも渡り鳥が養鶏場にウイルスを感染させたことは周知の事実である。
 
 中国東部地域でこの春に多くの感染者が生きた家きん市場で、鶏からウイルス感染を受け発病している。
 感染鶏がどこから来たのか未だ明確ではなく、市場内でウイルスが変異したとか、浙江省、江蘇省周辺で渡り鳥の間でウイルスが交雑して変異H7N9ウイルスが誕生したとの仮説も存在している。

 
しかし青海省での多くの家きんのH7N9ウイルス感染が渡り鳥によりもたらされたとしたなら、上記仮説は覆り、逆にさらに危険な事態が起きつつあると考えられる。
 H7N9ウイルスは中国内の家きんに感染しているだけでなく、渡り鳥を介して世界に広がりつつあるかもしれない。感染した野鳥や家禽は無症状であり、そこから感染した人々が発病し、重体化、または死亡するまでウイルスの存在が認識されない可能性が大きい。
 これは非常に重大な状況と言える。

 中国内の家きんは渡り鳥によってH7N9ウイルス感染を既に起こしていた
 国際的に十分把握されてない情報



 ウイルス感染渡り鳥は無症状でさらに北へ向かった。
 渡り鳥からウイルス感染を受けた青海省の家きんは中国東部へ運ばれた


 
NHK初めとして国内メディアはあまり関心を示さず、人人感染を起こす可能性はないなどと小さな記事で事態を伝えているが、問題はもっともっと深く大きいことを伝えていない。また国もどこまで把握しているのか?


2013/12/04

 低調なマスメディアのH7N9鳥インフルエンザ関心

 
春、あれほど騒いだマスメディアも本格的インフルエンザシーズンを前に、中国内のH7N9の再燃にさほどの関心を示さない。

 上海で今後5年間2月~4月まで生きた家きんの売買禁止という、昨日の情報を伝えている国内報道機関は皆無である。
 
今後5年間という期間をあえて上海当局が設けた理由の背後を推し量ろうとしない。

 香港で発生した初のH7N9鳥インフルエンザ事例。
 簡単に表面的内容しか報道していない。

 感染者の女性の診断に相当苦慮して、診断まで数日間要したことは非常に重要な情報である。(日本国内で発生した場合も診断に苦慮するということ)。

 また、なぜ深セン市にH7N9ウイルスが感染した鶏がいたのか、その意義に関して詮索する日本の報道機関は皆無である。
 これってすごく重要な問題なのだ!
 深セン市に感染鶏がいるということは、中国内どこにでもいる可能性があるということである。
 その鶏はどこから来たのか?

 中国当局はどこまで調査しているのか分からないが(たぶん、まったく調べてないと思う)。
 青海省で多くの家きんがウイルス感染していたという事実を意図的に隠していたか、または関係省庁間で情報が交換されていないのか不明であるが、渡り鳥がウイルスを拡散している可能性があるのなら、中国政府として情報を世界に公開すべきである。単に獣医局の年報のような書類に記載され、そのまま放置しているのは無責任である。(URLを辿れば閲覧できるから、放置とは言いすぎかもしれないが)。

 このような国家の不作為を摘発し、公の場に情報を提供するのはマスコミの役割だと思う。

 いつの日か(明日かも知れないが)、H7N9がパンデミックを起こし、多くの人々が死に絶える状況がおきたとき、何も対策を講じてなかったと、政府機関をマスコミは責める資格はない。
 公務員は給料をもらうために日常業務を行っているだけで、大した志を抱いている人はいないが、マスコミだけは志を失ってほしくはない。


2013/12/03

 ついに香港でH7N9鳥インフルエンザ感染者が見つかった。
 隣町の深セン市に出かけて、鶏を料理して食べたという。
 香港に戻ってきて重体となって入院した。
 38歳のインドネシア人家政婦。

 深セン市は広東省の端で香港とはつながっている。
 H7N9鳥インフルエンザウイルスは、そこの鶏にも感染していた。

 いったい中国の鶏はどうなっているのだろうか?

 この2、3日、掲載している青海省のウイルス感染家きんが中国東部へ運ばれている可能性があるとしたなら、中国内の家きんを全て処分するまで感染者は出てくる可能性が高い。
 今年、H7N9感染者が多発した時、そのようなコメントをしていた中国専門家もいたはずだ。

 その後、中国での家禽のH7N9感染率データを入手して分析している。
 9月も青海省で多数の家きんが感染している。さらに河南省、山東省、江蘇省でもいくつか感染例がみられる。また河北省や広東省ではウイルスも少数の検体から分離されている。
 

2013年9月国立動物H7N9鳥インフルエンザの監視

フィールド監視点

血清学的サーベイランス

病原体のモニタリング

サンプル数

ポジティブ

陽性率

サンプル数

ポジティブ

陽性率

北京

1071

1137

0

0.00%

0

0

0.00%

天津

64

156

0

0.00%

216

0

0.00%

河北省

522

3069

0

0.00%

1000年

10

1.00%

山西

0

0

0

0.00%

0

0

0.00%

内モンゴル

267

1479

0

0.00%

1575

0

0.00%

遼寧省

1013

10028

0

0.00%

890

0

0.00%

吉林省

162

570

0

0.00%

0

0

0.00%

黒竜江

201

2270

2

0.09%

980

0

0.00%

上海

439

3182

0

0.00%

2956

0

0.00%

江蘇省

1078

21121

9

0.04%

1108

0

0.00%

浙江省

870

3394

0

0.00%

8164

0

0.00%

安徽省

454

7617

0

0.00%

7669

0

0.00%

福建省

461

4052

0

0.00%

296

0

0.00%

江西省

212

9592

0

0.00%

3247

0

0.00%

山東省

1311

11277

121

1.07%

1323

0

0.00%

河南省

1085

13222

15

0.11%

680

0

0.00%

湖北省

221

4167

3

0.07%

2630

0

0.00%

湖南省

281

5653

0

0.00%

1785

0

0.00%

広東

1039

7258

0

0.00%

1685

5

0.30%

広西壮族自治区

0

0

0

0.00%

0

0

0.00%

海南

176

1055

0

0.00%

3150

0

0.00%

重慶市

275

0

0

0.00%

300

0

0.00%

四川省

180

3579

2

0.06%

3080

0

0.00%

貴州

182

5593

0

0.00%

120

0

0.00%

雲南

146

20

0

0.00%

318

0

0.00%

チベット

0

0

0

0.00%

0

0

0.00%

山西省

79

712

0

0.00%

0

0

0.00%

甘粛省

36

454

0

0.00%

60

0

0.00%

青海

12

150

28

18.67パーセント

150

0

0.00%

寧夏回族自治区

100

3775

4

0.11%

4192

0

0.00%

新疆

276

1213

0

0.00%

274

0

0.00%

軍団

140

597

0

0.00%

701

0

0.00%

合計

12353

126392

184

0.15%

48549

15

0.03%

 

   


 
できたら昨年以来からのデータも分析したいと思っている。->データは8月以前までとられてないようだ。
 繰り返すことになるが、日本国内の家きんでの調査は行われているのだろうか?
 感染鶏は無症状である。
 焼かれて焼き鳥屋やファストフード店で並べれているのは、ウイルスがついていても死に絶えているだろうが、養鶏場、さらには野鳥が集まっている湿地帯や湖水周辺の鳥の排泄物調査、そして鳥の血清中の抗体検査など、リスク管理として重要なことは多い。
 そこでウイルス感染した人が、A型インフルエンザとだけ診断されている可能性は、今後あり得るかもしれない。
 その中からは重症者がで死者が出るのだ。


2013/12/02


 深刻になる話。

 H7N9鳥インフルエンザウイルス拡大、青海ルート説を考えると、問題は渡り鳥が青海省で家禽などにウイルスを感染させたのはいつのことかということである。

 人での発症は本年2月上海であるから、それ以前に青海省からウイルス感染鶏が上海の生きた家きん市場に運び込まれたと推定される。
 そうなると青海省での家禽の渡り鳥からのウイルス感染は、昨年春から夏に渡り鳥が北へ向かう頃と考えられる。
 青海省の家きんは昨年夏頃以降からウイルス感染を受けていた可能性がある。

 それとは別にウイルス感染渡り鳥はその後、北方のシベリアへ向かい、そこから2012年秋以降にヨーロッパ、極東、東アジア(日本を含む)へ向かったと考えられる。それは今年(2013年)の秋から冬かもしれない。シベリアで繁殖期を過ごし、越冬のため南下してくる。
 ということはH7N9感染渡り鳥は広くウイルスを伝搬している可能性がある。

 H7N9感染鳥は無症状とされる。
 ヨーロッパ、極東、日本へもH7N9ウイルスは広がっているのだろうか?

 もちろん確証が少ない仮説ではある。




 上海市、今後5年間、2~4月の間、生きた家きんの売買を禁止と通達
 国内にH7N9鳥インフルエンザ感染家禽が存在する可能性と、ウイルスの感染性が活発化する時期を評価しての決定。

 今後5年間としたことは、しばらく中国内で家禽がウイルス感染を続ける可能性を考慮してのようだ。

 家禽は違法に運ばれて売買されることが多く、市民に違法売買を目撃した場合は、即当局に通報と指示している。

 こうした措置は上海市が初めてであるが、今後、浙江省ほかにも及ぶ可能性が高い。
 ウイルス感染家禽がどこから運ばれてくるのか、当局はだいたい検討はついていると思われるが、それは上記の渡り鳥でウイルスが汚染された青海省周辺の可能性が大きいと管理人は考えている。

 中国国内ではそれでいいかも知れないが、ウイルス保有渡り鳥の足跡は誰が関心をもって追跡しているのだろうか?
 日本の鶏は感染することはないのだろうか?
 渡り鳥の排泄物中のH7N9ウイルス検査は行われているのだろうか?



2013/12/01

 H7N9鳥インフルエンザは渡り鳥により青海省(青海湖)に運ばれ、そこで家きんに感染。感染家禽は中国東部に運ばれ、そこで人に感染した可能性が大(下図)。

 中国農業省発表データで、国内の省で家きんにH7N9ウイルス抗体が見つかったのは、江西省(0.13%)、河南省(0.07%)、広東省(0.08%)、青海省(16.7%)。

 
これまでの中国チームの研究報告では、浙江省周辺で渡り鳥の間でウイルス遺伝子の再集合が起きて、現在のH7N9ウイルスが誕生したとされていた。
 しかし、今回のデータでは青海省でもっとも家禽の感染率が高く、6羽に1羽が感染という高率であった。
 青海省は渡り鳥の休息地として広大な青海湖を有する。かって2005年にはH5N1鳥インフルエンザの変異株である青海株が多数の渡り鳥に感染して、その後シベリア、ヨーロッパ、中東、アフリカへ向かったことで知られる。詳細は管理人が出版した過去の図書を参考。

 浙江省周辺で誕生したウイルスが青海省へ伝搬されたと考えるのは、かなりの無理がある。
 仮説として南方からH7N9ウイルスに感染した渡り鳥が青海湖に集まり、その過程で省内の家きんにウイルスを広めたとするのが論理的である。


 



 問題は今後の想定される状況である。

 ・H7N9感染した渡り鳥は、かってのH5N1と同じくシベリアからヨーロッパへ向かったのだろうか?
 ・シベリアへもたらされたH7N9ウイルスは、そこで他の渡り鳥に感染して、この秋から冬に日本へ向かってきているのだろうか?

 ウイルスはH5N1と異なり、渡り鳥や感染家禽に症状を起こさない。
 しかし感染した人に対しては致死性が非常に高い。

 H7N9ウイルスがどの程度の範囲まで渡り鳥で広がっているのか、鳥の血清学的診断を行わない限り判断できない。
 日本の野鳥の間にウイルスが広がっているのか、またはすでに北方からの渡り鳥によってウイルスが国内に入ってきているのか、鳥や鶏の血清学的診断を行わなければ分からない。
 または鶏や野鳥からウイルス感染した人が重症肺炎を起こすか、または死亡するかして、検査でH7N9ウイルスが同定されることでウイルスの存在が判明するかもしれない。

 事態は深刻になるかもしれない。

 10月の調査で青海省の家きんの多くがH7N9ウイルスに感染している事実を中国政府はどのように説明するのだろうか?
 青海省では人の感染事例は起きていないのだろうか?
 中国は何かを隠ぺいしている可能


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