ジカ熱と妊婦:中絶反対派と推進派の論争

           by T.Tonooka
3月19日

New Study: Zika Virus Rarely Leads to Microcephaly, No Reason to Abort Potentially Disabled Babies LifeNews.com  (国際) 新研究が明かす:ジカ熱感染妊婦の小頭症分娩率は非常に低い、中絶の理由はない

http://www.lifenews.com/2016/03/18/new-study-zika-virus-rarely-leads-to-microcephaly-no-need-for-abortions-to-kill-disabled-babies/

 {中絶反対論者達を中心とする啓発ウエブ }

 中絶推進者達は、ジカ熱感染妊婦の人工妊娠中絶を合法化しようとしている。
 しかしながらジカ熱が小頭症胎児や他の先天性異常の原因であるとの立証はされてない。
 明らかに中絶推進論者は、ジカウイルスについて医学界以上に詳しいと考えているように見える。

 妊娠中絶推進者団体や中絶医療機械発売企業は、最近のジカ熱流行を自らの宣伝の絶好の機会として、ジカ熱流行国の政府に、感染妊婦が容易に妊娠中絶を受けられるように働きかけている。

 しかし最新の研究報告によると、感染妊婦の小頭症を妊娠する危険性は1%以下のようだ。
 2013年と2014年に仏領ポリネシアでジカ熱が流行した際の統計データが、医学雑誌ランセットに発表されたのである。

 ポリネシアで人口の66%がジカ熱に感染したと推定されるが、妊娠1期、2期、3期の妊婦からの小頭症分娩率は0.42%に過ぎなかった。
 データが発表される前は中絶推進派は、ジカ熱感染により妊婦からの小頭症児発生率は高いと我々を信じ込ませていた。

 最近、国連人権高等弁務官事務所 のZeid Ra’ad Al Hussein氏は、次の様な声明を出している; ジカ熱流行国は性と生殖に関する健康の総括的サービスの強化に努めるようにしなければならないとした。そこでは中絶に対する要求をあまねく受け入れる体制作りも含まれている。
 国連人権高等弁務官によると。中絶は人権の中に含まれる本質的要素であり、全ての国は差別無く受け入れなければならないとしている。
 
 もしラテンアメリカ各国が国連の意見にしたがったなら、ジカ熱に感染した妊婦から99%に上る、完全に健康な胎児が中絶されることになる。

 非常に低い危険性にも関わらず米国CDCは、妊婦に対してジカ熱感染の予防を呼びかけている:性的禁欲、流行国へ住む場合、または旅行する場合に蚊に刺されないように注意すること、長袖、ズボン、ネットの用意。

 小頭症の診断は難しい。
 通常は平均の2標準偏差以下を定義としているが、そうした小さい頭部で生まれても生涯何ら異常を呈さない例も多い。


 以下略


3月18日

 ブラジルのジカ熱、その実像
How To Fight The Zika Virus That's Threatening Brazilian Women's Right Over Their Bodies Bustle  (国際) ブラジルの女性の”生きる”権利を奪うジカ熱にどのように対抗すべきか
http://www.bustle.com/articles/148423-how-to-fight-the-zika-virus-thats-threatening-brazilian-womens-right-over-their-bodies

 {女性が中心となった国際的報道誌}

 2015年5月からブラジルでジカ熱が流行しだし、それは北東部を中心に広がっている。基本的に蚊を介して人人感染している。2016年2月には150万人のブラジル国民が感染したとされる。そしてWHOは世界的健康危機問題として世界に声明を発した。

 ウイルスは北東部の最も貧しい地域を中心に広がっている。
 ウイルスは特に妊婦に危険である。妊婦が感染すると小頭症を中心とした胎児奇形が発生する可能性がある。
 ブラジルでジカ熱が流行しだしてから専門家達は小頭症の対数的発生を見ている。
 小頭症の中には知的発達遅延、けいれん、聴力障害、視力障害を伴う例もある。

 2016年10月以降、4000例以上の小頭症出生が北東部を中心に報告されている。2014年は145例に過ぎなかった。
  ジカ熱発生数と小頭症発生例数の間に強い相関性があることから、ブラジルの医師達は女性達に妊娠を避けるように警告している。
 しかし同国では避妊は女性達に容易に受け入れられない。

 避妊具は貧しい流行地域の公共病院へ配布されているが、地域に存在する医師の数は人口1000人あたり2人に過ぎず、アムネスティー・インターナショナルの地域責任者がTIMEに語ったところによると、人々は(ジカ熱に関する)情報を得ることはできないし、避妊手段を得ることもできない。そして最終的に人工中絶のという手段も得られない、と語っている。

 ブラジルではレイプされた場合を除いて人工中絶は違法である。
 それでも2015年10月に避妊薬が配布された。(一般的にに朝に飲むピルとして知られている)。
 ブラジルの専門家によると同国では年間85万件の違法妊娠中絶が行われ、そして15万件の不法中絶に起因した緊急手術もおこなわれているとされる。

 出産専門家への相談ができず、避妊の情報も少ない、このような貧困地帯ではジカウイルスは、人々の生殖権利を易々と奪う戦いに成功している。
 女性の権利団体である”SOS Corpo は、ニューヨーク・タイムズに、”ブラジルの妊婦はパニック状態にある”と語っている。

 ジカウイルスの脅威は、暗黒の時代の法に従った宗教上の原理主義者達が長い間、多くの妊婦達の生命を危うい状況下に起き続けてきた状態の扉を、我々が開く機会となっている。
 {女性はウイルス感染を防ぐために妊娠を避けよ。妊娠を避けるために避妊具を用いるな。人工妊娠中絶はレイプの被害に遭ったときだけ許されるべき}

 ジカ熱の問題は女性が妊娠すべきではないという問題に焦点が合わされ、女性の出産および健康の権利からほど遠い論議となっている。

 また同時にブラジルで最もジカ熱が流行している貧困地域に生きる女性達の不平等さが、性的差別と社会的階級差別に起因していることを、今回のジカ熱流行は露わにしている。


3月18日


妊娠初期のジカ熱感染、小頭症リスク14~46% 東大推計 日本経済新聞

 {東京大の宮松雄一郎特任研究員らは中南米などで流行するジカ熱に妊娠初期に感染した場合に、胎児が小頭症になる確率を予測するモデルを作った。発症確率は14.0~46.7%と幅が出た。最大で、風疹にかかった妊婦から生まれた子供の耳や目に障害が出る「先天性風疹症候群」と同程度と考えられるという。

 研究チームは2015年にブラジル北東部で報告された「デング様疾患」のデータや患者の血液検査結果、小頭症の報告数などを分析した。デング様疾患は発熱や頭痛などの症状が出る疾患でデング熱、ジカ熱などが含まれる。

 血液検査の結果、デング熱は2割弱だった。仮に残りの患者全員がジカ熱だったとすると、小頭症になるリスクは14.0%と計算された。残りの3割がジカ熱に感染していたとすると、リスクは46.7%だった。妊娠初期に風疹に感染し、新生児が先天性疾患になる確率は5~9割という。}


3月16日


 ジカ熱感染妊婦からの小頭症発生率は1%とフランスチームが発表

Study of Zika Outbreak Estimates 1 in 100 Risk of Microcephaly New York Times  (米国) ジカ熱流行時の妊婦の小頭症出生率は1%と評価、フランスチーム
http://www.nytimes.com/2016/03/16/health/zika-virus-microcephaly-rate.html?_r=1

 仏領ポリネシアで流行時のデータからの分析。

 99%の感染妊婦は小頭症を出生しない可能性がある、と著者の一人はのべている。
 それに比較して風疹は、感染した妊婦の38%から100%が聴力障害、心疾患、発達以上の胎児を宿す。

 しかしジカウイルスは蚊によって広く感染する。
 「もし我々が1%の危険率を非常に多くの妊婦に適用するなら、それは全体として大きな公衆衛生上の問題となる」、と研究のリーダーで論文著者が語る。仏領ポリネシアでは66%が感染した。

 通常ポリネシアでは1万人に2例の小頭症が誕生する。ジカ熱流行時には8人発生した。

 しかし著者たちは1%の小頭症の発生リスクだけを他の地域に適用できないだろうと語っている。
 なぜならジカ熱流行地域でのデータをみると、小頭症だけでなく他の障害や死産、流産などが妊婦のジカ熱感染で多発しているからだという。


2月18日

ラテンアメリカの妊婦達、人工妊娠中絶薬を求める
With abortion banned in Zika countries, women beg on web for abortion pills National Post ( カナダ) ジカ熱流行地の女性達、経口中絶薬を求める

http://news.nationalpost.com/news/with-abortion-banned-in-zika-countries-women-beg-on-web-for-abortion-pills

 カナダに基盤を置く女性支援団体である”Women on Web”に次第に多くの電子メールが送られてくるようになった。

 「助けて!ベネズエラのジカ熱。私は中絶の必要がある」
 多くはスペイン語かポルトガル語、他にブロークン英語も混じる。
 かっては散発的であったが、今は毎日40~50通届く。
 全てのメールは同じ感情、恐れ、そして絶望的懇願に満ちている。

 メールはラテンアメリカの母親達からで、小頭症の子どもを出産することを恐れている。
 中にはすでにウイルス感染が確認されている妊婦もいる。
 他の母親はウイルス感染により小頭症の子どもを出産することを恐れている。

 全ての母親達はこの世界では非合法である経口中絶薬を求めている。
 Women on Webには千通以上のメールが届いており、女性達は中絶薬を求めている。
 同団体は中絶が禁止されている国の女性達にアドバイスと医薬品を提供してきている。

 ジカ熱流行により、カソリック社会では中絶に関して突然論議が高まってきている。

 同団体は2005年にオランダ人の女医であるレベッカ・ゴンパーツ(Rebecca Gomperts)により設立された。
 同団体は経口中絶薬であるミフェプリストン やミソプロストールのパッケージを10年以上にわたって世界中の女性に配っている。
 ゴンパーツ医師によると、ジカウイルス流行が始まって以来、ブラジルからのメールが急増しているという。
 ワシントンポストの取材に対してゴンパーツ医師は昨年12月第一週には100通程度のメールであったが、2月第一週には3倍に増えているという。
 「たぶん多くの女性達は安全な人工妊娠中絶を望んでいると思う。妊婦はジカウイルスに感染したとき、妊娠の継続は望まない。胎児が小頭症の危険性があるからだ」、と同医師は語っている。
 「我々が心配しているのは安全な人工妊娠中絶を我々がサポート可能なのに、危険な中絶を受けることである」

 同医師はさらに、中絶が禁止されている国で、中絶を決意することは女性にとって非常に恐ろしいことなのだ、と付け加えた。

 メールは苦悶の精神状況に満ちている。

 「私は**です。4日前にジカ熱に感染しました。妊娠6週目であることをちょうど知ったばかりです。私には息子が一人いて、、本当に愛しています。私は子どもが好きです。しかし私は障害をもつかも知れない胎児の妊娠を続けることが賢い決断とは思えません。私には中絶が必要です。 でも私は誰に頼れば良いのか分かりません。どうか助けてください」

 妊婦達の多くはジカウイルス検査で陽性であるという。しかし旅行は出来ないし、中絶のための薬も入手できないという。

 「私はジカ熱に感染しました。しかし国を出ることは出来ません」、そのように一人の女性のメールに書かれていて、中絶薬を求めていた。
 また別な女性は中絶薬のミソプロストールを闇市場で入手したが、服用の仕方が分からないとメールに書いてきていた。