{エビデンスなきインフル説明)   2019/10

 インフルは一時的に感染者数が秋口に増えたが、現在、減っている。
 沖縄では9月中旬に猛烈な流行を起こしていたが、現在は減少。東京都も9月中旬~下旬に流行の兆しを見せたが、10月に入ってから感染者数は減少した。

 メディアではワンテンポ遅れて、流行が早まっている状況を伝え、その理由を専門家に説明してもらっている。
 :元々インフルは寒く乾燥している時期に流行すると考えられていたが、最近の研究では湿度が高い状態でウイルスが増殖しやすいと考えられ始めている。今年は台風などで高湿の状態が続いていたことがインフル流行が早まった可能性がある。
 :台風などの影響で人の多い屋内で過ごす時間帯が増えて、ウイルスの感染する機会が増えた。
 :予防は手洗いとうがい、そしてマスク(これは何のため?、説明無し)
  ワクチン接種は例年よりも早めにすべきで、今月から11月中旬までには済ます。

 以上は全て科学性のないか、空想に基づいた説明だ。
 ただ仮説として、H1型は高湿度で感染力が高まる可能性があるのかも知れない。例年インドなどでは夏場にH1型が流行しているから、H1N1型はやや気温が高めで高湿度状態が流行環境に適し、H3N2型(香港型)は低気温、低湿度で流行するのかも知れない。
  10~12月:H1N1型、 11~2月:H3N2型

 以前から(寒い+乾燥)がインフル流行の理由と頻繁に言われていたが、それは科学性のない話で、当方は、夏場に東南アジアでモンスーンの時期にインフルが流行することから、気温や湿度は流行に関係ないと、質問された場合に解説し、さらに気温が低く、より乾燥している北海道の流行開始は本州よりも遅いことも引き合いに出し、インフル流行のメカニズムは全く分かっていないと説明している。北海道のインフルは、東京で流行が始まってから見られるようになる。すなわち東京方面から航空機で感染者によりウイルスが運ばれてくるのである。

 乾燥すると鼻腔粘膜や咽頭粘膜が傷害を受け、ウイルスが感染しやすくなる、とも時々言われるが、科学性のない話だ。

 ただ新型ウイルスの場合、夏場に流行しだし、初冬に終息に向かっている。
 先の新型インフル、そしてスペインインフル(これは波が繰り返した)もそうだった。
 インフルウイルスの挙動は不審であるとしか言えない。
   
 ワクチン接種は、どれほど有効か知らないが、接種するなら10月初旬から中旬が国際的には標準的である。個人的予防を期待するなら、流行が始まる前に接種すべきで、免疫は3ヶ月間は継続する。因みに管理人は接種している。かって小児科医だった頃は、接種してなかったが毎日インフル発症の子ども達と相対していると感染する事はしばしばあった。

 手洗いやうがいは予防に有効だとする科学的根拠はない。マスクは感染者が人前に出る場合、着用して周辺にウイルスをまき散らさないために用いる。
 かっては接触感染が言われていたことから、十分な手洗いが予防に役立つと言われていたが、科学的に証明はされていない。それよりも一日何回も手洗いは無理だ。エスカレーターから降りてトイレに行って手洗い、本屋さんで書物を手にした後もトイレで手洗い、コンビニに入って買い物後も手洗い、…。できはしまい。出来たとしても感染率には差はない。
 うがいにいたっては問題外。医学的にうがいなどという言葉は欧米の医学用語として存在していない。

 要するに予防法などはないということだろうか?あるとしたなら人に接しない(せいぜい人混みに入らない?)ことであろうか。
 飼っている犬が風邪にかからないのは、集団で生活していないから、ウイルス感染を受けないことによる。しかし、ニューヨークの保護センターに引き取られた飼い犬でインフル流行が起こった例はある。

 今年のインフルはどのように流行するかは現時点では予知できない。
 かっての新型インフルの末裔であるH1N1pdm型が例年のごとく発生しているが、これが引き起こすのは軽症インフルであり、引き続いて真冬に登場してくるだろう香港型(H3N2型)の変異度がどのくらいかで、今シーズンのインフルの悪性度が決まる。
 H3N2の変異型だと結構重症者や死者は多くなる。さらに新型だと周辺に入院者や重症者、さらには死者も出てくる。悪性度が高い新型だと1年間にわたり数十万人の死者が相次ぐ。

 いずれにしてもインフルは謎の多い感染症であることが分かってきていて、それと共に、その予防法についても実のところ科学的根拠が得られているものはないことが分かってきている。それをいとも単純化して説明するのは危険である。
 なお風邪薬と称して、熱冷まし、咳止め、抗ヒスタミン剤が混ぜられて製造販売されているが、これらの薬は、風邪にもインフルエンザにも効力はなく、単なる対症療法薬であることを厚労省は発表すべきである。その点、米国のFDAは厳しくチェックしている。